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38歳社畜おっさんの巻き込まれ異世界生活~【異世界農業】なる神スキルを授かったので田舎でスローライフを送ります~  作者: 岡本剛也
第4章

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第413話 巨人族の村


 もう少し近づいてみないと分からないため、ヤトさんにさらに接近するようお願いする。


「ヤトさん、もう少し近づいてみませんか? ここからでは何が起こっているのか見えません」

「嫌なのじゃ! わらわは目立つからのう! 近づいた瞬間にバレてしまうのじゃ!」

「でも、近づかないと分からないですよ?」

「引き返すのじゃ! 面倒ごとに巻き込まれたくないのじゃ!」


 うーん……。

 絶対にこれ以上近づかないという強い意思を感じる。


 どうすればいいか頭を悩ませていると、遅れてアシュロスさんとローゼさんが追いついてきた。

 かなり飛ばしてきたようで、アシュロスさんは苦しそうにしている。


「……ヤト、速すぎ。それで、こんなところで何をしているの?」

「巨人族の村が見えているんですが、何やら問題が起こっているようなんです。ここからでは何が起こっているのか分からないのですが、ヤトさんが近づくのを嫌がっていまして……」

「絶対に争いごとなのじゃ! わらわは行かないからのう!」

「……なら、私とアシュロスさんで見てくる。アシュロスさん、大丈夫?」


 ローゼさんがそう尋ねると、大きくこくりと頷いた。

 アシュロスさんはヤトさんと違い、龍の状態では会話はできないようだ。


「それではすみませんが、アシュロスさん、ローゼさん、よろしくお願いします。くれぐれも気をつけてください」

「……うん。軽く見てくる」


 アシュロスさんは一気に高度を下げ、低空飛行で向かっていった。

 ある程度まで近づくと飛ぶのをやめ、歩いて確認に向かったようだ。


「かなり慎重に確認に行ってくれていますね」

「アシュロスは隠れるのが上手いからのう! この間も、わらわが盗み食いしているところをアシュロスに見つかったのじゃ!」

「それは関係ないと思いますけど……」

「いやいや、それだけじゃないのじゃ! 隠れて家を抜け出そうとしたときも見つけてくるのじゃ!」

「それはアシュロスさんが隠れるのが上手い話ではなく、ヤトさんが隠れるのが下手な話じゃないですか?」


 ヤトさんのよく分からない話を聞きながら2人の帰りを待っていると、10分ほどして戻ってきた。

 ローゼさんは基本的に無表情なので、表情からは何も読み取れない。


「ローゼさん、どうでしたか?」

「……何か争っているようではありました。ただ、リザードマンの姿はなかったと思います」

「それは本当なのか!? だったら、なんで争っているのじゃ!」

「……それは分からない」


 ローゼさんの発言に、アシュロスさんも頷いて同意している。

 どうやらリザードマンとの抗争が起こっているわけではなさそうだ。

 とはいえ、争いごとは起きているみたい。


「リザードマンがいないのであれば、私たちも行ってみますか? ヤトさんたちは巨人族の長とお知り合いなんですよね?」

「うーん……。本当にリザードマンがいないならいいんじゃが、いたら嫌なのじゃ!」

「……いなかったって。とりあえず行ってみよう」


 それでも嫌がるヤトさんを何とか説得し、今度こそ巨人族の村へ向かうことにした。

 アシュロスさんとローゼさんのときと違い、今回は堂々とドラゴンの姿で飛んでいったこともあり、巨人族のみんなが私たちに気づいた。


 普通ならドラゴンの飛来で警戒態勢を取られると思うんたけど……。

 本当にヤトさんは認知されているらしく、巨人族のみんなが受け入れてくれているように見える。


「おー! ヤト様じゃねぇかぁー!」


 我先にと駆け寄ってきたのは、マンバンヘアーの大柄な男性。

 身長は3メートル近く、体格のいい体つきだ。


 大柄なドワーフと呼ぶには、いささか爽やかすぎる気もするけど……。

 この方以外は、わりと髪もひげももじゃもじゃで、ドワーフっぽいかもしれない。


「おお! ゴが出迎えに来てくれたのじゃ! わらわが来たのがすぐに分かったのかのう?」

「そりゃあなぁ! とんでもねぇのが飛んできたら、すぐにわかるわ!」

「ぬっはっは! とりあえず平和そうで何よりじゃ!」


 争いごとが起こっていたとは思えないほど、穏やかな雰囲気のゴさん。

 リザードマンはおろか、そもそも争いごとすら起きていなかったのでは、とすら思ってしまう。


「んでよぉ! そっちのちっこい人間は誰だ?」

「わらわの親友の佐藤じゃ! 巨人族の村を見に行きたいと言っておったから、連れてきたのじゃ!」

「佐藤と申します。ゴさん、よろしくお願いします」

「おー! ヤト様の親友ってすげぇなぁ! 俺とも仲良くしてくれや!」


 差し出された手を、私はすぐに握り返す。

 ――おお! 手もめちゃくちゃ大きいし、ゴツゴツとしている。

 同じ人間とは思えない手をしており、武力では絶対に勝てないと私は握手で悟った。


「アシュロスとローゼもいるのじゃ!」

「お! アシュロスさんはいつも挨拶させてもらってるな! ローゼさんは……この間、エデルギウス山にお邪魔したときにいた人か?」

「……うん。会うのは2回目。今日は初めて巨人族の村にお邪魔させてもらいます」

「おうよ! 何にもないところだが、ゆっくりしていってくれ!」


 ガッハッハと大きな声で笑うゴさん。

 見た目どおり声も凄まじく大きく、ローゼさんが鬱陶しそうにしているのが非常に印象的。



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