ジェイド視点①
今話も読みにきてくださってありがとうございます。
相変わらず誤字脱字が多くてすいません、報告お待ちしております。
一迅社様より「地味な私が転生したら王太子妃の取り柄のない妹だったので、自立の為に頑張ります」の書籍化が決まりました。発行をお楽しみに。
三、ジェイド視点〜妹の病気〜
四つ下の妹が病にかかった。
初めは風邪だと思っていたのだ。妹もすぐに良くなるから心配いらないと言っていた。
しかし妹の具合は日に日に悪くなり、体に謎のモヤの様なあざが体の至る所に出始めた。
慌てて医者に見せるも、こんな症状は見たことがないと言う。
数人の医者に見せたが同じ答えしか聞けなかった。
「兄さん、迷惑かけてごめんね」
高熱で衰弱している妹が申し訳なさそうに言った。
「迷惑なんかじゃない。気にするな。おまえは身体を治すことだけ考えろ」
あいにく両親は離れた領地に行っていて、急ぎ連絡をやったがすぐには帰ってこられない。
「俺は絶対に諦めない。何としてでもお前を助けてやるからな」
悔しくて握った手に力が入る。
アメリアは衰弱していながらも微かに微笑んで見せた。
「病名もわからないとは厄介だな。星読みの魔女様にでも占ってもらえるといいんだが」
必死になってあちらこちらに聞き込んだ俺は第一騎士団の団長から有力な情報を得た。
「そうか! その手があった」
それはこの国では有名な人物に助けを乞うことだ。
星読みの魔女と言われるその人に依頼を受けてもらえれば、アメリアの病気の治し方がわかるかもしれない。
「だがな……星読みの魔女は紹介がなければ依頼を受けないと言うぞ。そして紹介を貰うには酷く時間がかかる」
団長が言うには、ごく稀に偶然の巡り合わせで占ってもらえる者もいるとのことだが、占ってもらった人物は魔女様に会った経緯を絶対に話さないと約束しているらしい。
「そんな……。イヤ、俺は諦めないとアアメリアに約束したんだ。星読みの魔女様の館に行って直接頼んでみせる」
居ても立ってもいられず、俺は星読みの魔女が暮らす王都の西の森に向かった。
「西の森なら何度か訓練でも行っているからきっと館を見つけてみせる」
そう張り切って出かけたのだが、星読みの魔女の館を探すことに集中してブラックベアーに襲われるなど第一騎士団員として不甲斐ない結果に終わった。
何とかブラックベアーを撃退したが、偶然星読みの魔女様が見つけてくださらなかったら今頃俺の方が命がなかったかもしれない……。
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