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第41話 本当にここで良いのですか? (1)
「あ、あの、本当に、ここで良いのですか?」
僕は流暢な正座で座る、異国情緒溢れる銀髪の女性……。
そう、先程僕が説明をした通りの、北欧神話に出てくるフレイア神のように美しく、雪のような肌色を持つ女性……。
まあ、女神様と呼んでも過言ではない、女性へと尋ねる。
まあ、尋ねたのだが。
僕が尋ねたと独り言を呟いても皆さんは、『何の事だろう?』と思うから。
僕の口から少しばかり説明をするけれど。
僕がね、女神のように美しい彼女へと。
「今から、お好みを焼く、鉄板にガスを入れ、温めるので。お客様は少しばかりお待ちください」
僕はニコリ! と、満身の笑みを浮かべながら告げた。
「えっ! ちょ、ちょっと待ってください。あなた……。その大きな鉄板にガスを通し、火を入れなくても大丈夫です。私一人のお好み焼きを焼くだけで、大きな鉄板を使用しなくても大丈夫ですよ。ガス代が勿体無い。こちらの今、温まっている、座敷の鉄板でよろしいですよ」と。




