FILE:19 ゴールを目指して
そして僕は、大田さんの代わりに何故かリレーのアンカーに出場することになり代わって実況席には校長先生が担当することになった。
僕は、すごく不安でいっぱいになっていた。
「少しカッコつけて引き受けては見たものの赤組のしかもアンカーって一番重要な役目じゃないか。本当に大丈夫かな? でも全力で勝てるように頑張ろう」
そしてリレー競争が始まり観客からの盛り上がりは、今日一番になっている。
実況「現在、赤組と白組は、互角の勝負となっております! そしてあと少しでリレーのバトンはアンカーに渡されまして勝負はクライマックスになっていきます。 両者譲りません」
僕は、バトンを受けとる準備を始め右手を後ろに出した。
そして4人目の走者である上田さんがアンカーの僕に上手くバトンが受けわたった。
「今、代役の餅田選手に上田さんがバトンを白組よりも少し早く渡しまして赤組がややリードしております。 しかし白組も負けてはいません。少し遅れながらも足が早いアンカーの走者にバトンが引きわたりまして勝負は、いよいよアンカー同士の対決です」
僕は、一生懸命遅いながらゴールを目指して走る。
うしろから白組の走者で追い付いてくるが、負けないように走るペースを限界まで上げる。
赤組の生徒たちからは、大きな声援が聞こえてくる。
「頑張ってください」 「あともう少しだから諦めないで! 」
そしていよいよゴールが見えてきたのだが、途中でペースをあげすぎていたため足に負担がきている上にスタミナが無くなってきていた。
一方白組の走者も疲れてはいたが、まだスタミナは残っている。
「いよいよゴールしますが、互角の勝負でどちらが先にゴールするのでしょうか? 」
そして僕は、懸命に走り抜きゴールテープを切ったが白組の走者も同じくらいのタイミングでゴールテープを切っていたため判定がすぐには上がらなかったが、数分後に審判が赤旗を上げたため赤組の勝利が決まり赤組の選手たちは、すごく喜んでいる。
僕も赤組が勝てたことについて喜ぶ。
「良かった~何とか勝つことが出来て! だけどアンカーだったのですごく緊張しました」
すると上田さんがこう言ってくれた。
「餅田くんが参加してくれたお陰ですよ。本当にありがとうございます」
「いえいえ!みんなが喜んでもらえて嬉しいです! ただ練習をしていないので、いきなり本番だったから緊張度は半端じゃなかったですよ」
すると他の赤組の生徒たちも僕のところに寄ってきてお礼を言ってくれたのだ。
こうして体育祭は赤組の優勝で幕をとじ、体育祭は終わり翌日は振り替え休日になり僕は、家で休んでいると上田さんがこう言った。
「昨日は、すごい大活躍だったね! 餅田くんはやっぱり私たちのヒーローだよ」
「そんなことないよ。やっぱり足も鍛えておかないと行けないなって思ったね。やっぱりこれから一人前の犯罪捜査刑事になるためにも足が早くなった方が良いと思うから」
「でも無理はしなくても良いと思うよ。今でも十分一人前の犯罪捜査刑事だと私は、思うから」
僕は、少し照れながらこう言った。
「そう言ってもらえるとすごく嬉しいよ。ありがとう! でも今日は振り替え休日だからゆっくり休むことにするよ」
「たまには家で休まないとね。無理をしすぎて身体を壊したりした方が辛いと思うから。 だけど約1ヶ月後には文化祭も控えているから明日からまた忙しくなってくると思うけど頑張ってね」
「ありがとう! 明日から頑張るよ」
それから僕たちは、家でゆっくり休日を過ごそうとしていたら急に家のインターホンが鳴ったのだ。
(ピンポーン! )
「いったい誰だろう? 取り敢えず戸の真ん中についている穴で覗いて見ることにしよう」
するとそこには上田さんと同じクラスの大田さんの姿が見えたのだ。
「大田さんがここに来るってどうしたんだろう?っか何故僕の家を知ってるんだろう? 」
大田さんが僕の家にやって来た理由とは。




