163話 野草料理とサラダ作り
これまで採取してきた野草たちを宴会の料理として振舞う…素晴らしい。我が家では付け合わせや料理の一部としてしか使えていない子たちの本領を発揮できるというわけだ!……ただ、まだ喜ぶんじゃない。言質は取らなければならない。
「おやきに使っていたもの以外もあるんですけど、いいですかね?」
「大丈夫よ~。なんなら組み合わせてサラダとかを作ってくれたら助かるわ~」
「全力で取り組ませていただきます!」
さぁ、そうと決まったら使う野草たちを選別しなければならないぞ!
「私はあっちで作っているから、何か必要なものがあったら教えて頂戴ね。食材とかは無駄にしなければ自由に使っていいわよ~」
「了解です!」
返事に満足したのか、パネットさんは体を反転してもう一つあるシンクに歩いていった……ずーッと疑問だったんだけど――――なんで今いる反対側にもキッチンがあるんだよ。
「細かいところは気にしたら負けか?そんなことよりも色々とした準備をしなくちゃな!」
野草料理を作れることと比べたら全ては小さなことよ!
「取り敢えず鍋にフライパン…醤油とかは流石にないかぁ」
そこら辺は仕方ないから他の調味料を使ったりで対処しよう。幸い魚醤とかウスターソースみたいなものとかはあるっぽいし……鑑定したら凄いことが書かれていそうなのでやらないぞ!今の俺は料理自体に集中したいんだ!
「それと使う包丁は菜切り包丁っぽいこれにしようかな」
これなら葉が薄いから切る断面をつぶさないで済むから、触感を残せるし刃が平らだから切り残しも防げる!
「では早速アキノゲシから下ごしらえしていこうじゃないか」
最初はご要望のサラダ作りからだ…若くて柔らかい葉を選んで水洗いをしていく。おやきの時には茹でてから水にさらして苦み抜きをした茎の部分を主に使ったけど、今回はサラダ何で苦みの少ない歯を厳選して使っていくぞ!
「流石に夏を過ぎてるから大きい葉ばかりだけど…数だけは採ってあるんで問題ないな」
フォルクさんたちの畑にてこんもりと収穫させていただいたから物だけはあるんで大皿でいくつか並べられるぐらいには用意できそうだ。あの時にちゃんとやっておいてよかったぜ!
「後はウマゴヤシも使うか。ちょっと繊維質かもしれないけど、さっと湯通しすれば大丈夫…な筈!」
もしそれでも固かったりしたら炒め物とかにすればいいから問題なし!こちらもたんまりと準備があるんで皆さんも満足いただける量が提供できることだろう。
「んじゃあこのでかい鍋に水を張って…いや、既に湧いてる鍋がおかれてるな?」
もしや待っている間に沸かしておいてくれたのだろうか?だとしたら非常にありがたい!本当は野草たちをカットする前にやっておくべきことだけど、綺麗に頭から抜けてしまっていたよ…反省反省。
「中に何も入ってないよな?…よし!ならこのでかいざるにウマゴヤシを入れてと」
大体30秒ぐらい入れれば十分だろうし、その間にざるより少し大きいボウルに水を張って冷やす準備をしておく。茹でた後には冷やさないと触感が残らないからな!重要な一手間だ。
「よしこれぐらいで回収してボウルに入れて、すこーしずつ水を出して冷やすのを続けさせておこう」
んで彩りとして西洋タンポポの花も使うとしてだ…流石にトマトぐらいは加えておくか?レインボートマトだと旨味が強すぎて野草たちが負けてしまうかもしれないから普通のが欲しいし、ちょっと貰ってこよう。
「パネットさーん。トマトいただいても良いですかー!」
「ええ、廊下の突き当たって曲がった奥の部屋に色々保存してあるから使ってちょうだい~」
「ありがとうございます!」
いよし!後はドレッシングとかもう少し彩や野草を加えたりもするかもしれないけど、取り敢えずの完成はできるだろう。
「にしても…凄いな」
振り返ってパネットさんの方を見たけど、全くと言っていいほど手が見えん…バトル漫画のモブの気分だ。
だけど山のように積まれた野菜たちはガンガン減っていく。
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