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M・C・O 植物好きの道草集め  作者: 焦げたきなこ
第3章 村の宴会
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158話 声掛けと回避成功?

「それじゃ大人しくしてろよー」

『んぅ~』

「あぁ!嬉しいけど不安になる言葉だわー!」


 嫌がるピリンさんの首根っこを掴みキッチンへと向かう俺に頑張ってーと声援を送ってくるフェル……確かに少し不安になる言葉だな。次の料理を考え中で静かなだけってことはないよな?スマッシュがもし来るとしたら全力で逃げ――いや俺は足遅いから無理か。

 パタンッ

「取り敢えずピリンさんが声かけてくださいね」

「ええ!?そこは手伝いに来たモルト君が声をかけるべきでしょ!」

「俺じゃパネットさんの状態が判別できませんって」

「むむっ…それはそうね……じゃぁ私がモルト君の後ろから声をかけるからー」

「いやなに俺を盾にしようとしてんですか」

「だってあのお玉本当に痛いのよ!」

 痛いですむのならまだいいじゃないか。俺が受けたらそのまま村の広場にリスポーンだぞ?調理の邪魔をした感じだから本気じゃなくて注意みたいな一撃かもしれんけど、その注意でも防げる気がしない。


「少なくとも俺が攻撃されたらリスポーン…再復活確定なんでそのままピリンさんにも届くと思いますよ」

「そんな!土龍って硬いんじゃないの!?」

「まだレベル10にもなってない若輩に何を期待してんですか…」

「本当よね~」

 ですよね?間違いなくこの村にいる人の中で最弱だぞ俺。恐らく捨て身で挑んでも指先一つでダウンですよ?


「だってフォルクおじさんは、成長した土龍たちは金属なんかものともしない硬さを誇る鱗を持つって言ってたんだものー」

「成長したって言ってるじゃないですか。それに俺に鱗はないでしょ」

「龍人もレベルが上がると生えてきたりするみたいよ~」

 え、そうなのか。そうだとしたら手の甲とか足のすねとかに出来てくれると嬉しいぞ…ちょっとした防御手段になるだろうし、植物採取の時とかに藪の中で足を怪我する可能性が減る!


「……ん?」

「それでも少しの間だけなら防ぐことができると思うの!」

「あんまり意味はないと思うわよ。そもそも村外の人に危害を加えると危ないのよ?貴方もフェルちゃんの時に体感したと思うのだけど~」

「あの時のことは反省してます!でもモルト君は畑の通行証を持ってるからもう大丈夫なはず!」

「あらそうなの?」

「ですね。しかも何故か管理者用をしれっと渡されました」

「信頼されてるわね~」

「ね!だから問題ないのよお母さん!……お母さん?」

 あ、ようやく気が付いたか。途中からパネットさんがこっちに来てたんだよな。俺に手を振って挨拶してくれたから怒ってる感じもないけど、ピリンさんを指さして黙っててほしいってやってきたからそのままスルーしてたんだ。


「えーっと、怒ってる?」

「別に怒っていないわよ?休憩中だったから貴方達がお店にやってきたのは分かっていたもの~」

「タイミングは良かったみたいですね」

 スマッシュは回避できた用で一安心だ。


「そうね。前に言ったお手伝いに来てくれたのかしら~?」

「ですです。ついでに畑で収穫してきた物の試食をさせて貰えればと…お皿とかって借りれます?」

「大丈夫よ~」

 よし、それならば色々と借りていこう。皿の場所とかはピリンさんが教えてくれたからいいとして、まずは手を洗ったりしないと。あのタオルで綺麗にしたとしても気分的にちゃんとしておきたい。


「……あの、お母さん?」

「何かしら?」

「私はなんで掴まれているのでしょうか?」

「勿論、叱るために決まってるじゃない~」

「何故!?」

「収穫を手伝って貰ったりしたのに盾にしようとしたからに決まってるでしょ?恩を仇で返すのは許さないわよ~」

「で、でもおかげで品質の良い野菜と果物が収穫できたわ!」

「あらそうなの~。なら余計にお説教をしなくちゃいけないわね?」

「藪蛇だったわ!?」

 そりゃそうでしょうよ。


「パネットさーん。果物のカットに包丁って使ってもいいですかー?」

「大丈夫よ~。ナイフはそこに入っているから自由に使ってちょうだいな…あとちょっとこの子と一緒に食材を持ってくるわね~」

「了解でーす」

 この扉を開ければあるのね。うわっ!使い用途に合わせたらしきものがずらっと並んでるぞ。こだわりが凄いなぁ…傷つけないようにしないと。

「いやー!?」

 あー、悲鳴は聞こえないキコエナイ。

お玉スマッシュ自体は回避できている。

一方でフェルはウェンスマンダリンを口いっぱいに頬張って幸せそうにしています。


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