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M・C・O 植物好きの道草集め  作者: 焦げたきなこ
第3章 村の宴会
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153話 高級品と収穫完了

 ピリンさんが爽やかなことに疑問を持っていた理由がよくわかるわ…マスカットみたいな良い香りはするけど、見た目が爽やかというか無垢というか。にしても真っ白だなおい。

「びっくりした?」

「ええ、とても…」

『む?…おおー!』

 なんだなんだと近づいてきたフェルも驚く圧倒的白さ。一部が白かったりしたら病気とかカビが生えてるんじゃないかと思うけど、実全体が満遍なく白いんだ。純白って名前も納得よ。


「私も初めて見たときはびっくりしたわ。だってぶどうって紫に緑ってイメージだものー」

「ですよね?これ鑑定してみたらめっちゃ珍しいって書かれていますもん」

『うむー?』

「ちゃんと旨いらしいぞ。熟してるのは傷みやすいけどかなり甘いって」

『おー』

「早いのも美味しいのー?」

「酸っぱいけど爽やかだそうですよ」

「ってことはお母さんがたまに作るぶどうゼリーってそっちをつかってるのねー」

 おっと、また旨そうな情報が入ったな。ゼリーか…機会があったら作ってみたいな。


「あ、このブドウってかなり皮が薄いから採取するときは保護カバーの上の枝を切ってね」

「了解です」

『んー』

「試食したいって?……許可が出ればな」

 貴族のステータスになるって書かれているからめっちゃ高いだろう。そんな物の試食が出来るとは思わないけどなぁ。


「別にいいわよ?」

「マジですか!」

「え、ええ。珍しい物なのは知ってるけど、この村じゃ普通に食べてるものだから。あ、なんだったらお母さんの所でアクセサリーの相談をしながら食べない?他のも色々とっていいわー」

「いよっしゃ!そうと決まれば一気に収穫していくぞフェル!」

『あぅ!』

 さぁ慎重かつ迅速にやっていくとしよう…勿論鑑定や魔力視を使って高品質なのを選ぶのは忘れずにな!




「ふぅ、全収穫完了!」

『んやぁー!』

 あの後やる気MAXになった俺たちは、宣言通り一気に収穫を進めていった。フェルは場所を教えてピリンさんが収穫し、俺は一番光っている実を見極めながら楽しく終わりまでやることが出来た……若干目がチカチカするけど試食のためだ!


「いやぁー1人でやるよりも随分と早く終わって助かったわ。どうしても熟してるのかどうかを判断しなくちゃいけないから時間がかかるのよねー」

『むふ~♪』

 今回ばかりはそのドヤ顔も誇らしく思える。なんせフェルはドライアドで、所謂植物の妖精だ…だから食べ頃かどうかを簡単に判別してくれるんだよ。

「偉い偉いー♪」

『んむっ!』

 うーん調子に乗っておられる。ま、助かったのは事実だしいいか!それにしても、最初のころは俺の後ろに隠れていたってのに大分人慣れしてきたなー。今も頭をなでられてご機嫌だし。


「大分時間が残ったし、このまま試食用のも収穫しちゃいましょうかー」

「待ってました!」

『あむ!』

「いっぱい食べるって、あくまでも試食だぞ」

「私は別にいいんだけど―」

「一応昼飯を作ろうかと思ってるんで…あ」

「どうしたの?」

「前におやきを食べたときに、パネットさんから宴会料理の手伝いをしないかと言われたのを思い出しまして」

 あの時承諾したんだよな。思いっきり忘れてたけど!


「あー、そんなことあったわね!メープルシロップの試食でお母さんの記憶が吹き飛んだかもしれないけど…スキルの取得はしておきたいわよねー」

『うぅむ…あむ!』

 美味しい料理はあればあれだけいいと…となると手伝いはしておきたいなぁ。

「う~~ん、一先ず試食用の果物の収穫だけしちゃいましょ?どちらにせよお母さんのところに行くのは変わらないんだからー」

「ですね」

「ただ、お母さんが休憩中かどうかは運ね」

「運?」

「そう運。料理中は外部からの反応に一切反応しないどころか――――邪魔されるとお玉が飛んでくるのよ」

 ……盾とか買った方がいいだろうか?

恐らく盾があっても耐えられない。


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