140話 追伸と付与効果
試しに厄介ごとレベルのプロングさんってどんなもんだろうと思いながら目を閉じると、既に限界まで被りよっているナニカが出てきたので思わずビクッとなりながら目を開けなおした……なんだあの蒸気を出してる充血した化け物は?
「プロングさんの前では何があっても出さないようにします!」
「そうしな」
「彼の暴走を止めるのは非常に骨が折れるので助かりますよ」
それ多分だけど比喩的な表現じゃなくて物理的な意味な気がするぞ…正直俺よりも背が低いからそんなに怖くはないだろうと思いはしたけどとんでもない。想像でしかないけどあんな状態の人がこちらを見上げているのは恐怖だ。
「まぁ、取り敢えずアイツのことは棚に上げておくとして…その樹液採取セット?についている効果とかはわかるのかい」
「そ、そうですね。効果は…ちょっと待ってくださいね」
興奮して途中までしか見ていなかったから確認しなおさないと。
【樹液採取セット・品質?:樹木の神と加工の神が作り出した特殊な道具。付与効果:クランクドリル<精密、位置固定、?>、スパイル<状態維持、防虫、固定、?>、バケツ<品質保持、?>、ブラシ<不純物除去、清潔>共通で不壊 PS:美味しいシロップを作って頂戴ね~。 ゴムでも構わんぞ!】
またPSあるじゃねぇか!しかも明らかに2人…いや神様だから2柱?そこは今どうでもいいか。こういうものって基本単独で作られるものなんじゃないかと思っていたのに、複数だったのは使う用途が同じだったからなのかい…確かにシロップもゴムも同じく樹液から作られるから被ってるけどさ。
「だからと言って変な念押しはいらんだろうに。シロップはともかくゴムは見つかってすらいないし」
「ゴム?ゴムならそこら辺にあるよ?」
「ああいや、ゴムの木の方でして」
「となるとサワス王国やイストン共和国の南部ですな…ただ、なぜ唐突にゴムなのですか?」
『ん』
「えーっと、樹木神と加工神のお言葉で出てまして……」
流石にPSっていう軽い言葉で書かれていたとは言えん。身近に精霊が居たりするから神々も結構軽い感じなのかもしれないけど、そこは慎重にしておかないと後々酷い目に会いそうだし。
「そういうことかい!樹木神様はエルフたちに神託を伝えたりすることがあるし納得だね!」
「ゴムは加工神様の方ですな?あの方は鍛冶師関連の祭り事に高頻度で参加なされていますから、道具に言葉を付けているのも頷けます」
おお、様ってつけるぐらいだしちゃんと敬われているみたいだ。慎重路線にしてよかった…ただ加工神の方は運営のイベントとかで普通に会えそうな感じがするな?武器品評会や道具品評会みたいなのがあれば喜んで審査員みたいな立ち位置で参加していそうな予感。
『じぅ…あぅ!』
「樹木神様には会ってみたい?う~~ん、何時かな」
『ん!』
「意外と合うのは早いかもしれないよ!」
「モルト殿は植物と縁があるようですからな…敵としてもですが」
確かに…
「それで…付与効果でしたよね?」
追伸の方で思わず先に時間を使ってしまったよ。頼むから今後手に入る道具とかには変なものが付いていたりしないでくれ……いやマジで。
「そうだね!」
「二柱の言葉が有る物ですので、期待が高まりますな」
ハードルがぐんぐん上がっていらっしゃる…潜り抜けた方が楽かもしれん。
「まずこのドリルには精密というのと位置固定ってのが付いてます。それで…これかな?このスパイルというのには状態維持というのと防虫に固定、それと両方ともわからない効果が1つずつ付いてます」
そうだ、このバケツを付けるフックがあるラッパの口元みたいなヤツってスパイルって名前だったな…ラッパのやつにしては上部分は無いけど。木に打ち込む杭って覚えとけばいいか?
「防虫が付いてるってのが植物用に作られたって感じがするね!」
「精密は樹木に穴を空ける際にガタついて必要以上に広がらないようにでしょう。過剰な傷をつけるのは宜しくないですから」
「ですよね」
ヨモギ達をちょん切った奴が何か言ってるだって?……ちゃんとハーブティーとかで使ってるのと戦闘での不可抗力だから許してくれ!
残りの効果は次回に続きます。
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