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M・C・O 植物好きの道草集め  作者: 焦げたきなこ
第3章 村の宴会
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クリスマスSS2 ナッツで作る坑道

こちらは中編です!

 不適切な発言をした姉ちゃんはオニグルミの方も食べたけど、どちらかというとヒメグルミの方が気に入ったらしい…まぁ華やかさとかは確かにそっちの方が強いかもしれん。オニグルミはどちらかというと脂分のコクや旨味とかが強く出てるからなぁ…にしても酷いこと言う割に気にいるのはそっちなのね。


「にしてもあんなにあったのに中身はそんなでもないのねー」

「これでも予想よりも歩留まりは良い方だぞ」

 嵩的には半分ぐらいだし十分十分。ただ、今から作るものを考えるとここまでは要らなかったんだよ…余ったのは冷凍にでもしておいてまた今度使うか?


「そうと決まれば今日使う分と分けておかないと」

「一体どんなデザートになるのか楽しみね♪」

 鼻歌を歌いながら玄関に向かっていく姉ちゃん……う~ん、まぁ伝えるのは後でいいか。




 家に入り手を洗うと、逃げようとする姉ちゃんを捕まえている母さんが居た。恐らくキッチンに用意されている材料を見て手伝いをさせられると思ってそそくさと去ろうとしたんだろうな…残念だが逃がさんよ。

「母さんご苦労様」

「お安い御用よ。このお転婆にもデザートを作る大変さを知って貰わなくちゃいけないもの」

「食べるだけで十分ですー!それにご飯の時は手伝ってるじゃないのー!」

「貴女がやってるのは切り分けぐらいじゃないの」

「それでも包丁使ってるじゃん!」

 何とも言えん喧嘩だ。家は父さんをキッチンに立たせてはならないと言う暗黙のルールがあるぐらいド下手くそなのもあって、せめて俺たち息子娘にはきちんとした料理を作って欲しいという母さんの思いでそれなりの頻度でどちらかがキッチンで手伝いをやっていたりする――――父さんの料理が料理と言っていいのかは置いておくとしよう。思い出すと脳裏に謎の蠢く物体がよぎるからそのまま封印されていて欲しい。


「まぁまぁ、今回はそんなに難しいやつじゃないから」

「…本当ね?」

「本当本当。ねぇ母さん?」

「そうね、基本生地を作ってナッツやドライフルーツを入れて焼くって感じだもの」

「簡単…なの?」

 そこで疑問形にならんでくれ。少なくともミルクレープとかよりは楽だよ。


「それに生地は母さんが準備してくれてるし。オーブンも予熱してある?」

「抜かりなくしてあるわよ。それにちゃんと2個分の分量にしておいたわ」

「2個分?結構量ありそうだけど」

「そりゃ作るのはパンみたいなやつだし。シュトレンって知ってるでしょ」

 シュトレンはドイツ発祥の菓子パンみたいなやつで、結構歴史の古いものなんだよ。クリスマス前のアドヴェントていう期間に少しずつ食べるめちゃくちゃ砂糖やバターを使った旨いやつだ。因みにシュトレンって坑道って意味らしく、元々暗くて涼しい場所で焼いたばかりのシュトレンの味をなじませる必要があったから、それに適したのが坑道だったからそれがそのまま名称になったらしい…別に形は関係なくて、むしろ立川のジョニデが生まれたときのおクルミを模した物だそう。


「あぁ、あのカル〇ィとかにこの時期売ってるやつ」

「それで合ってるけど…何故カル〇ィ?」

「試飲のコーヒーに釣られて入っちゃうのよ」

「私もそうねー」

 成程…それでたまに変なお菓子とかがリビングに置かれていたりするんだな?

種田家の両親はクリスマスを別の意味で甘い夜を過ごしたそうです。


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