表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
手のひらの一滴  作者: 狼子 由
2020年に作ったもの
486/514

カクテル(微SF)

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


生体維持養液が、混ざりきらない二層のまま頭上から注入された。

まるでシェイク前のカクテルのよう。

そんな比喩を教えてくれたのは、主任エンジニアのヤハタだった。


少女はぱちりと瞬きして、ガラスの向こうに目を凝らす。

皺のよった白衣の背中が、今朝も嗚咽を堪えている。


本当は聞いてみたかった。

カクテルってどんな味?

ガラスの向こうには何がある?

ねえ、スマナイってどんな意味?


初めて見る鮮やかな赤い液体が培養槽に流れ込んでくる。

こぷ、と吸い込んだ途端、頭がぼうっとした。

目が覚めたら尋ねてみましょう。一人頷いて、少女は再び目を閉じる。


けして触れられない白い背中に手を伸ばした。

ひやりとしたガラスの感触が指先に当たる。

培養槽のこちらと向こう。途切れた空間は綺麗に二層のまま。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2020/11/19(木) ジャンル:微SF

綺想編纂館(朧)@Fictionarys さんの企画「#novelber」

11月の間、各自で毎日1題の物語を作っていく企画です。

Day19のお題は「カクテル」。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ