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悪魔の囁き(トファナ水さん)
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奴隷娘は、心より祈った。
どうか私に爪を、牙を。ここから出て未来を掴む力を。
昼寝中に呼び出された悪魔は不機嫌顔。指先一つで、娘に檻を破る力を与えた。
檻を出た娘はいずれ革命を起こし、世界の頂点に立つ。
その未来を知る悪魔はあくび一つ。
これが23度目の覇者交代。繰り返される寸劇はもう見飽きたとぼやいて、煙のように消えた。
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2019/04/17(水)
少女の如きみずみずしい感受性と、それを俯瞰する悪魔性を併せ持つ不条理SFの名手、トファナ水さん。世の虚しさ、痛ましさを冷えた視線で切り取る。そんなお話の主人公です。




