113.【馬国】道中
■ 称号効果 ■
通常装備品は装備しなければその効果は得られないが、
称号は勲章を装備せずとも効果がある。
勲章は装備可能だが、あくまで称号を表す物である。
例えばケントリオの称号を手に入れて、勲章を装備せずともその効果は称号を手にいれた時点で発揮される。
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
川沿いを歩いている間は効率的な足運び、傾斜を上るとき下る時の重心の置き方<疾走>を使用したときの体の使い方など丁寧に教えてもらう事ができた。
特に<疾走>は今まで使う場面も無く死蔵してたスキルだったが、短距離ながらも相応のスピードが出るし、道端に現れるようなあまり強く無い魔物相手に試すと、走りながら斬りつけることも出来た。
武技
払い抜け <疾走>+<剣技>
なんてのを手に入れた。
走りながら相手に斬りつけて、斬りつけた摩擦と言うか反動で相手の後ろに回りこむ技だ。
ダメージ量は大した事無いけど、後ろに回りこめるのは次に繋がるし使い勝手良さそうか。
まあ、ブロックされたり、した場合変なタイミングで硬直しそうで、怖くもあるけど。
ちなみに疾走中に自分がブロックすると自分のアビリティの効果で足が止まる。
受けで相手からのノックバックやデバフを軽減してるのだから仕方なし。
さらに武技発動の溜めはいらない。疾走中に相手に剣で斬りつけてヒットすれば発動する。
発動させたくなければ【教会】で払い抜けを使用できないようにする事も出来る。
後<疾走>の利点としては足場の悪いところでも走れる事か、すっかり忘れてたけど、でかい狼も雪をものともせずに走ってたものな。
緊急で距離を取ったり、間合いを詰めたりと便利なスキルだわな。
そんな移動【訓練】をしながら登り口に辿りつく
荷物を運べるようにツヅラ折になっているようだ。
そこそこの傾斜で左右に大きく回りこみながらひたすらに道を登っていくわけだ。
登り口に入ろうとすると
「隊長さんはこっちじゃないですよ」
と年嵩の【運び屋】が指をさしているのは、崖。
多分道をつくる為に切り崩した崖だ。
「そこ何も無いですよ?何言ってるんですか?」
「いや、ありますよ、隊長さんの【登攀】を鍛えるのに相応しい壁が。程よく岩肌に穴も開いてますし、登ってきてください。我々は迂回しながら進みますし、焦らずに登ってきてくださいね」
「でた、急になんか雑にスパルタになるやつ」
「コツだけは教えていきますから。
・足元をよく見る事・・・・はじめは手で登りたくなるでしょうが、すぐに疲れてしまうので足を使ってください
・つま先で立つ事・・・・親指で立つと滑りにくく安定します。また足首が使えるので手が届く範囲が増えます。
・掴んでる方の腕は伸ばす事・・・・その方が視野が広がりますし、曲げているより体力の消費を抑えられます。
・手が届かない場合は足を先に上げてみる事・・・・足の位置が高ければ自然と高い場所も届きます
焦らず体重移動してみてください。
・乗っている足場を入れ替える事・・・・左右に大きく動きたい場合は右側に行きたい時は左足を右足の足場に乗せる等すれば、動ける範囲も広がります。
・手で掴むより指で引っ掛けるようにする事・・・・そうする事で腕から余計な力みが消えます。
・体を回転させる事・・・・主に腰を回す事でより遠くを掴める様になります。
・壁に近づいたり離れたりしながら登る事・・・・足を高い位置に上げる時は体を離し、腕を上げる場合には近づくのが基本です。
こんなところでしょうか、まずは腕を伸ばして体を支え、足を使って上に登る三点支持を意識すれば上れる崖ですので、じゃあがんばってください」
「でたよ、立て板に水で説明された挙句がんばってください」
と言ってる間にも隊列が坂道を上り始めているので、自分も崖に手を伸ばす事にする。
確かに多孔質とでも言うのか、そこそこの大きさの穴が一杯空いている。所々大きな石が出っ張ってるところもあるし、結構登れるかもしれない。
言われたとおり腕を伸ばして、安定しそうな大き目のくぼみに手を引っ掛けて、体を縮めながら足を引っ掛け、足の力で体を伸ばして、反対の手を少し上のくぼみにひっかける。
結構いける。足場を安定させれば手も離せるし、どうってことでもない。
さっき言われた事を思い出しながら、腕を伸ばし体を崖から離して、視野を確保次に掴み易そうな場所を探して、登っていく。
意外と集中できるもので、ある程度登ってから、次の足場を確認しようと足元を見れば、いつの間にか大分登っていた。
というより、高すぎる。まじで怖い。落ちても死に戻りするだけだろうが、これは足が竦む。
気持ちが焦り、適当な穴に足をかけようとした瞬間足が滑る。
そして背中から地面に落ちて、背中からの衝撃で息が詰まる。
嗚呼、死に戻りか~などと思って空を見ていたが一向にブラックアウトしない。
ダメージこそ負ったが大した高さじゃなかったらしい。
包帯と軟膏で回復して気を取り直してリトライ
よく考えれば、片足滑ってももう片方の足と手は引っかかってたんだから、逆に何で落ちたのかと
よほど慌ててたんだなと思いつつ
今度は冷静に登る。
高くなってきたなと思って焦ったら、あえて一休みして片手づつ休ませて気持ちを落ち着けてから登る。
そうして、気がついた時にはツヅラ折の道に出ていた。道の下のほうを見れば、馬車列が連なっているのが見える。
休憩しようとその場に座るといつもよりお尻が柔らかい。
腰巻のおかげの様だ。
適当に座っても簡易座布団になるとか便利だわな。現実の毛皮だったら水も通しにくいだろうからお尻も濡れないだろうし、毛皮の腰巻って意外と便利なんだなぁ。
そんな事を考えながら、眼下に広がる大河を眺めていると【運び屋】達と合流する。
「無事登れたようですね。では次も行きましょうか」
「まあ、そうなりますよね。行きましょうか」
壁に取り付くもさっきより手をかける場所が、少ない
とは言え届かないほどではない。
じっくり登っているととうとう手をかける場所が無くなる。
最初のコツを思い出しながら、よく周りを見れば、右に行った方がかける場所が多そうなので、右足の足場に左足を乗せ、右足はさらに右の足場に引っ掛けとずるずる右に動き、また登り始める。
時に強引に足を高い位置で引っ掛けて、手を伸ばしながら、足を伸ばす勢いで一気に高い位置を掴み、時に真横を手で掴み体を保持しつつ、斜めに登ってみたりと、何かアクロバティックな事を思いつきでやってみても意外と出来てしまう。
なんだかんだ、また登りきり道に出ると今度は流石に疲れたのか、かなりの空腹を感じすぐに座り込む、そして何となくおかしいなと確認すれば、何かのデバフが出てる。
まだ時間が有りそうなので、頭の装備を変えてゴーグルを出し、分析してみれば、疲労状態らしい。
この状態異常は初めてだが、確かに体が気だるい感じはする。
だが生命力も精神力もダメージないしな・・・・等と思っていると
また、合流する。
「隊長さんも流石に今日はお疲れでしょう」
「ええ、疲労なんてのが出てますよ。初めてかかったんですけど」
「ほう、疲労は初めてですか、ひどくなると衰弱になるんですがね」
「嗚呼、衰弱はかかった事ありましたわ。体が重くて動けなくなるやつ」
「それですね、直したければ同じ薬で治せますよ。あと疲労の場合空腹になるスピードがかなり増しますので、何か食べたほうがいいですよ」
「そんな・・・空腹になるスピードが増すなんて、自分は材料で持ち歩いてるから、急に何か食べろと言われても、こんな火が無いところだとどうするか」
「今日のところはこのまま道を登りましょう。次のツヅラ折の折り返しに休憩所があります。今日はそこまでと言う事で」
「なるほど、そうしますか」
と鞄から壷を出してピクルスを齧りながら坂道を歩いて登っていく。
結構広い広場にログハウスがいくつか建っている休憩所で夕飯にして、本日は寝る事とする。
ちなみに今夜の夕食はパンと野菜たっぷりポトフでした。
お久しぶりです。
最近次にどんな事件にするか迷い中です。
次の集団戦の敵や蛇や宝樹の姿なんかはすぐ思いついたんですが【鉱国】みたいに生産系の国でぶらぶらと言うわけにも行かないので




