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Wisdom Joker Online 〜瑠璃色少女の配信録〜  作者: 月 位相
始まりのイベント

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未探索遺跡 B15

「トラップまみれ過ぎて、もうダンジョン嫌になってきた………………」


 11階から落とし穴(槍付き)がずっと存在する。

 途中で『罠感知』のスキルが開放されて、また『識別』がリストラされて無ければ、本気でキレてたと思う。


 今いる15階でも落とし穴はあるっぽい。


『罠感知』があったとしても無力化は出来ないため、近くにモンスターいると神経を使う。

 どうせ今後罠の種類増えるんだろうなぁ………。


『スキルで避けても嫌なもんは嫌か。真理っちゃ真理やな』

『槍よりも落とし穴が嫌そうなのが、また』


「そりゃ槍とかは向けられ慣れてるもん。槍扱える人知り合いにいるし」


 ちなみに私の対槍戦の大半がその人です。

 残りは、どこぞの超生物と前に戦った殺人プレイヤーのカルネイジだね。


『剣術やってる人からするとそんなもんかね』

『日本だと薙刀が多い気がするがな』

『実際に戦うのは兎も角向けられてる時の感覚は近いんじゃない?』


 薙刀が多いのはそう。

 そして、視覚情報的に近しいのもそう。


「まあ、兎も角、トラップは何とかなるから良いとしてさ――」


 トラップよりも切実な問題があるんだよね。


「このダンジョンどこまであるのかな? 一周するの大変だし、地下一階から再スタートは面倒だから、どこか特定の階層に直接行ける仕組みとか欲しいよね」


『あるっぽい』


「マジで? 条件は? 場所は? 制限は?」


 持ってる情報全部下さい。あるなら割と攻略本とか読んじゃう派です。


『圧よ』

『難易度関係無く地下1階と地下16階との安全部屋間』

『制限は特に無いと思う』

『第一の街で検証した奴曰く、16と30にあるのは確定だって。昇るも降りるも自由だって』

『第一と第二でのダンジョンは30階で一旦終了らしい。だから厳密には30階のは戻り専用』


 ほう……。

 これは、あれだね。


「さっさと地下15階(ここ)を踏破せよと言うことね」


 まだまだ前半戦。ボスはまたスケルトン系かな?

 だったら楽なんだけど。


 ――――お


「罠あるっぽいね」


『罠感知』に反応があった。まだまだ適応範囲が狭いけど、回避には十分な距離だ。


『大体のプレイヤー取得してんの嗤う』

『便利だからな』

『誤字がひどいよ』

『初心者寄りの人たちは枠の余裕が無さすぎて大変っぽい』

『まあ、スキルは高レベル程妥協しやすいのは分かる』


「落とし穴は普通は適当にいらないアイテムとか投げて見つけるみたいね。なんか落とし穴の部分の床にオブジェクトが接する事が大事みたいね。――まあ、私はゴリ押すけど」


 ――歩法 碧空

 壁を蹴って、反対の壁に飛んでの繰り返し。これで床面に接する事無く、落とし穴の回避が可能。


 …………うん? 罠の位置が今までと違うような……、あれは壁面? 


 ――――――ヒュン


「――っぶな………!」


 壁から矢が飛んで来たんだけど。

 シャフトの部分を蹴っ飛ばして、間一髪無事。

 壁蹴る寸前だったぜ。


『矢じり金属製の危ない奴だ、アレ!』

って言うんだっけ? 突然のことでも冷静にそこ蹴るとかヤベェなこの人(サニーから流れてきた)』

『何年も前からサニーが言ってたとんでも幼馴染の生態が誇張なしに凄かったんだよな……』

『↑しみじみ言うな』


 待って。ちょっと待って。今はトラップとかどうでも良い。


「サニーの配信全部追えてないんだけど、あの子、何喋ったの?!」


 とんでも幼馴染のエピってどれ?!


『片手倒立とか?』

『道場の天井蹴って攻撃した話とか?』

『居合抜きをハエ叩きで実践したとか?』

『なぁにこれ……?』

『そこの改造着物の人』

『うーん、カオス!』


 ……あ、はい。どれもこれも身に覚えがありますね。


「なんで色々話しまくるかなぁ…………?! 憂さ晴らしだ、付き合えよ!」


 前方にはボッチのゴブリン。


 ――斬法 豪雷

 踏み込みのエネルギーを刀に一点集中させて放つは絶殺。


『纏魔斬』も無しに技術とステで切り捨てて、また走り出す。


 ――歩法 迅雷

 体重が測った当時と変わらないのがちょっと悲しいポイント。追加されるエネルギーが少ないのよね。(なお、今も体重は変化してない)


 だてに片手倒立、今でもやってる訳じゃないんだよ。これでも腕とかの筋力は全盛期と変わらないんよ。


「またか……!」


『罠感知』に反応があった。

 今度は落とし穴。


 でも、あれだね。落とし穴でも矢でも結局これが一番だと思う。

 これさっきのコメント見てて思いついたんだけど。


 ――歩法 碧空

 壁を蹴って、今度は横じゃなくて()へ、天井に脚が着いた瞬間に全力開放。


 ――歩法・撃法混合 風蝕

 思い切り天井を蹴り抜いて、今度は斜め下に急降下。角度は天井をX軸として20度位で。


「ほっと…………!」


 トン、と軽やかに(自画自賛)で着地を決める。


「罠はもう良いや。全部飛び越えてくよ!」


 なお、コメ欄には『そうはならんやろ』で埋まった。



 _______________




「――はい、着きました。ボス部屋前」


 罠を飛び越えてから、早15分。

 地下15階のボス部屋前に到着した。


『モンスター斬るのが段々雑になっていってたな』

『慣れたのと面倒になったのミックス』


 あっはっは、図星過ぎて何も言い返せねぇ……。


「さくさくっと()りますか」


 扉を押し開けて(本当にここ重いのどうにかして欲しい)、ボス部屋に侵入する。


 前方に敵影()

 人型2。羽音から残り二つをコウモリと仮定する。


 通路より暗いボス部屋の幾つもの燈台に、一斉に光の弱い火が灯された。


「『サンダーランス』『サンダーランス』」


 ――歩法 迅雷

 一気に体を倒して、人型――スケルトン――に接近する。


 コウモリには魔法を叩き込んでおき、一旦行動を制限する。


 今回のスケルトンは、薄い金属鎧に、一体が直剣、もう一体が槍の構成。


 出来るなら、先に槍の方を倒したい。


「――――――!!」


 声無き裂帛と共に放たれた槍の一撃。

 そこに刀を合わせて、ベクトルを少しだけ変える。


 するりと動いた瞬間に、刃を立てて槍の柄に食い込ませる。



玲瓏れいろう撞響どうきょう


 峰を殴り抜いて、強引に槍の長さを半分にする。

 刀を振り抜いた体制のまま、懐に体を捩じ込む。


 ――撃法 徹震

 肩からのタックル及び衝撃で槍型の体勢を大きく崩す。


 相手の体勢が崩れた隙に拳を緩く握る。


「……フッ…………!!」


 ――撃法 飛衝

 踏み込み、捻り、体重移動、関節の動き、全てのエネルギーを集約させて、砕く。


 飛衝は後隙が大きいのが難点で、案の定コウモリが同時攻撃を仕掛けてくる。

 一歩遅れて、残りのスケルトンも。


「『纏魔斬』ゼアァッ――!」


 ――斬法 円環

 コウモリを一思いに切り付けて、回転のエネルギーを次に繋げる。


 ――斬法 伐刀・二重

 振るわれる直剣とぶつかり、互いに大きく仰け反る。


 なので――


「ラァッ!」


 ――撃法 円舞

 サマーソルトキックをスケルトンの胸元の装甲に叩き込んで、互いに弾かれるように距離を取る。厳密には私は物理的に弾かれたんだけどね。


 ――歩法 嚆矢こうし

 瞬間的に加速して、一気に詰め寄る。


 ――斬法 逆波

 強引に刃を骨に埋め込んで、行動を制限する。


 ――撃法 廻踵えしょう

 刀を手放して後ろ回し蹴りを左腕から肋骨にかけて叩きつける。


 再度加速してノックバックしたスケルトンにめり込ませた刀の柄を握り締める。普通は斬る瞬間以外ここまで強く握らない。

 でも、今は身動きを止めるために。


 ――撃法 膝押しっこう

 苦し紛れに振るわれようとしている直剣をガン無視で、ゼロ距離での膝蹴りで沈める。


 衝撃で骨が吹っ飛びながらもポリゴンへと還った。


 良し、これで15階クリア。

お読み頂きありがとうございます。

今後も読んでくださると幸いです。

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