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Wisdom Joker Online 〜瑠璃色少女の配信録〜  作者: 月 位相
消失を力に

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片付けをしていると、アルバムに熱中する現象

あるあるですね。

私はいつの間にか小説読んでる人です。

 私がそれ(・・)を認識した瞬間、夢だと分かった。


 何故か。

 単純だ。


 私には、見に覚えのないことが知っている人物によって行われているのだから。


 目の前に映って見えるのは、悠真。

 私とは違う制服を着ていて、道路沿いの歩道を揃って歩く。

 制服が違うのは、私達の通う中学校が異なったのだから、当然だ。


 彼が何かを話しているはずなのに、それが何一つ分からない。

 話しているのは口が動いていることから、なんとなく分かる。でも、その動き自体が判然としない。そもそも唇を読むなんて出来ないのに、余計に分からない。


 突然、話が一段落ついたのか、私に向かって、手を差し出す。

 悠真が何かを持っていることまでは分かっても、何なのかはイマイチ分からない。


 それを私が受け取ったのを確認して、彼は寂しげに、けれど躊躇なく言葉を残す。


「――もう会うことは無いだろうから、これだけは渡しておきたかった」



 ________________




「……………………夢、か…………」


 目を開けても、そこに悠真はいない。

 渡されたものも覚えていない。


 当たり前だ。故人と夢だし。


 でも、少し懐かしくなったな。

 あの夢が、失った一月の記憶に関係があるかは分からない。


 夢とは、記憶の整理と言われているし、もしかしたら記憶喪失関係なく、単純にもの忘れをしているだけかもしれない。

 ……いや、そもそも、私の記憶喪失がただ無意識下で記憶を封じ込めているだけで、忘れてはいないかも知れないし、ここで考えても結論は出ない。

 ――まあ、この前の事例から言って、封じ込めてる説が濃厚だけど。


 兎も角、今の私がすべきことは、別だ。


「――お掃除だぁ……!」


 実際には、掃除の形を取った部屋のものを漁る行動だけどね、まあ、建前は大事ですよ。

 先日のカルネイジとのPVPで可能性が出てきた、私は思い出せないだけで、記憶を失った訳ではない、ということを確かめるために、記憶を想起させるための物が必要だ。それを探さないとね。普段から使うものなら、いつもの如く見てるし、それでどうこうなってはいない。ので、探す必要が出たのだ。


 掃除機などの掃除用具は後で良い。もの引っ張り出すのが先だから。あ、でも、ホコリ取りだけは用意しておく。これ、色々便利。


 まずは窓を開けてから、机とかの引き出しの整理。

 ここは普段から使っている場所だし、特筆するものは無い。

 小さい頃の琥珀からのお手紙とかが出てきて、ちょっと誘惑に負けそうになったけど、見覚えがあったから、一旦放置。後で、絶対に読み返す。


 次に押入れ。

 ここは根気良きいかないとね。

 ホコリも割と溜まっているし。

 ものを粗方押し入れの外に出す。


 ぶっちゃけると一番この工程が面倒だし、大変なんだよなぁ。

 改めて分かる足の有難み。ドラゴン○ールとか地球上のどっかしらに無いものか……。あれ、もともとは別の星製だっけ?


 ホコリ取りを駆使して、押し入れの中身のホコリを取りながら、一個一個確認していく。


 幼稚園とかでの、おゆうぎ会の衣装が出てきたりしている。お母さんとか絶対に写真現像して残してそうだから、それが出てこないのは救いかな。アルバムとかに纏めてそうで怖い。お父さんも割とノリノリでやるし。


 出て来て欲しいのは、中学時代のアルバムであって、幼少期のそれでは無い。


 まあ、そうそう出てくるものではないだろうし、気長にやるしかないかな……?



 ________________




 耐久戦になる、そう思っていた私がいた。

 でも、その覚悟は無駄になった。


「本当にアルバムが出てくるとは…………」


 中学生の頃の写真を収めたアルバムが押し入れの中にはあった。これを発見する前に、幼少期、小学生の頃のアルバム(編集:両親)が出てきて、地味にダメージ食らったのは、なんというか、形容し難い感じだ。

 琥珀の顔立ちが生まれたばかりの頃から変わらないのは面白かったけど。


 というか、中学時代のアルバムは、私自身が纏めたものっぽいんだよなぁ……。凄い恥ずかしい。アルバム自体のデザインが、ね? 端的に言ってキツイ。

 ハートとか散りばめてるんじゃないよっ!!

 と言うか、確かこれ琥珀も見たことある奴じゃないっけ?! 段々思い出してきたけどさ!


「――ふぅぅ…………」


 一回、一回落ち着け。

 大丈夫、なはずだ。中身は、大丈夫なはずだ。

 琥珀も見たことあるのなら、多分……。

 やっべぇ……、凄い見にくい。


「――――ッ!」


 思い切りアルバムを開く。

 なんかこういうのって、最初の一歩が一番大変じゃない?

 まあ、物理的にも、停止摩擦力の方が動摩擦力よりも大きいしね?

 ……あれ? 精神面の話に物理は関係なくない?


「アルバム見よ…………」


 かなりテンパってるなぁ……。

 そんなことよりも写真の確認しなきゃ。

お読み頂きありがとうございます。

今後も読んでくださると幸いです。


作者は夢とか創作に於ける最強クラスの手段じゃん、と考えている勢。

便利ですよ? 私は夢見ませんが。

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