キャラクター作成
朝9時時点でジャンル別日間ランキング29位……。
初めてのランキング入りに私は頭がついて行けておりません。
誠に有難うございます。
「へえ、お姉がとうとう配信者に、ねえ。一緒にやっちゃ駄目?」
翌朝御飯を食べながら、妹――琥珀は私の話を聞いて、真っ先にそう聞いてきた。
「琥珀は夏休みの宿題終わるまで、ゲーム禁止じゃなかったっけ?」
中学一年のこの子は期末テストの結果が悲惨だったので、宿題を終わらせなければ、ゲームをしてはいけないのだ。何というか、自業自得。日向に負けず劣らずのゲーム好きには良い罰でしょう。
「もうすぐ終わるもん! 殆ど先生が先に出してくれたから」
なんでも、夏休み前に殆どの宿題が提示され、大凡終わっているそうな。
「それなら良いけど。まずは、終わらせちゃいなね?」
「そういうお姉はどうなのよぉ?」
拗ねたように聞いてくる琥珀。余計にダメージ負うよ? まあ良いか、自分で聞いてきたんだし。
「もう終わってるからね」
「え、マジ?」
ポカンとしてる。流石に今回は自分の方が早く終わると思ってたんだろうな。
……何かごめんね。
「ほら、食べちゃって。午前中なら、分からないところ教えるから」
『Wisdom Joker Online』のサービス開始は今日の午後1時。キャラクター作成は午前10時に解禁。
食べ終えた食器を流しに置いて、トボトボと自室へ向かう琥珀を尻目に私は洗い物をして(車椅子でも台所が低いおかげで出来る)、洗濯機を回して、自室に籠もり配信などの準備をした。
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午前10時になったので、私は昨日届いたヘッドセットを装着する。
「『Wisdom Joker Online』起動」
ゲームを起動。
そのままキャラクター作成に移る。
目を開けると、不思議な空間にいた。久しぶりに自分の足で立っている感覚。こんな感じだっけな。
二年ぶりだとわからないや。
『ようこそ。プレイヤーネームを入力してください』
その電子音に従い、私は昔からゲームで使っている名前を入力する。
『プレイヤーネーム、ラピス、該当なし。続いてキャラクター種族、容姿を決めてください』
目の前にゲームのアバターが現れる。
私の眼前のパネルには色々と項目がある。が、一つだけ特筆すべきものがあった。
迷わず、それはオンにする。
『現実の肉体デ―タを再現します。……完了しました』
ゲーム機のセッティングの時にやったスキャニングが活きた瞬間である。
身長155cmの貧乳少女――要は私がアバターに反映された。
種族は、獣人とか妖精とか色々あるけど、普通に人族で。
ただ、素顔そのままなのは流石に駄目なので、髪は伸ばしてポニーテールにして、黒くする。ついでに濃い目の青のグラデーションを追加する。目はグラデーションと同様に濃い青――瑠璃色に変える。
これで、大分印象は変わるだろう。胸部盛れるけど、断腸の思いで、止める。何か負けた気がするので。
『入力を確認しました。次にスキルを選択してください』
スキル。それはこのゲームの最重要項目。
武器を扱うにしろ、ファンタジー宜しく魔法を使うにしろ、なにかを作るにしろ、スキルの存在が必要不可欠。更に一度に効果を発揮させられるスキルの数には制限がある。
構成には各プレイヤーの個性が現れることだろう。
レベル1で同時に効果が現れるスキルは3つ。
この同時使用限界は、レベル5、10、15、20で一つずつ、後は10レベル毎に一つずつ増えていくみたい。
レベル100で15個、かな。
私はまず『刀』スキルを選んだ。これがないと刀は扱えない。厳密には装備は出来るけど、スキルの補正を受けられないんだとか。
悩むのはあとの2つだ。
スキルのリストを見て、決めたのは『敏捷強化』。敏捷性(AGI)のステータスを上昇させると同時に移動速度を少しだけ上げるスキル。どうせ走り回れるのなら、速く動きたい。
最後の一つは割と適当に敵やアイテムの簡易的な情報を見れる『識別』にした。
レベルの上昇に伴い、同時に扱えるスキルも増えるし、今閲覧できるスキル以外のスキルだって当然ある。
また、新しいスキルは基本的にレベルアップ時に貰えるスキルポイントを使って習得するらしい。
『キャラクターステータスを決めてください』
次はステータス。これも重要な項目。
まずステータスには1レベルごとにステータスが一律に上昇する(上昇の仕方は種族次第。人族は単純に全ステータスが1ずつ上昇)基礎ステータスと、レベルアップ時に二点ずつ貰え、プレイヤーの好きに割り振れるボーナスステータスの2つがある。
今回は初期ボーナスの5点の割り振りを決めなければならない。
ステータスの項目は、
STR――攻撃力、装備制限、運搬重量にボーナス
VIT――防御力、最大HPにボーナス
AGI――走力等の敏捷性、高所からの落下ダメージ軽減にボーナス
DEX――ゲームアバターの操作性、弱点ヒット時の与ダメージ、生産行動時にボーナス
INT――魔法や一部スキルの威力、最大MPにボーナス
MND――魔法防御、状態異常回復にボーナス
の6項目。
私はAGIに3点、STR、DEXに各1点ずつ割り振る。
『最後に武器を選んでください』
眼前に武器のリストが現れる。
『刀』スキルに絞っても、打刀、小太刀、太刀など多岐に渡る。
私はその中から、打刀を選択する。
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ラピス Lv.1
HP:55
MP:12
ステータスポイント:0
STR:2
VIT:1
AGI:4
DEX:2
INT:1
MND:1
スキル スキルポイント:0
『刀』レベル1
『敏捷強化』レベル1
『識別』レベル1
――――
これで私の分身――ラピスは完成した。
また、サービス開始まで、キャラクタークリエイトした部屋で自由に動けるとのことだったので、久しぶりに歩いたり、慣れてきたら、走って、刀を抜いて、そうやってウォーミングアップを11時頃まで続けた。
お読み頂きありがとうございます。
今後も読んでくださると幸いです。




