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Wisdom Joker Online 〜瑠璃色少女の配信録〜  作者: 月 位相
街無き未開

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陸上の節足は駄目だ、死ね

 さて、どうしようか?


 ほぼ確定した事項がある。

 それが最大の問題だ。


「…………糸の(もと)さ、絶対蜘蛛だよね……………………」


 陸上の節足動物は嫌いだ。

 海は許そう。エビは美味しい。シャコは美味しいって聞くし、あいつの身体凄い面白いから良い。


 ただし、一般に虫と言われるやつら、お前らは駄目だ。


『おそらくは』

『哀愁さえ感じる』

『覚ったような遠い目をしてるね。まあガンバ』

『素材を諦めるか選べ』


 代行業者いないかな?

 100万とかで素材集めてくれるなら即決で依頼出すんだけど。


 まぁ、こんなことを考えてもフィールドから虫は消えてくれないのでね。

 しょうがない。

 ……………………しょうがない。


「基本エンカウントは、(暫定)蜘蛛以外は無視で。老師さんの依頼の地点まで行こう」


 そして、早くこの地獄から抜け出そう。


『むしだけに?』

『↑さむい』

『依頼は、そりゃ投げ出せないよな』

『うせろ』


 もっと言ってやれ。

 冬場になんて発言してやがる。



 ____________________




「――あぁ…………うん。知ってたよ」


 木の枝の上にて、地面を見下ろす。

 黒くて丸くてデカい8本足の輩がいる。


 脚以外の胴体……で良いのか分からない部分の直径は1.5m。

 脚を広げると多分幅5mにはなるだろう。


 でっかきっも。


『しゃかしゃか動いてるね』

『これは虫平気でも怖いわ』

『カブトムシとか未だに好きだけど流石に無理』


 みんなも流石に根を上げている。

 やっぱりこいつえぐいよね?


 黒ベースの色に茶色の模様が混じっている。

 非常に気持ち悪い。


「これ、見ないで殺せないかな……。『スパークブレイズ』」


 背からの不意打ち。

 雷剣2振りがクモを焦がす。……んだけど、ダメージ少ないな。


「3%位か…………。いくら私のINTが低いからってダメージ少なくない? 『識別』にはちょっと距離が遠いんだよなぁ………」


 近づくのヤダ。


『諦めて斬り捨ててもらって』

『普段は嬉々として刃物振り回すじゃん。やれよ』

『雷への耐性ありそう』


 じゃあ――と。

 枝から枝へ飛び移る。高度を下げることで蜘蛛の上空から『識別』を起動する。


『ルートスパイダー Lv.122

 属性:物理・刺突 打撃 魔法・土

 耐性:物理・打撃 魔法・風 雷

 スキル:『操糸術』『空間機動』『猛毒の牙』『地魔法』』


 あの、強くない?

 あの巨体でも『空間機動』を使えるってことは相当なAGIがある証拠。

 防御面は私のメインの遠距離攻撃手段である魔法への耐性。主な攻撃手段である斬撃は効くけど、サブの打撃には耐性ありと。


 いや、触れたくは無いから打撃耐性は良いんだけども……、あれに接近するの勇気と気力がめっちゃいる。


「ふぅ…………」


 いやだいやだと言っていても何も変わらない。

 腹を括れ、瑠璃。


「『練魔纏斬』」


 込めるMPは最大値。

 ふと、クモがこちらへ頭を向ける。いや、こいつの場合身体ごと動かしたんだけど、そこはどうでもいい。

 こっちに気が付いているのなら、真正面から言っても無駄か。


 ならば――


「スピード勝負と行こうか」


 木々を足場に徐々に加速していく。

 風蝕程の急加速では無いにしろそれ以上の速度を以てクモの周辺を駆け回り、攻撃のタイミングを悟らせない。


 ――歩法 委陀

 重心のみを変えることで、踏み込みの動作を変えずに方向を変える。大きく軌道を変えることはできないが、今は十分だ。


 ――歩法・撃法混合 風蝕

 委陀に追加で更に一歩地面を踏み砕く。僅かな方向転換の直後の急加速。これは生物の認識を容易に振り切れる。


「シャアァッッ!!」


 ――斬法 伐刀

 全力の横薙ぎ、それにてクモの右側の足3本を斬り飛ばす。


 元々は4本全て持っていくつもりだったが、咄嗟に回避しやがった。


 私の動作が斬撃によって止まったほんの一瞬、その隙にクモは残った足で跳躍。

 木の幹に留まり、尻から糸を遠くの木へ。


「シッ……!」


 左手にて棒手裏剣を3本、遠距離への精度が微妙だが3本もあれば目的は達しうる。

 糸の進行方向に割り込ませて、移動の阻害を行う。


 棒手裏剣を投げた瞬間に、クモは目的を変えたようで私へ前足を振り上げた状態で突進。幹から斜めに跳びかかってくる。


 バックジャンプで回避して、今度は私が木の幹に足を着ける。


 ――歩法・撃法混合 風蝕

 大木が一本へし折れて、破砕音を響かせる。


「『練魔纏斬』!」


 ――斬法 地嵐

 コンパクトな振り下ろしを以て残った1本の右足を切断。


 即時距離を取る。


「『スパークバースト』」


 目くらまし兼若干怯ませるための範囲攻撃魔法。


 構えは上段、放つは絶殺の一撃。


「『練魔纏斬』」


 ――歩法 嚆矢

 私を認識させないように急加速。位置を正しく把握できないように踏み込む。


 最後の一歩は無音。

 その力の一切は刃に乗せる。


 ――斬法 豪雷

 上段からの全力の袈裟斬り。


 これにて、怪物の命脈を断ち切った。

お読み頂きありがとうございます。

今後も読んでくださると幸いです。


クモ1匹にマジになり過ぎでは?

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