一旦の終結
割と曲抜きは受けた。
あの場には武器に触れたことが無い人の方が多いし、難しさが分かりやすかったのかな?
私身長そう高くないから余計に大変なんだけど、まぁ本体スペックのゴリ押しでそれっぽくは出来たかな。
個人的には気になる点も大いにあるが、受けが良かったので悪い気はしない。
それで、宴もたけなわってことでお開きになったあと、私達と王様とスヴァルドさんは光の精霊王 ユースさんの元へ。
老師さんは、流石にね。割と重症になった後にお酒飲んで自爆してて、その代わりにスヴァルドさんが来た感じだ。
それでいいのかエルフの英雄。今回の戦いのMVPだろうし、宴の方が重要度高いのかな?
「――オーガ共の殲滅、ご苦労。良く誰も欠けずに帰ってきた。…………あぁ、でもアルヴリクにはきつく言っとけよ?」
「は。――まずは報告から始めさせていただきます」
兵の損耗の話やオーガの討伐数などの話をBGMにこっちはこっちで、別のことに思考を回す。
オーガとの戦いの中、気配が分かる範囲で不審なものは無かった。
だが、ほぼ確実に悪魔の関与はある筈だ。ここで姿を現さないとなると次の戦いは割と先になりそうだ。
不意打ち的に始まる可能性は全くもって否定できないけど。
他者を強化する力があるのは確定だが、それが本質的なものではないと思って考えた方が良いかな。
「ま、全員無事だし細かいことは後でいいだろう。ただ、森の変化はしっかり記録取っておけよ。オーガの急激な発展も含めた乱れは今後の為にも把握は必須だ。――良し、褒賞の話にしよう」
柏手を一つ。
私達に視線を向けて、にやりと笑う。
細かい話は部外者がいないところでするとして、私達が喜びそうなことはすると。
まぁ、正直な話、目的の一部ではあったから非常に嬉しい。
「まず異邦人の分だけでも決めねぇとな――とは言え、エルフはエルフだけで経済を回してるしこの国の貨幣とか渡したところでだしな…………。目玉は決まってるけど、それ以外で良い案あるか?」
「ふむ……。国庫の武具はどうでしょう?」
「こいつらどいつもこいつもちゃんとしたモン持ってるが……ま、見せてから決めりゃいいか。じゃあ、それで頼む」
割とサクサク決まるじゃん。
しかも、本命とは別になんか装備くれるってマジで? 貰い過ぎでは?
……いや、ちゃんと国の今後に影響することに関わったし、言うほどなのかな?
嬉しいけど、なんかちょっと申し訳ない。
「武具は後で選ばせるとして、だ。異邦人共、こっち来い」
なんか嫌な予感がする……。
前は『渡り鳥の羽』の転移可能地点が増えたけど、今回はあれじゃん。褒賞の目玉でしょう?
ぶっちゃけ怖いんだけど…………。
「ほれ、手ぇ出せ」
「は、はぁ」
言われた通り全員で手を差し出す。
カレジさんから順番に手の中に直径2cm位の宝石のような玉を落とす。
これなんだろう? 宝石?
………………なんかスヴァルドさんの顔が凄いことになってる。信じられないものをみたような……。え、これ本当にマジで何?
「そいつは、光霊玉。光の精霊の力の結晶だな。とは言え、流石にアタシがつくったもんだから相応に力は強いがな。武具にするもよし装飾品にするもよし、光の力が籠った物の中じゃあ特に強いだろうな」
え、と要は宝石の上位互換? 精霊王由来の物とか絶対強いじゃん。
どうしようかな? アクセサリーの新調に使おうかな。
でも、これ入手困難なんてレベルじゃあ無くない?
場合によっては嫉妬でおかしくなる人でない? 大丈夫かな?
「ま、どう使おうがお前たちの自由だが、売ると騒ぎになるから信頼できる職人に預けろよ。――よし、なんか質問あるか?」
騒ぎになるのか……。そりゃなるか。
精霊王の影響がある物質がとんでもないのは、私の腰の刀が証明している。
それで、質問かぁ。
………………。
「関係ないことなんですけど……、なんで光属性とは縁のないように見えるエルフの国を光の精霊王が守っているんですか?」
「元々ここを守ってたのは、先代の風の精霊王なんだが、あの方には世話になってな。ま、ただの義理立てだよ。…………その辺の細かい話は……なんつったっけな? なんとかの台を探せ」
うてな、台か。高楼、物見櫓……。
あとで調べてみよう。多分出てこないけど。
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