青空に描くは金の霆
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ラピス Lv.104
HP:5781
MP:1294
STR:197(159)
VIT:116(104)
AGI:758(325)
DEX:234(159)
INT:127(104)
MND:121(104)
『神刀術』Lv.9
『敏捷超強化』Lv.15
『格闘術』Lv.56
『雷鳴魔法』Lv.37
『立体機動』Lv.59
『散魔対斬』Lv.33
『疾風迅雷』Lv.8
『練魔纏斬』Lv.47
『識別』Lv.55
『マキシマム・ドライブ』Lv.39
『高速MP自動回復』Lv.26
『高度魔力制御』Lv.20
『霜刃蜿蜒』Lv.22
『超人』Lv.15
『高速魔力生成』Lv.10
『気配遮断』Lv.7
『聖剣の祈り』Lv.――
『罠感知』Lv.3
ジョブ:《鳴神に候う者》熟練度5
称号:『聖剣士 グリントの加護』
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現れた2体の悪魔、その内大柄の方が私達の獲物だ。
「『武の悪魔』フルカス、我を打ち取ってみよ」
「『遷の悪魔』ザガン。短い間でしょうが、どうぞよしなに」
恭しく頭を下げるザガンの後ろで、フルカスの武具がかちゃりとなる。
正直な話、ザガンの所作は綺麗だけど、視線にフルカス以上の負の感情を感じる。
表面だけのカス感が凄い。
フルカスの4つの武器は、長槍が2条、長剣、手斧。
4本の腕に上から番号を振るのなら、右1に長剣、右2に長槍、左1に長槍、左2に手斧だね。
こりゃ全力でやらないと迎撃しきれないかもな。
「ハ―フェン君、左腕側任せていい?」
「――はい。レンジの長い方任せてしまってすみません」
「謝んないの。相性の問題だしね。…………それに偶には姉弟子に格好つけさせなさいな」
槍を相手にする場合、剣道三倍段と言われるようにかなりの実力差が求められる。
小太刀二刀流のハ―フェン君では少々どころではない程、相性が悪い。
手斧のリーチは短いから、槍と長剣みたいに一度に両方の相手をする必要性が出る場面は少なめだろうし、ハ―フェン君ならなんとかするでしょ。
距離を保って槍だけを対処し続けるのなら、彼なら余裕をもって出来る。
私も良いとは言えないけど、まぁなんとかなる。
腕が4本もあると可動域とか他の武器とかとぶつかりそうになったりとか問題も多そうだし、槍単体よりも単純な脅威度は低い。
『フルカス Lv.133
属性:物理・斬撃 刺突 魔法・火 闇
耐性:物理・斬撃 刺突 魔法・火 闇
スキル:『武の悪魔』『槍術』『剣術』『剛腕』』
超高レベルかつ今までステータスを確認した悪魔の中でも物理特化。
これとソロでやることにならなくてよかった。本当に。
『剛腕』がある時点でSTRの高さは保証されているようなもの。
長槍だろうと自由自在に振り回してくるだろう。
プレイヤー側の準備は整った。
各々が抜いた武器が白世界を彩る。
「――では、開戦と参りましょうか」
ザガンがぱちん、と指を鳴らす。
瞬間、泥のように黒が再度広がって、アンデッドの集団とデーモンの集団がそれぞれ現れる。
数は、それぞれ30ずつ位。
私達が駆けだすと同時にサニー達魔法使い組が範囲攻撃魔法にて、モンスターの大群を吹き飛ばす。
だが、然程削れていない。
アンデッドは半数以上消し飛んだが、デーモン達は健在。
それどころか、今までで一番とも言える練度で隊列を組んで向かってくる。
『『想起』』
間髪入れずに放たれたサニーの第二射。
『ファイアブラスト』の8重展開に対して、デーモンの集団は魔法での迎撃を選択。
サニーの馬鹿威力の魔法を完全に相殺するなんて、不可能に近い。
それでも、軽減はしてみせた。
他の魔法使いからの攻撃も絶えず飛んでいるけど、いまいち決定打に欠ける。
――よし、突っ込もうか。
「強硬突破しましょう!」
――歩法 夢幻
細かく速度の上げ下げを行って、見ている者に残像を見せる。
迅雷とか嚆矢とかで動くと誰も着いてこれなくなっちゃうから、今は駄目だ。
まぁそうでなくても加減はしている。
じゃないと、フォックスグローブさんとか1人取り残されちゃうし。
私の言葉に最速で反応したのは、勿論アンバーとハ―フェン君。
次点でリリートゥさんが動き出した。
「『練魔纏斬』」
青みがかった刀身から蒼炎が猛り、弱弱しい閃電と共に細く収束する。
これまでには見られなかったそのエフェクトを纏った刃を先頭にいるデーモンナイトに対して振るう。
刃がナイトの身体を通り抜ける瞬間に、押さえつけられていた炎と雷が爆発するように広がる。
装甲じみた体表に容易に刃が侵入して、断ち切る。
言うまでもないが、前まではここまでの攻撃性能は発揮しなかった。
レベルが100を超えてステータスも向上したが、それだけでこうまでの威力は私では出せない。
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《種別:武器・打刀》紺紫金霆空切正近 レア度:エクストラ
要求筋力値:60
攻撃力:88
耐久:――
特殊:『収斂魔』『纏雷』
決して砕けぬ刀身を主の魔力で覆い力を増す。主の魔力にて生み出された紫電は魔力を収束させると同時に主の力を引き上げる。
その際、纏う魔力に従い主の望む姿に形を変える。
MP消費を伴う斬撃攻撃スキル・アーツ倍率増加
AGI+3%
紺碧の宝石の名を関する者が勝ち取り、力を昇華させた魔刀。かの刀は纏う魔力を以て己の力をより引き上げていく。
なお、意思はある訳ではないが、主同様血に飢えている。
※この武器は他人へ譲渡できない。
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火の精霊王ローガに祝福(?)をしてもらってから出現するようになった累計耐久減少量のカウンター。
それが100,000に到達した時、紺碧正近の姿が変わった。
変わった瞬間は聖剣士 グリントとの戦いの最中だったので気にしている余裕はなかったけど、見た目も含めて色々分かっている。
刀自体の長さや装飾が変わったわけでは無いけれど、刀身が僅かに青みを得た。
見た目の変化は実はこれだけ。
大きく変わったのは性能。
耐久が無くなっていくらでも使えると思ったんだけど、流石にそうは問屋が卸さないようで、斬撃一度ごとにMPを3点失うようだ。
元『吸練魔』らしき『収斂魔』と『纏雷』の影響で、MPで斬撃威力を保証しているらしい。
効果は2つの特殊枠で合わせて1つ。
だが、その1つがとんでもない。
ナフトールさんやそのお知り合いの鍛冶師の人とかの協力のもと試した結果、実際の攻撃力はカタログスペック88から約5%増し。
ついでに、『練魔纏斬』などのMP消費の攻撃スキルを使った時はそのMP消費分も倍率補正が乗るようで、『練魔纏斬』での消費MPを30とすると、攻撃分と合わせて33、加算式にて攻撃力倍率は55%上昇。ちゃんと『練魔纏斬』の効果はMP30分発動する。
要するに、だ。
「『散魔対斬』」
魔法が相手だろうと物理が相手だろうと、今までの比では無い攻撃力を発揮できる。
火炎が大きく膨れ上がり、刀身と同じ幅まで収束する。
味方を巻き込むだろうに『ダークネスバースト』を躊躇なく使った斬り捨てたのとは別個体のナイトの眼前にて雑に刃を振るって、それを一切の抵抗なく斬り裂く。
斬った時のエフェクトが前までとは比較にならない程煩いけど、まぁ我慢だ。
「『練魔纏斬』」
すれ違い様に首元に刃を滑り込ませて、簡単に切り落とす。
魔法使い組の『多重魔法』付きの『ランス』や『ブレイズ』の増幅、それによる狙い澄ました範囲攻撃。
それによって、集団に風穴が空く。
今なら、フルカスまで簡単に肉薄できる。
――歩法 嚆矢
イベント前よりも圧倒的に跳ね上がったAGIでの最速の踏み込み。
瞬きの間に10m以上を走破して、フルカスの間合いへ。
「――ズエリャアアッッ――――!!」
長槍2条による7連刺突、その直後の長剣での薙ぎ払い。
さらに踏み込んでの手斧での腹部を狙ったコンパクトな打撃じみた斬撃。
それら全てに刀を合わせる。
9度の絶叫。
だが、紺紫金霆空切正近は小動もしない。
お互い最初の一当て。
全力とは程遠い。
とは言え、こいつ相手にはハ―フェン君もいて良かったと素直に思う。
他の面々への攻撃も全て私だけで迎撃は流石に骨が折れそうだ。
まぁ、でも私は1人じゃないんだ。
どうとでもしてくれよう。
お読み頂きありがとうございます。
今後も読んでくださると幸いです。
紺紫金霆空切正近さんです。
宜しくお願いします。
辞書登録してきます。




