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Wisdom Joker Online 〜瑠璃色少女の配信録〜  作者: 月 位相
Hello World

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実験

 トヴェッグの北側のフィールドに出てきた。

 ……のは、いいんだけど。


「森、凄いね…………」


 街を出て、すぐのところから深い森――ゴブリンの森よりも鬱蒼としてるね――が広がっている。

 こんな森初めて見るよ。

 …………ゲーム以外で、森らしい森見たこと無いけど。


「トヴェッグからフィールドが()()らしくなっていくからな。――あ、ラピスには悲報だろうけど…………」


 サニーは、少し勿体ぶるように、間をおいて、


「ここの森の主な敵は、虫です」


 そう地獄のような内容を口にした。

 悪魔的なまでの嫌らしさを口元に携えて。


「…………具体的には………………?」


 アリとかだといいなぁ。大きいとそれだけで辛いけどね。

 せめて()じゃないと良いな。あと、クモも嫌だ。

 でもGよりはましかな。もしそうだったら目を瞑って攻略する羽目になる。


 未だにサニーから回答が帰ってきていない。

 めっっっちゃ不安なんですけど……。


「お姉、お姉」


 横から、袖を軽く引っ張るアンバーの口元が私の耳の近くに寄った。


「ハチとクモ。ゴキはいません」


 本気で安堵したのは言うまでもない。



 ________________




「うへぇ、でっかいよぉ……」


 私たちの前方には、体長50cmを軽く超えるそれはそれは大きいハチがいた。

 羽音もけたたましく響いている。

 針も身体に合わせて大きく、太く、その鈍い輝きようが異様に怖い。


「あ、あれ……本当に戦うの…………?」


『マジビビリで草』

『戦闘中はガチで叫びまくってるから忘れるけど、女子だね』

『虫が得意なやつなんて男でも少ないだろ』

『敵に嬉々として突っ込んでいく人じゃないっけ?』


 今は、散々なことがかかれているコメ欄ですら、精神安定剤に近い。

 虫はやだよぉ。

 見た目怖いし、純粋に気持ち悪いし、羽音凄いし。

 更にそこに大きいが追加される。

 ……地獄?


「あれ戦うの」

「お姉、諦めて。外骨格が硬いだけで打撃には弱いから」

「針には勿論毒付きだけどな」


 サニーの話に出た毒、それはゲーム恒例の状態異常の一種。

 毒は毒でも、効果量、時間はあるみたいだけど、効果内容は基本的に割合ダメージみたい。

 一応トヴェッグで解毒用のポーション(薬)は買ってきたけど、刺されたくない。

 あの見た目のやつをゼロ距離は勘弁。……刀は近距離武器だけど。


 あと、アンバー。

 私が虫触れないの知ってて言ってるでしょう、それ。どうやって、打撃攻撃をしろと。


「……うぅ、籠手用意しとけばよかったなぁ」


 籠手とかがあれば直接触るのだけは避けられた。

 街の装備屋に売ってはいたんだけど、形状的に使いづらそうだったから、買わなかったんだよね。

 まさか、こんな感じで後悔するとは……。


 ……仕方ない。外骨格の隙間狙って斬るか。

 ちょっと試したいこともあるし。


「――い、行ってきます」


 さっさと斬り捨てよう。迅速に最速に一撃で跡形もなく。


 ――歩法 静穏

 ハチに補足されたくないから、音を限界まで減らして近づく。

 新しいスキル『走破』のおかげか、足元の不安定な森の中であるのに、踏み込みの感覚は普段とそこまで変わんない。……これ原理どうなってんの?


 〈称号スキル『戦陣を切る者』が発動しました〉

 〈パーティーメンバーにAGI+5、恐怖耐性+10%を付与します〉


 最初に動き出したのは私だから、これが私が試したかったこと。

 思いっきりバックジャンプしてハチから離れて、すぐにメニューのステータス欄を確認する。

 AGIの数値は52。

 もとの数値(ジョブ込み)は47で、今のジョブの倍率はAGI+11%だから、称号スキルの上昇値はジョブの効果の範囲外だと分かった。割と残念。


 ……さてと、ハチ(これ)どうしよ……?

 取り敢えず『識別』しよう。


『ジャイアントビー  Lv.12

 属性:物理・刺突 

 特殊:毒           』


 何か項目増えてるね。思ってたよりレベルも高い。

 そして、私に向かって飛んでくる姿が想定の倍は気持ち悪い。

 斬るのも嫌だ。

 ……こ、こうなったら――


「――『サンダーボール』『サンダーボール』『サンダーボール』――――」


 魔法を連射する。ぶっちゃけまだ魔法の標準に慣れてなくて雑になっているけど、まあ、誤差ですよ。

 こいつを消せるなら。

 適当に魔法をぶっ放し続けて、計9発目の『サンダーボール』でやっと消えたよ。


「…………ふぅ……」


 嘗て無いほどの強敵だったね。こん畜生め。

 こんなエリア速攻でケリつけてやる。


『レベルが上がりました。Lv.15ー>Lv.16』

『『敏捷強化』のスキルレベルが上がりました』

『『識別』のスキルレベルが上がりました』

『『雷魔法』のスキルレベルが上がりました』

『『走破』のスキルレベルが上がりました』


 経験値美味しいの何かやだ。でも、本格的にこの森を抜けるのなら、籠手が欲しい。

 ナフトールさん、忙しそうだけどなる早で仕上げてください、本当にお願いします。

お読み頂きありがとうございます。

今後も読んでくださると幸いです。


何か1,2週間に一度ラピスの弱点が増えているように思う。

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