Demon
「――はい、やって参りました。第六の街『ボリヴィッツ』の北側エリア、現在のWJOの最前線になります」
「違和感すごいから敬語止めろや。腹筋に来る」
「ゲームじゃ物的な干渉力無いから平気」
違和感て。
学校とかだと対先生で敬語でしょうに。
今回のコラボはサニーの方のチャンネルで配信している。
だから、その配信を開いてコメントを確認する。
『チャンネル主より説明してる』
『主が主だから』
『何するん?』
『正直この二人で負けるモンスターとかワンパじゃ無理だし、そうそう負けなそう』
そう言えば、今日の予定の詳しい話をまだしてなかったね。
まあ、特筆するような何かがあるわけではないんだけど。
流石にサニーが話す、よね?
あ、嫌? さいで……。
街を出てフィールドを歩き出す。
今のところ、敵影は無し。
日曜日とは言え、流石に最前線だとプレイヤー数が少ない。
「大雑把に言うなら、今日は私達二人だけで最前線でどこまで戦えるか試そうかなと。具体的には、ボスを殺れるのか」
殺せるなら殺して、第七の街に最初に到達したい。
「テキトーに突っ込んで、ブッ転がしにかかるってぇとこ」
「酷い表現だけど、否定は出来ないなぁ」
「する必要も無い、だろ?」
「人を脳筋みたいに」
まったくもう。
そんな考え無しの猪突猛進生命体が剣の道に居られた訳無いじゃんか。
『※当人が脳筋を名乗った事があります』
『仲が良い理由がなんとなく分かる』
『戦闘への考え方が一緒』
考え方?
なんだろうねぇ……。はっきり言い切るのは難しい。
「戦闘への考え方だって。せーので言ってみる」
「――んじゃ、せーの!」
コメントを見てて既に思いついていたのか、速攻で振ってきた。
まあ、暫定答えはあるから良いけど。
「悪即斬」
「先手必勝」
これは酷い。
『バーサーカーで草』
『これは似た者同士』
『成る程。納得した』
『殺意が高い』
我が事ながら、何故こうなった?
多分両親の方が頭抱えそうだけど。
――――ん?
やっと来たか。
30m先にいる黒い人型。
身長は2mいかないくらい。……いや、大体成人男性と同程度か。
身体から突起状の何かが出ているように見えるが、詳細は不明。
相手の感知範囲が分からないので、一応抜刀しておく。
「サニー、前方注意」
「応さ。シルエット的に人型かねぇ?」
「恐らく少なくとも二足歩行は確定だと思うよ。重心の位置的にメインはそのはず」
「オッケ」
『急にスイッチ入るやん』
『刀抜くの何気に速くて草』
『字それで良いのか?』
『速いし早い』
『どっちもニッコニコやん』
まあ、うん。結局私もサニーも戦闘狂みたいなモンなんだよ。
サニーでも問題無い程度の速度でゆっくりと近寄る。
まだ『識別』の効果範囲には入らないから、どういう存在なのかは分からないけど、視覚情報は鮮明になっていく。
それは所々に肌色部分が混じった濁った黒色。
身体から生える突起らしき物に定まった形は無いのか、場所によって形、大きさはマチマチ。
四肢の先には、猛獣を思わせる大きな爪。
顔には歪な二つの瞳のみ。
『デーモン Lv.77
属性:物理・斬撃 魔法・闇
耐性:魔法・闇
スキル:『下級悪魔』『闇黒魔法』』
悪魔、それは以前戦ったアンデッド製造業し――『白の悪魔』というスキルを持っていたビフロンス以来に見た悪魔と入ったスキル。
調べたい。
あれらが何なのか。
WJOに於いて、少なくとも私が知っている中では初だった喋るモンスター、ビフロンス。
それと関係のありそうなスキルを保有する雑魚枠のモンスター。
メタ的思考にあるけれど、これで何もありませんはゲームとして物寂しいじゃん。
お読み頂きありがとうございます。
今後も読んでくださると幸いです。
突然の話ですが、今月一杯で一旦更新を停止させて頂きます。
沢山の人に読んでいただいている本作は、私自身がかいていて楽しいのもあり、途中で放り出すことは致しませんが。
早ければ、来年3月には再開するのでは無いかと思います。
再び瑠璃の行く末を綴るその時まで、忘れずに居てくださると嬉しく思います。
………とは言え、もう一話は更新しますが。
11/29の枠があるので。




