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盗み聞き良くない

2014年初投稿です!

数時間前、陽多side


とあ中から出た俺達は、今日の調査はここまでにして、解散することにした。

皆と別れ、香奈と家への帰り道を二人で歩く


「蜜柑ちゃん達、生徒会長さんから何か情報貰えたかな?」


「さぁな。何か進展があれば良いけどな」


カツアゲの犯人候補の副会長の情報とか、もう少し欲しいからな


「ねぇ陽多君。大丈夫?」


考え事をしていると香奈が心配そうに俺を見ていた


「ん?何だよ急に?」


「だって、連続で事件に巻き込まれてるでしょ?体とか大丈夫なのか心配だよ」


「大丈夫だよ、心配してくれてありがとな」


「なら良いけど……無理だけはしないでね。少しは私達の事も頼りにして良いんだからさ」


……無理をしてるつもりはないんだけどなぁ。皆のことは頼りにしてるしな


「陽多君、一人で背負い込まないでね。一緒に頑張ろ?」


「ああ……ありがとう」


協力してくれる仲間がいるってだけで、こんなにも力強いんだな


「今日は蜜柑ちゃん達の情報が来るまではゆっくり休もうよ。明日もまた頑張るためにね」


「だな、んじゃ早く帰ろうぜ」


その後も、香奈と二人で話しながら家に帰るのだった










夜、俺の携帯が鳴った。

見ると、蜜柑からの着信だった。何か新しい情報は入ったのか?


「もしもし?」


『どうも陽多さん。こんな時間にすみません、今日新しく分かったことをお伝えしようと思いまして』


「何か分かったのか?」


『実は、生徒会長に話を聞いたんですけどね……』


ふむ、会長から何か聞けたのか?


『どうやら会長は副会長を庇ってるみたいで、嘘を吐かれてしまいました』


「嘘?」


『ええ、副会長にアリバイがあるって嘘です。森姫ちゃん達が気づいてくれなかったら私も騙されてましたよ』


ってことは……会長からは副会長の情報は全く引き出せないってことかよ


「つまり、今回のカツアゲ事件には会長も関わってるってことか?」


『副会長を庇うということは、何か繋がりがあると思うんですけどね……そんなに悪い人には見えなかったんですけど……』


蜜柑はそう言うが、この事件に無関係ってことは無いだろうな


『それでですね。明日、瑠美ちゃんが何か作戦を考えてるみたいですよ』


「作戦?」


『はい、陽多さん達も来てほしいって言ってました』


「それは良いけどな……どんな作戦なんだ?」


『明日になったら教えてくれるらしいです』


……何で今日は教えねえんだ?


「……まぁ良いや。とにかく明日な」


『はい、お願いします』


そこで、蜜柑からの電話は切れた


「……香奈、いるか?」


「いません!」


部屋のドアに向かって声をかけると慌てたような香奈の声がした


「……香奈、入ってこい」


「はい……」


香奈は静かにドアを開けて入ってきた


「あのな、盗み聞きはもうやめろって言わなかったか?」


「ごめんなさい……偶然通りかかったら陽多君が誰かと電話してたから気になって……」


「はぁ……で?話は聞いてたんだろ?明日、大丈夫か?」


「うん、大丈夫だよ」


んじゃ、他の皆にも連絡しておくか




















翌日の放課後。


俺達は再びとあ中にやって来ていた。勿論、許可は取ってない


「うん、もう私も諦めたよ……」


「香奈ちゃん、ついに納得するようになったのね」


というわけで、納得?した香奈も連れて、昨日と同じ六人で学校に入る


「瑠美達とはどこで会うんだ?」


「生徒会室に来てくれってさ。今日も誰もいないらしいから」


「生徒会、ちゃんと仕事してるのかよ……」


その疑問はさておき、俺達は生徒会室に向かった。


しかし、生徒会室に近づくにつれて、言い争う声がしてきた


「あれ?瑠美の声がするね」


「空君、聞こえたの?」


「うん、もう一人誰か男の子の声もするけど……」


空の言う通り、さらに近づくと声がはっきり聞こえるようになってきた。

どうやら、その声は生徒会室から聞こえてくるようだな


『聞いてねえぞ暁!オレ、嫌だからな!』


『こら逃げるなタマ!あんたにやってもらわないと困るのよ!』


……タマ?それって前に話してた瑠美の知り合いか?何でそいつと言い争ってんだ?


「と、とりあえず入ってみよっか?」


「このまま待ってても仕方ないしな」


一番前にいた俺が生徒会室のドアを開ける。

開けて最初に目に入ってきたのは……涙目になりながら逃げる童顔の少年とそれを追いかけ回す瑠美の姿だった


「……瑠美ちゃん、いじめは良くないよ?」


「ち、違いますよ紗季さん!これは作戦の為なんですよ!」


入ってきた俺達に、瑠美は慌てて作戦の説明を開始するのだった

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