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会長のお話

蜜柑side


「副会長がカツアゲの犯人、ねぇ……」


私達の話を聞いた桐花ちゃんは豊かな胸の前で腕を組み、複雑な表情をします。

ちなみに玉樹君はさっきから桐花ちゃんの胸に夢中です。視線がずっと胸に向かってますし


「犯人かどうかは分かりませんがね。何か副会長について知りませんか?」


「そうだなぁ……あの子、最近生徒会に顔見せないからね、情報って言われても」


「……会長、どんな小さいことでも良いの。今は少しでも……副会長の情報が欲しいの」


「うーん、情報は無いけどね。私、副会長がカツアゲの犯人とは思えないんだよね」


「えっ?何で?」


原中君の証言が正しければカツアゲのリーダー格は副会長のはずなんですけど……


「証言してくれた玉樹君には悪いんだけどね、私玉樹君がカツアゲの被害にあった日に副会長に会ってたんだよね」


「副会長に……?何時ごろですか?」


「確か16時くらいだったかな」


「確かに、オレがカツアゲにあったのは16時くらいだったな」


ふむ、時間までピッタリですね


「ちなみにどのくらい話してたんですか?」


「30分くらいだよ」


結構長い時間、話してたんですね……これだけ話してたなら副会長は本当にカツアゲ犯じゃないのかもしれません


「ね?本当に副会長が犯人なら玉樹君が被害にあった時間に私が副会長と会えるわけないでしょ?」


「……なぁ会長」


と、その時でした。原中君が真剣な表情で桐花ちゃんに話しかけました


「オレからも聞きてえ事があるんだが、良いか?」


「良いよ、何かな?」


実際に副会長の顔を見たって証言をしたのは原中君ですからね。何か聞きたいことがあるのでしょうか


「会長……」


「?」


「……スリーサイズいくつだ?」


「真剣な顔してなに聞いてんのよアホ!」


桐花ちゃんが答えるより前に瑠美ちゃんが鋭いツッコミを入れました。

……やっぱり原中君は原中君ってことですね


「スリーサイズって……教えられないよそんなこと」


「くそっ!さりげなく聞き出そうと思ったのに!暁のせいで失敗したじゃねえか!」


「むしろ失敗してくれた方が私にとっては大成功よ」


「なぁ会長!誰にも言わないから教えてくれよ~」


「駄目ったら駄目!」


しつこく聞いてくる原中君に桐花ちゃんは断固拒否します


「んだよ会長、そこまで断らなくても良いじゃねえか」


「いや、普通断るでしょ」


「まさか副会長には教えてるとか!?」


「教えてないから!私、そこまで副会長と仲良くないし!」


桐花ちゃんが言うと、玉樹君は驚いたように言いました


「えっ?生徒会に推薦したのは会長なんだろ?なのにそんなに仲良くねえのか?」


「うん……私の直感で彼なら出来るって思って推薦したんだけどね。彼、凄く非協力的でね」


「……うん、私達とも仲良くなってくれないし」


森姫ちゃんが苦い顔で会長に同調します


「なるほどなぁ、カツアゲはやってなくてもなかなかの問題児みてえだな」


「花ちゃんの直感、間違ってたんじゃない?」


「間違ってたのかなぁ……」


桐花ちゃんが一つ大きなため息をつきました


「でも、桐花ちゃんが生徒会長で良かったと思うよ」


そんな桐花ちゃんに菜由華ちゃんが言います


「だって、桐花ちゃんは凄く優しいもん。仲が良くない副会長が疑われてもちゃんと証言してあげたりしてね」


「ええ、桐花ちゃんみたいな会長で、私も良かったと思います」


私達がそう言うと……


「……ありがとう、二人とも」


桐花ちゃんは笑顔で答えてくれました。


……気のせいでしょうか?私にはその笑顔が、今にも泣きそうな顔に見えました


「そうだな、会長は優しいもんな。そんな優しい会長なら、スリーサイズも教えてくれるよな?」


「それは無理だからね」


「あんたはいい加減諦めなさい!花ちゃんももっと怒って良いのよ?」


「会長は……優しい人だからあんまり怒らない」


瑠美ちゃんの言葉に桐花ちゃんではなく、森姫ちゃんが答えました


「そんなことないよ。私だって怒る時は怒るよ?」


「……そう言うけど怒ってる所、見たことない」


「でも普段温厚な人程、怒ると怖いんだよね」


……確かに怖いですね、桐花ちゃんを怒らせるのはやめましょう


「よし分かった!スリーサイズは諦めるから胸の大きさだけでも……」


原中君……まだ諦めてないんですね……


「……そろそろ行こう。もう十分話も聞けたし」


「そうね、何よりタマがうるさいしね」


瑠美ちゃんはそう言うと原中君の肩をガシッと掴みました


「じゃあ……またね、会長」


「またね~花ちゃん」


「ぐおおお!!放せえええええ!!」


森姫ちゃんと瑠美ちゃん、そして瑠美ちゃんに引きずられている原中君が教室を出ていきました


「では、私達もこれで。お邪魔しました」


「桐花ちゃん、今度はゆっくりお話ししようね」


「うん!またね~」


そして、最後に私と菜由華ちゃんが桐花ちゃんに手を振りながら教室を出ていきました














教室を出て、瑠美ちゃんが原中君を解放しました


「全く、タマは本当にアホよね」


「いきなり何だよ!オレは何もおかしなことはしてねえぞ?男として当然の事をしたまでだ!」


「はいはい分かったわよ」


男の子って皆こんな感じなんでしょうか?


「でもよ、会長のお陰で色々分かったな」


「……そうだね」


「分かったって言っても……副会長は犯人じゃないみたいですし、手がかりは無くなっちゃいましたよ?」


「そうだね……副会長にはアリバイがあったわけだしね」


アリバイとか推理ドラマみたいですね……と、考えていた時でした


「あん?副会長は犯人じゃねえだと?何言ってやがんだ?」


原中君が不思議そうに私達に聞いてきました


「あのねタマ、あんたは花ちゃんの話を聞いてなかったの?副会長にはアリバイがあるって言ってたじゃない?」


「……アリバイだぁ?」


え?本当に話を聞いてなかったんでしょうか?


「……玉樹君、皆は気づいてないみたいだから……」


「そっか……気づかなかったか」


「え?え?何の話?」


「姫とタマは何を言ってるのよ?」


私達の困惑した様子を見て、原中君はため息をついてから言いました。


私達の気づかなかった事を






「……あのな。さっきの会長の話には嘘があるんだよ」



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