捜索開始
辰也side
「さてと、テスト返却も終わったし帰るか」
俺は学校が終わり、家でゆっくりしようと考えていた
「今日は蜜柑もいないだろうしな」
いや、いない方が良いって訳じゃないが、たまには一人でゆっくりするってのも良いもんだからな。
と、そんな事を考えていた時だった
「……ん?電話……蜜柑からか」
携帯が鳴り、俺は電話に出る
「もしもし?」
『……もしもし?私だよ。あのね、今ちょっと手伝ってほしいんだけど……』
「何だ?何かあったのか?」
『うん、実は瑠美ちゃんが行方不明になっちゃったの』
「何!?」
これは一大事みたいだな
『それで、瑠美ちゃんを捜すのを手伝ってほしいの』
「何があったんだ?詳しく話を聞かせてくれよ」
『……あんまり詳しくは話せないんだ。瑠美ちゃんの過去に関わることだし』
「……そっか」
流石に他人の過去を勝手に話すわけにはいかないよな
『って事なの。手伝ってくれ……』
「聞くまでもないだろ?手伝うぜ」
『あ、本当!?ありがとう!じゃあお願いするね、お兄ちゃん』
そこで蜜柑の電話は切れた
「さて、急ぐか」
俺は急いで学校を出ることにした
「おーい辰也!帰ろうぜ!」
と、ここで友達が話しかけてきた
「悪い、急な用事が入った。今日は一緒に帰れない」
「何ぃ!?……って、本当に慌ててるみたいだな。分かった、あいつにも言っておくよ」
「サンキュ。んじゃまたな」
俺は学校を飛び出した
蜜柑side
瑠美ちゃんの捜索を開始した私達は町を捜し回ることにしました
「ねぇ、市川さん」
「はい?」
成河君が私に話しかけてきました
「さっきお兄さんに電話かけてたけど……巻き込んじゃって大丈夫なの?」
「大丈夫です。どうせ暇ですから」
どうせ今日だって、帰ったらゆっくりしようとか考えてたに決まってます
「それに、腕も立ちますからね。いざという時には頼りになりますよ」
「蜜柑ちゃんはお兄さんの事を本当に信頼してるもんね」
「まぁ……信頼はしています」
「そっか、そんなに頼りになるお兄さんが味方に付くなら心強いね」
さて、お兄ちゃんも捜してくれてますし、私達も真面目に捜さないといけませんね。頑張りましょう
瑠美side
「おら、着いたぞ」
「……ここ、まだ残ってたんだ」
私が連れてこられたのは、昔通っていた小学校の近くにある潰れたアパートの一室。
……子供の頃は皆が秘密基地にしていた場所だ。
そして今、中にいるのは
「あら、素直についてきたんだ。抵抗すると思ったのにね」
「昔はあんなに乱暴だった暁瑠美も随分大人しくなったもんだな」
見覚えのある顔ばかりだ。
そりゃそうだよね、全員私が転校させた子だもん
「……それで?私にどんな復讐をするの?ここにいる全員で私をリンチとか?」
最早ここにいる人達には謝っても許してもらえないだろう。私が復讐を受けない限り、気が済まないのでしょうね。
正直、ここでリンチされても私は文句を言う資格なんてない。私が過去にやった事を考えれば
「ま、それも良いが、その前に……だ」
その前に?何をする気?
「お前、さっきデパートで一緒にいた友達には自分が子供の頃にやらかしたこと、話したのか?」
「!!な、何で……?あの娘達は関係ない!」
「あ、これは話してないわね。駄目だよ暁さん、隠し事なんていけないねぇ」
私の慌てぶりを見た皆はニヤニヤと笑いだす
「へっ、ならまずはその友達に真実を知ってもらおうか。おい、さっきの連中を捜して連れてこい」
リーダー格らしい男の子が数人の男女に指示を出して向かわせる
「やめてっ!二人を巻き込まないでっ!!」
「うるさいわね!そんな事を言う権利、あんたにはないのよ!」
私の声は近くにいた女の子に消されてしまった。
どうして……あの二人まで巻き込まれるの……?




