追いかけっこ終了
香奈side
私は蜜柑ちゃんと一緒にひたすら逃げていた。今の所彼女の友達は現れていない
「あの、香奈さん」
「うん?どうしたの?」
「さっき賢也さんに物凄く適当な対応をしちゃいましたけど……怒ってませんかね……?」
「あはは、賢也君はそんなに怒りっぽくないから大丈夫だよ。後でちゃんと謝れば許してくれるよ」
「そうですか……良かった」
それにしても……賢也君を見て何か思い出しそうなんだけど……うーん。
賢也君は何処に向かってたんだろう?当然、今日遊びに行く約束をしてるから待ち合わせ場所に……!?
「待ち合わせ!!」
「えっ?どうしたんですか?」
「私、今日皆と遊ぶ約束をしてたんだよ……」
しかも忘れ物を取りに行くって行ったまま失踪……皆、心配してるだろうなぁ……。
私は携帯を取り出してみる
「着信一件……陽多君からだ……」
走ってた時にかかってきたんだろうね、気付かなかったよ
「香奈さん、待ち合わせ場所に行った方が良いんじゃ……」
「じゃあ蜜柑ちゃんも一緒に来なよ。事情を話せば皆も協力してくれるだろうし」
「良いんですか?」
「うん、当然」
「ありがとうございます!」
さて、そうと決まったら待ち合わせ場所に……
「見つけたっ!!」
「えっ!?」
突然後ろから声が聞こえたので振り返ってみると……
「やっと見つけたよ……蜜柑ちゃん!」
「な、菜由華ちゃん……!」
蜜柑ちゃんと同い年くらいの女の子。あの娘が蜜柑ちゃんを追いかけていたっていう娘か
「皆さん!見つかりましたよ!」
そして彼女は誰かに声をかけていた。一人じゃないのかな?
しかし、呼ばれてやって来た二人を見て、私はますますわけが分からなくなった
「菜由華!見つかった……の?」
「どうしたのよ空君。急に固まって……?」
な、何で……
「空君と優里ちゃんが出てくるのっ!?」
「貴女達こそ何をしてるのよ……」
優里ちゃんも困惑した表情になる
「……えっと、菜由華?菜由華の友達って……」
「あそこにいる市川 蜜柑ちゃんです!」
「そうだったんだ……」
空君も驚いているようだ。というか本当に何であの二人が協力してるんだろう?
「じゃあ……ゲームを馬鹿にしたのって蜜柑なのか!?」
「ち、違います!馬鹿にしたつもりは……」
「そうです!蜜柑ちゃんが馬鹿にしたんです!」
「ちょっと菜由華ちゃん!?」
ゲーム?馬鹿にした?
「優里ちゃん、状況を説明してくれない?」
「良いわよ。香奈ちゃんの事情も聞きたいしね」
じゃあ私達が話してる間、横の三人の言い合いをお楽しみください
「蜜柑!何でゲームを馬鹿にしたんだ!?」
「してません!私は自分がRPGをやるには向いてないって言っただけです!」
「でも一つのゲームに時間をかけるのは嫌だとか馬鹿げてるとか言ってたじゃない!」
「馬鹿げてるとまでは言ってないでしょ!?」
「蜜柑ちゃん!一つのゲームを作るのにどれだけ……」
「それはもう聞きました!」
「駄目だよ蜜柑!分かるまで何度も聞かなきゃ!それだから蜜柑は成績が悪いんだよ」
「空さんには言われたくありませんっ!」
「……まぁこういうことよ」
「そっか、優里ちゃんは巻き込まれたんだね」
「ええ、香奈ちゃんは自分から巻き込まれに行ったようだけどね。貴女らしいわ」
「あはは……」
とりあえず状況は理解できたよ。つまり蜜柑ちゃんが追いかけられてた原因は彼女……菜由華ちゃんの大好きなゲームを馬鹿にしたせいなんだね。
……うん。大好きなものを馬鹿にされたら怒るのは当然だよね
「それで香奈ちゃんはどうするのかしら?」
「うーん……蜜柑ちゃんは馬鹿にした事を謝るべきだし、菜由華ちゃんもやりすぎだと思うよ」
「そうね、私も同感よ」
「でも問題は……」
私達は三人の方を見る
「ゲームは時間をかけて遊ぶのが当たり前なんだ。蜜柑も分かってくれよ」
「私は別に全てのゲームに時間をかけないとは言ってませんよ!」
「駄目だ……何を言っても聞いてくれないよ」
「それはこっちの台詞ですから!」
………うん
「私、あの言い合いに参加できそうにないんだけど……」
「私もよ」
はぁ……仕方ない
「とりあえず見守ろうか」
「そうするしかないわね」
ということで私達は三人の言い合いを見守ることにした
「やっぱり蜜柑ちゃんの根性を叩き直さないと駄目みたいだね……」
「い、嫌です!それだけは嫌ですからね!」
蜜柑ちゃんが凄く嫌がってる。一体何をやらせるんだろう?
「どうするの?菜由華」
「ふふ、簡単ですよ。蜜柑ちゃんにゲームの楽しさを知ってもらうだけです」
「へぇ~、それは良いね!」
「良くないですからっ!廃人にするとか言ってましたからその娘!」
廃人!?
「な、菜由華?流石にそれはやり過ぎじゃない?」
「いえいえ、これくらいはやらないと蜜柑ちゃんは分かってくれませんよ」
「逆にゲームの楽しさが分からなくなります!」
「さぁ蜜柑ちゃん?覚悟は良いね?」
「よ、良くないですからぁ!!」
これは流石に不味いね。そろそろ止めないと。
そして、私が動こうとした時だった
『ストップ!ストーップ!!』
大声が響き、皆の動きが止まった。
そこに女の子が走ってきた
「そこまでよ!いい加減落ち着きなさい!」
『瑠美ちゃん!?』
あの娘が瑠美ちゃんか。蜜柑ちゃんが待ち望んでいた娘。
さらに
「ふぅ、やっと見つけたぜ」
「ったく、さっきはよくも適当に対応してくれたな」
「陽多君!」
「賢也君も一緒だったのね」
それに加えて……
「もう……空君ったら……」
少し不機嫌な様子の紗季ちゃんも一緒だった。
「とりあえず、これで全員集合したわけだな」
陽多君が疲れたように言った




