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好きな物の為に

数分前 空side


「よし、行こう」


俺は集合時間より早めに集合場所に着こうと思い、早めに家を出た


「この時間帯だとまだ誰も来てないかな」


俺はそう思いながら集合場所に向かった







一人で黙々と歩き続ける俺。

うん、誰かと一緒に来れば良かった


「誰か来てないかなぁ…」


「あら?一人なの?」


「え?」


声をかけられた俺は振り向いた


「あ、優里」


「おはよう、空君」


「うん、おはよう」


ああ良かった。これで一人じゃなくなったよ


「それにしても珍しいわね。貴方が一人なんて」


「え?そうかな?」


「ええ、今日も紗季ちゃんと一緒に行くのかと思ってたわ」


「はは、いつも一緒に行くってわけじゃないよ」


それに紗季が誘いに来るかどうかもわからないしね


「そうなの。ねぇ空君」


「何?」


「前を見ないと危ないわよ?」


「え?ってうわっ!?」


「ひゃっ!?」


前を見た瞬間、黒髪の少女が走ってきた。

あ、危ない……後少しでぶつかる所だった…


「ほら、危ないって言ったでしょ?」


「もう少し早く教えてよ!」


「貴女、大丈夫かしら?」


「無視!?しかも俺は心配されなかったし!」


そう言いながらも俺は少女を見る。うん、怪我はしてないようだね、良かった


「は、はい。大丈夫です」


「そう、良かったわ」


「ごめんなさい。少し慌てていたもので……」


「いや、俺も前を見ないで歩いてたんだよ。ごめんね」


まず、ぶつかりそうになったことをお互いに謝る


「それにしても何をそんなに慌てていたのかしら?」


「逃げている友達を追いかけてるんですよ」


「何か穏やかじゃないね」


友達を追いかけ回すなんて……よっぽどの理由があるんだろうな


「彼女は……私の大事な物を馬鹿にしたんです!」


「大事な物?」


「はい、それは……」


それは……?


「………ゲームですっ!」


「……ゲームを馬鹿にされて追いかけ回してるの?」


「はい!」


「呆れた……」


優里は呆れたようにため息をついたけど……俺は……!


「許せない!」


「え?」


「人の好きな物を馬鹿にするなんて…!ゲームを馬鹿にするなんて許せないよ!」


「……ここにはゲーム好きしかいないのね」


俺が言うと、少女は目を輝かせる


「そうですよね!話が分かる人がいて嬉しいです!」


「分からないわけないじゃないか!」


よし、こうなったら


「事情は分かったよ。俺も君の友達捜しに協力する!」


「本当ですか!?」


「待ちなさい空君。貴方は待ち合わせを放っぽりだして何を勝手に……」


「大丈夫!待ち合わせ時間までには戻ってくるから!」


「だからって…」


まぁ優里を巻き込むわけにはいかないよね


「優里は先に行ってて良いよ。友達捜しは俺達だけでやるから」


「……貴方達だけで行かせたら何を仕出かすか分からないじゃない」


「じゃあ行こう!」


「はい!」


というわけで、俺達は少女の友達捜しに向かった


「ちょ!?話は最後まで聞きなさい!」


すると、優里も一緒に走り出した


「あれ?どうしたの?優里」


「だから!貴方達だけで行かせられないって……」


「そっか、優里も手伝ってくれるんだね?」


「ああもう!それで良いわよ!」


「お二人ともありがとうございます!」


あ、そういえば自己紹介を忘れてた


「俺は海風 空!空って呼んで。で、こっちが」


「……紅真 優里よ。よろしく」


「私は西原 菜由華と言います。よろしくお願いします」


よし!絶対に菜由華の友達を見つけるぞ

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