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日曜日到来①

陽多Side


「あ、陽多君おはよう」


「おはよう、もう起きてたのか」


居間に向かった俺を香奈が出迎えてくれる


「まぁ今日は大事な日だからね♪」


香奈が嬉しそうにしている。それだけデートが楽しみなんだろう


「んじゃ朝飯食って出掛けるか?」


「うん!」


そして俺達は朝飯を済ませ、デートを開始した

















「よく考えたらどこに行くか決めてなかったな」


「良いんだよ、歩きながら決めればさ」


歩きながらねぇ…決まるか?


「なぁ香奈」


「ん?」


「今日もコンパス持ち歩いてんのか?」


「………さぁ?」


さぁ?って…。

今日もヤンデレモードにしないよう気を付けよう…


「ほ、ほら陽多君。デパートがあるよ、入ってみる?」


「ああ」


俺達は早速中に入ってみることにした

















「はい陽多君。あーん」


「あむっ…おお、うめえな」


中で買ったクレープを仲良く食べる。こういうことをしてる時、見てくるやつはそれぞれ違う視線を向けてくる。

妬んでる視線だったり微笑ましい視線だったりな


「にしても香奈。デパートに入ったは良いが買いたいものが無いんじゃないか?」


「あむっ…そうだね、特に今買いたいものはないかな」


クレープを食べながら答える香奈。可愛い、何こいつ可愛い


「じゃあ下着でも買いにいく?」


「俺を殺す気か!?」


「そうだね、お店の品物を鼻血で汚したら大変だからね」


「俺の心配は!?」


「あはは!冗談冗談!」


楽しそうに笑う香奈。ったくこいつは…


「まぁ私は陽多君と一緒ならただ歩くだけでも楽しいんだけどね」


「そうか」


それだとデートというより散歩になるんだがな


「じゃあ次はどこ行こっか?」


「じゃあ……飯にしよう」


「クレープ食べたばかりでしょ!?」


「……答えるのに困って、つい」


「困ったらご飯って…」


仕方ないだろ!デートなんて初めてなんだ!


「逆に初めてじゃなかったら誰と行ったのってことになるけどね(ニコッ)」


「………」


初めてで良かった


「ま、適当にぶらつきますか?」


「うん、そうだね」


そして俺達は立ち上がり移動を…


「(ギュッ)」


「……どうした突然?」


香奈が立ち上がると同時に俺の腕に抱きついてきた


「これぞデートって感じでしょ?」


「まぁ確かに…」


おかげで俺の腕には柔らかい感触が…


「どうしたの陽多君?早く行こうよ」


「ちょっと待て。心を整理するから」


感触を意識するな!意識するなぁ!


「……行くか(ボタッ)」


「陽多君、鼻血」


香奈がティッシュを詰めてくれる


「サンキュ、いつもポケットティッシュ持ち歩いてんのか?」


「陽多君がいつ鼻血を出しても大丈夫なようにね」


香奈は俺の腕から離れた


「ごめんね陽多君、いきなりは無理だったね」


「お前が謝る事はないぜ。これは俺の残念な鼻が悪いんだからな」


慣れてくれば耐えられると思うんだがな…


「でも私に抱きついてほしいときは言ってね」


「俺の口から頼めるか!」


端から見たら無理やりやらせてるみたいだし


「それじゃ、そろそろ行こっか」


「ああ、いつまでも突っ立ってたら迷惑だしな」


そして、俺と香奈はようやく移動を始めた




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