第三十五話 美人な巨乳人妻と三姉妹
数ある作品の中から興味を持っていただき、本当にありがとうございます!
衝撃の事実を聞かされてから、およそ数十分後。
僕たちは、クヴァシーラさんのご自宅へと向かっていた。
「………さあさあ、こちらですぞ!!!
タヴァータ様、もう少しで到着いたします!!!」
「……は、はい!!!!」
僕が衝撃の事実を聞かされてから、数十分後。
すっかり日が落ちてあたりが真っ暗になってしまったので、ご厚意でクヴァシーラさんのご自宅に泊めてもらえることになったのだ。
暗闇に包まれたひとっこひとり居ない街を、ずんずんと突き進む。
(……………どうしよう。
助けになってあげたいけど、戦争なんて………僕にはどうすることもできないよ………)
誰も何も発言せず、ただ6人分の足音だけが闇夜に消えてゆく中で。
僕は、先程ランドレーさんから説明された状況のことを深く考えていた。
助けてあげたいのはやまやまだし、ナキシーさんたちの力があれば百人力…いや、千人力だ。
しかし、大切なみんなを危ないことに巻き込むようなことは絶対にしたくない。
ふとナキシーさんの方を見ると、みんなもどうして良いのか全くわからないと言った様子で、神妙な面持ちでやるせなさをかかえながらとぼとぼと歩いていた。
◆◆
「………さ! 着きましたぞ!!!
ここが、我が自宅でございます!! ささ、どうぞお入りください!!!」
「「「「「・・・・・おおーーーーーーーー!!!!!」」」」」
しばらく街を歩いていると、いかにも異世界チックな風貌の…とても豪華な三階建ての家に案内される。
街の他の建物とは一線を画すようなゴージャスさに、思わず僕たちが息を飲んでいると………
先に家の中に入っていたクヴァシーラさんの背後から、おっとりしたお姉さんのような優しい声が聞こえてきた。
「…………あら、こんにちわぁ……。 主人がいつもお世話に…………
・・・・・・って、あなた…もしかして、タヴァータさんっ!?!?!?!?!?!?」
「………あ、はい。 僕はタヴァータっていいます。 今日はお世話になります!!!」
そうやって心底驚いたような口調で話す……透き通るような綺麗な金髪の、巨乳で少しむちっとしたエルフのお姉さん。
僕が名乗って軽く挨拶をすると、お姉さんは信じられないと言ったような感じで口を両手に当てて……
「………あらあらあらぁ!!! こんな所でお会いできるなんて……光栄だわぁ…!!!!
わたし、タヴァータさんと勇者様の大ファンなのっ!!!! うう……感激よぉ……!!!!」
テンションが爆上がりしながら、目を輝かせて僕たちを見つめて喋り始めた。
僕の右手を両手でしっかりと掴んで握手し、ぶんぶんと上下に勢いよく振っている。
「……あはは………ありがとうございます!!
お姉さんも、僕の『まんが』がお好きなんですか…………?」
「…………いやだわ、タヴァータさんったら……お世辞がお上手なんだから。
私なんて、もうおばさんよぉ。 もうお姉さんなんて年じゃないわぁ。」
僕がそう尋ねると、お姉さんはぽっと顔を赤らめながら照れたように答えた。
見た目は本当に綺麗なお姉さんなのだが………つくづく、異世界の人の年齢感覚はわからない。
「……ほんとですぞ。 こいつももういい年じゃからな。
・・・・皆さんに紹介すると、こいつは儂の女房の『ママリア・クヴァシーラ』というものですじゃ。
タヴァータ様も、無理に気を使ってくださらなくて大丈夫ですぞ!」
そういって、クヴァシーラさんがママリアさんの肩をぽんぽんと叩きながらにかっと笑った。
お世辞を言ったつもりは、まったくないんだけど……。
僕が心底よくわからないでいると、クヴァシーラさんたちの奥側から3人の女の子の声が聞こえてきた。
「…………なになにー? お客さんー?」
「……私も、あいさつするー!!!!!!!」
「………ま、待ってよーっ!!!!」
「…おお、イチカ、ニーナ、サン。 今帰ったぞ!
今日はな……“あの” タヴァータ様たちがいらっしゃっているから、失礼のないようにするんじゃぞ!!!!」
どうやら、クヴァシーラさんの娘さんのようだ。
3人とも…ママリアさんそっくりの綺麗な顔立ちと美しい金髪ととんがった耳……そして大きな胸を持っていて、本当に美少女三姉妹………という印象だ。
エルフの人の年齢はよくわからないけれど………人間でいうと、3人とも高校生くらいの見た目だ。
「……えー!? タヴァータさまって、あの『まんが』の!?!?」
「…………すごいすごーい!!! ほんものだー!!!」
「……は、はわわわ…………!!!!!!」
「………こらこら、失礼のないようにするんじゃぞ!
・・・・タヴァータ様。 こちらが、我が娘の『イチカ』『ニーナ』『サン』ですじゃ。
全員やんちゃのじゃじゃ馬娘ですが、どうか仲良くしてやってくだされ。」
そういって、クヴァシーラさんとママリアさんが頭を下げた。
とっても仲がよさそうな……ほっこりする家族だ。
「……こちらこそ、よろしくお願いします!!!
僕は、人間のタヴァータと申します!! こちらのエルフの女性がナキシーさんで、こっちの大きい女の子がレム。 その右の黄緑色の獣人の女性がリルで、その奥にいる女性が堕天使のレベッカさんです!!!」
「………よろしく(頼む)(ね)(ねぇ♡)!!!!!!!」
それに負けじと、僕らもクヴァシーラさん一家に自己紹介を済ませる。
…すると、ナキシーさんがいつにも増して真剣な眼差しで答えた。
「………さて、クヴァシーラ殿。
今回の騒動についてさらに詳しくお聞きしたいのだが、よろしいだろうか?」
「……ええ。
応接間へご案内します。 そちらで詳しくお聞かせしましょう。」
どうやら、本格的にギルドでの話の続きを行うようだ。
僕も真剣な目つきで、クヴァシーラさんたちの話を聞こうと前を向き直ったのだが………
「……えーい!!!」
「……あはは!! つーかまーえたーーー!!!!」
「……………っ!?!?!?!?!?!?!?!?//////////」
いきなり………僕の背中に、むにゅっとすごく大きくてやわらかい塊が押しつけられた。
僕のすぐ後ろで、いたずらっ子のようなかわいい声が響き渡る。
どうやら……三姉妹のうちの誰かに羽交い締めにされてしまったらしい。
「……………………………?」
「…………あはは!! 捕まっちゃったーーー!!!」
どうやら、レムとリルも三姉妹それぞれに捕獲されてしまったようだ。
顔が真っ赤になっている僕をよそに、イチカちゃんたちは心底無邪気に笑っている。
「………よーし!!! 捕獲かんりょーーーー!!!!
わたし達のお部屋へと、れっつごー!!!!!」
「………………わわっ……ちょ!!?
僕たち、大事な話が…………ああーーーーーーーーっ!!!!!!!!」
「………ふふっ!!
子供は、やっぱり元気に遊ぶのが一番だな!!」
僕の精一杯の抵抗もむなしく…………
なにもできないまま、僕たちはイチカちゃんたちにずるずると引きずられていった……。
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