40話:海とお家でゲーム
その後何戦かしたが全て僕が負けてしまった…
やっぱり海はゲームがうますぎるよ…
これでも雌黄に鍛えてもらったんだけどなぁ…
また雌黄に頼んで鍛えてもらおうかな。
でもこのゲームはキャラのコントロール技術と技を使うタイミングが重要…つまりまぁ単純にゲームの上手さが大切なんだ。
だからゲームの上手さが関係ないゲームを選べば僕に十分勝機はあるんだよ…!
「だから次やるゲームはUNO…!」
「あ〜…運で勝負しようってか…UNOか、やるの久しぶりだなぁ…てかUNOのカード持ってるん?」
「いや?持ってないよ。スマホにUNOが出来るアプリあるからダウンロードして」
「りょ〜かい」
海がアプリをダウンロードし終わったみたいだから早速ゲームを始めた。
二人じゃあまり面白くないからCPUを二人追加して4人で戦うことにしたよ…
今回は海からスタートだね。
親が山札を一枚引いてテーブルに置いた。
えーっと…スキップのカードだから…
「うわっ…スキップだから俺の番飛ばすんじゃん!まじか」
山札の最初の一枚がスキップだから海の番が飛ばされた…
僕が家で家族とかとUNOをしてたときはこんなルールでやってなかったんだけどこれが海外ルールらしいね。
海の番が飛ばされたから…次は僕か。
「スキップの色が緑だから…緑の2を出そ!」
その次はCPUが緑の8を出し、その次の番のCPUは…ドローフォーを出した。
「はぁっ…!?もうドローフォー…!?」
ドローフォーを出せるのは出せる手札がない時だけ。だから…このCPUは緑と8番のカードが無いってことだけど…
「チャレンジするぞ!」
そう…ドローフォーを出せるのは出せる手札が無いときだけって言ったけど、反則して出せる手札があるのに出すことも可能なんだ。
まぁ今の海みたいに相手これは反則だろって思ったらチャレンジが出来て相手の手札を全て見ることが出来るんだ。これでドローフォー以外で出せるカードがあったらCPUは4枚のカードを山札から引かなきゃいけない…
だけど…
「よし…手札は…って本当に出せるカードがない…!!」
もし相手が本当に出せるカードがなかった場合は海が6枚のカードを山札から引くことになるんだよね。海どんまい…
海の番は飛ばされて次は僕の番だね。
う〜ん…CPUが指定した色は赤だから、リバースを置こうかな。
「おっ…!るいナイスだ、これで反撃が出来る。今引いたドローツーだ…!どうだ…相手に引かせたカードで自分が2枚引くことになった気持ちはよぉ」
「海…CPUを煽っても意味ないよ…」
その後順番が進んでいき、また僕の番になった。
「海ごめんね…僕は今回本気で勝ちに行くよ」
そう言って僕はドローフォーを出した。
「…はぁぁぁっ…!?おいおいまじかよ…!」
海は大人しく山札から4枚を引いてCPUに番が回った。
ふふっ…本当はドローフォー以外にも出せるカードはあったんだけどね。
海はさっきチャレンジを使って痛い目にあったから絶対チャレンジを使わないと思ったんだ。
また僕の番が回ってきた。えーっと…青色の8出そうかな…
あっ…これで手札1枚になったから
UNOのボタンを押した。これを押さないとUNOって言ってないと指摘されてペナルティーで2枚カードを引くことになっちゃうからね。
危ない忘れるところだった…
「まじか、もう残り1枚…!?速すぎないか…!?俺今手札9枚だぞ?」
「それは海が手札多すぎるんだけどね。他のCPUも皆残り3枚だよ」
「るい達が俺を狙ってドローフォーやドローツーを置きまくったからだろ…!俺は引いても引いてもドローフォー1枚も出ないし」
「そういうゲームだから仕方ないね…じゃあ…黄色だからこれであがりっと…!」
僕は手札が0枚になったので試合が終了した。
僕にポイントが入り海達にはマイナスポイントが入った。
「まだ勝負は終わってないぞ。ポイントが500になったら勝ちだからな」
―――――――――――
「まじかよ…」
結局僕が連戦連勝してポイントが500になったので勝負が終わった…
海はドローフォーを置かれまくって途中から死んだような目をしていたよ…
でもこれでようやく海に勝てたぁ…
「UNOを長いことやってたからもう時間も結構遅くなってきたね」
「あ〜もうこんな時間か。じゃあ…るい俺もう帰るな」
海は僕の部屋から出ようとする…
「……ちょっと待って…!!」
「ん…??」
海は僕が急に大きな越えを出したから少し驚いた様子で振り返った。
「あの…その…今度の土曜日…出かけない…?」
「なんだそんなことか、大丈夫だぞ。俺達何回も一緒に出かけてるのになんでそんなに緊張したふうに…」
「えーっと…それは…僕が…女装して海と出かけたいから…」
「女装…!?あれ…るいって外だと女装はしたくなかったんじゃないっけ…?」
「そ、そうだったんだけど…この前胡桃ちゃんに恥ずかしくても自信もてば大丈夫…るい先輩を変だと思う人なんていませんから!って言われたから…僕も少し怯えすぎてたかなって…だから土曜日女装して外に出てみることにしたんだ…だけど一人じゃまだあれだから、海と一緒なら大丈夫かなと思って…だから一緒にいける…?」
「……っ…そうか…まぁ俺は行けるぞ。それにるいは少し心配しすぎなところがあったからな。俺に見られてるんだから知り合いに見られても大丈夫だと思ってたからさ。誰もるいを馬鹿にするやつなんて居ないのに」
「うん…そうだよね…じゃあ来週は土曜日駅前で集合でいいかな…?」
「おう、それでいいぞ。じゃあ帰るよ、家事しなきゃいけないからな」
そう言って海は帰っていった…
…何着ていこうかな…
って、行くのは来週の事だからそんなに速く決めなくていいか…
でもなんか凄い楽しみですぐ来週の事を考えちゃう…
いつも海と一緒に出かけるのは楽しみだったけどこんなに考えちゃうことなんてなかったのに…




