37話：赤、青、黄が揃えば怖いものなし！　BARO配信　2

『…私…助けるって…言ったけど…投げ物しかない…』

『じゃあ赤蛇は武器を漁っててくれ。アザーのバナーは俺一人で回収しておく…！』

〈投げ物だけは草〉

〈赤蛇ちゃん武器ないのに助けるは無理w〉

〈雌黄大丈夫か…？〉

〈アザーちゃんのバナーの近くに2，3パーティーくらい居たぞ…〉

〈最近のカジュアルって高ランク帯の人も普通にいるからなぁ…〉

〈雌黄なら大丈夫やろw〉

〈雌黄頑張れ〜〉

〈赤蛇ちゃんは速く武器拾って〜！〉

僕はやられたので今は雌黄視点で見ている…

速すぎて凄いな…まず僕と移動速度からして違うや…

雌黄は道路を一直線に進み僕のバナーがある建物のすぐ近くまで来た。あっ…！窓から敵が見えた…！

『まず、一人目だ…』

そう言った瞬間雌黄は自分が持っているカービンの照準をすぐに頭に合わせて銃を撃った…

弾は相手の頭に吸い寄せられるように全弾ヘッドショットを決めて相手をダウンさせた…

このゲームは相手にやられてもダウン状態になって死ぬわけではないんだ。だからやられてもダウン状態なら蘇生が出来る…まぁ確殺入れられたらバナーを取って復活させない限りは蘇れないけどね

〈強っ…〉

〈やっぱりバケモンだなぁw〉

〈あそこから全弾ヘッドショット決めるとかえぐw〉

〈これが最高ランクか…〉

〈これなら余裕で勝てそうだな〉

雌黄は一人倒したあとすぐに建物内に入った…

建物内に敵はあと二人居て雌黄は不利な状況だが…

『そんなAIMじゃ俺に当たらんぞ…！！』

雌黄が操作するキャラクターは動き回り相手の弾が全く当たらず逆に雌黄が撃った弾は相手の頭に吸い寄せられるように当たる…

そう、雌黄の強さは圧倒的なキャラコンにAIMなんだよね…

キャラコンは「キャラクター・コントロール」って言ってジャンプや移動などキャラクターそのものを動かす動作全般を指すんだけど、そのキャラクターを動かす操作が速すぎて相手の弾が全く当たらないから体力が減らないのだ…

しかもその速い動きの中でもAIMが安定しているから不利な状況でも一人で立て直すことが出来るんだよね…

もう相手の二人を倒して1パーティー壊滅させちゃったよ…

『二人倒したが今の銃声を聞いて他のチームも来たな…まぁ何人来ようと俺には勝てないがな…！』

その後2パーティーの敵が雌黄と戦いに来たけど雌黄が全て返り討ちにした…

合計3パーティーと戦ったのに体力が半分も削れてないって凄すぎる…

〈体力全然削られてないw〉

〈雌黄強すぎw〉　

〈流石暗殺者〉

〈最後のパーティーとか普通に強い人だったのに…〉

〈あかん…w今日の雌黄かっこよすぎる〉

〈どうして雌黄はソロ配信でBAROをやってるときはかっこよくないのにコラボでやると格好良く見えるんだろう…〉

『格好良くないは余計だがな…！』

『じゃあ…アザーのバナーも取れたし…復活させようか…あっ…敵いた…』

『どこだ…？？』

『もう…倒した』

〈はっや〉

〈エグい……〉

〈赤蛇ちゃんもスナイパーライフル見つけれて本領発揮だね！〉

〈あれ敵かな…？って俺が思った瞬間に既に敵が死んでた…〉

〈赤蛇ちゃん目良すぎ…〉

〈この距離からスナイパーライフルでヘッドショットとかやば…〉

うん…やっぱり赤蛇ちゃんも凄く強いね…

今は雌黄じゃなくて赤蛇ちゃんの視点で観てるんだけど僕が敵が居たって気付く前に撃ってたよ…しかもヘッドショットで…

赤蛇ちゃんも本当は実力だけで言ったら最高ランクレベルなんだよね…面倒くさいから上げてないだけらしいから…

『アザー…今の…どうだった…？かっこよかった…？』

『はい！めちゃめちゃかっこよかったです！あの距離からスナイパーライフルでヘッドショットするなんて凄すぎます…！』

それに普段人見知りの赤蛇さんがこんなにかっこいいとギャップ萌えでてぇてぇだよぉ…

『……そう…なら…もっと頑張る…///…だからアザー…復活させるね…私に付いてきて…』

『……っ…了解…しました…！！』

〈両方照れてて可愛ぃぃぃ〉

〈やばい…二人ともてぇてぇ〉

〈アザーちゃん今度こそ頑張れー！〉

〈アザアカよすぎるんじゃあ…〉

〈てぇてぇ〉

〈無事尊死(^^)〉

〈てぇてぇ〜〉

〈一生二人を推すわ〉

『おい、俺のこと忘れてないか？？』

〈おい、今二人がてぇてぇなんだから邪魔すんなよ〉

〈雌黄1回静かにしてくれ…〉

〈てぇてぇの邪魔だ貴様は〉

〈お口チャック出来る？？〉

〈さっき活躍してたのにやっぱり全員雌黄の扱い悪くて草〉