34話:テストと体育祭種目決め
「おはよう!」
「「「おはようるいちゃん!」」」
2-3の教室の扉を開けて中に入るとクラスメイトが挨拶を返してきてくれた。
…前まではるいちゃんとちゃん付けで呼ばれるのが嫌だったのに最近は気にしなくなってきた…なんでだろう…?
そう考えながら席に座った。
「るい、おはよう…!今日の定期テスト緊張するなぁ〜…」
幼馴染の海が挨拶をしに僕の席まで来た。
目の下に隈が出来てる…海昨日夜更かしして勉強をしたな…!
「おはよう海!……今日、定期テストがあるからって夜更かしして勉強しちゃだめだよ!最低6時間以上は寝ないと頭が働かないからね…!!勉強するのはいい事だけどやる時間を考えなくちゃって前回も言ったと思うんだけど!」
「ごめんごめん…るいとの勉強会で勉強した気になってついついゲームやりすぎちゃったから、昨日急いで全部頭に叩き込んで来たから大丈夫だ!まぁ既に結構忘れてるけど…」
「結局だめじゃん!」
まぁそれでも海なら平均をとるから大丈夫か…
「よぅし!お前ら勉強してきたかぁ〜!赤点があったらその教科は補修だから気を付けろよ〜!」
そう言いながら山本先生が教室に入ってきた。先生が教室に来たので海も自分の席に戻ってテストの勉強を始めている。
その後先生の話や諸連絡があり、とうとう定期テスト開始3分前になった…
いつも通りの勉強の成果を出すだけだ…頑張ろう!
「テスト始め!」
―――――――――――
「テストやめっ!」
山本先生の合図で全員がシャープペンシルを手から離して机に置いた。
ふぅ〜…これで定期テストは終わった…
今回も勉強の成果をしっかり出せて全部90点以上は取れたかな…
「テスト終わったど〜!!!」
「カラオケ行こうぜ、カラオケ!!歌ってテスト勉強のストレス発散しよう!」
「は?wお前テスト勉強したのかよ?俺は全くしてないけど」
「いいや俺もしてない!テスト勉強をしてないけど周りの雰囲気でテスト勉強した気になってるんだよ」
2-3のお調子者の二人はどうやらテスト勉強をしてこなかったようだ…あの二人は今回も赤点取ってそうだなぁ…
「おい!お前らまだ帰っていいなんて一言も言ってないぞ。今から7月の体育祭でやる種目を決めてもらう」
「体育祭…!!」
「まじか〜!燃えるわ!」
「女子に良いところ見せなきゃなぁ!」
「え…だるいんですけど…」
「何の種目やりたい??」
「私は疲れないのがいいかなぁ!」
クラスの皆は色々な反応を見せている。
ちなみに僕は体育祭はあまりやりたくない派だ。
僕はこんな身体だし運動が全然出来ないんだよね…だから去年も体育祭で全く活躍できなかったし…僕は応援だけでいいのに…
「あれでも体育祭ってもうちょっと先ですよね。こんなに早く決める必要あるんですか?」
クラスメイトが先生に質問をした。
「練習をたくさんしなければならない種目もあるからな。なるべく早く決めないと後が大変になるぞ!じゃあ学級委員は前に出て種目を決める進行をしてくれ。種目はこの紙に書いてある。私は職員室に用事があるからな。私が戻ってくるまでに決めといてくれ」
山本先生は学級会長の神崎君に紙を渡してすぐに職員室に向かって教室を出ていった。
「先生は人使いが荒いなぁ…はい、じゃあ副会長の美華ちゃんが黒板に誰が何の種目をやるか書こうか」
神崎君と副会長の美華ちゃんは前に出て進行を始めた。
体育祭の種目はリレーや応援合戦、綱引き、長縄、騎馬戦、借り物競争、ダンスなど定番のものがたくさんあった。
今日決めるのは少人数でやる種目を誰がやるかだからダンスなどクラスでやる競技は特に決めないかな…
「騎馬戦やりたい人〜!」
神崎君がクラスの皆に問いかけるとクラスの大勢の人が手を上げた。
やっぱり騎馬戦は人気だなぁ…
「騎馬戦の人数より多いからじゃんけんで決めようか。教室の後ろに行って決めといて。じゃあ僕達は先に他の種目を決めようか。借り物競争やりたい人〜!」
周りを見るがあまり手を上げてる人はいない…
借り物競争はあまり人気がないみたいだね…
う〜ん…なら僕は借り物競争にしようかな…
「はい!」
「お、るいちゃんも借り物競争をやるんだね。じゃあ次の種目を決めようか!」
よかった…借り物競争を取れた…
海はさっき騎馬戦に手を上げてたみたいだけど勝てたのかな…?
気になったので教室の後ろを見てみるとちょうどじゃんけんが終わったみたいだった。
あっ…!海が勝ってる!海が騎馬戦やるなら心強いだろうなぁ…!海は身長が高いし、力が強いし!
この後も順調に体育祭の種目決めが進んでいった。




