31話:後輩美少女とショッピングモールで 前編
今日は土曜日。
僕は今駅前のショッピングモール内にある前アガットちゃんと来た電気屋にいる。
学校で使うノートとかの文房具を買いに来たついでにゲームソフトも見に来たんだ。
「う〜ん…あんまりいいのないなぁ…」
新しい育成ゲームとかないかなぁ…と思って来たんだけど無さそうだね…残念…
一瞬ホラーゲームが目に入ったけど無視だ…このゲームは絶対に買わない…というかパッケージからしてちょっと怖くない…?あれはもう視界に入れちゃだめだ…
「ん〜?あれ、るい先輩じゃないですか!!こんなところで奇遇ですね!ゲーム買いに来たんですか??」
声が聞こえたので振り向いてみると茶髪のボブで目は丸く大きく、鼻は小さくて唇は口紅を塗っていると勘違いするレベルのピンク色をしている、
身長は低めだが、胸は大きくスタイルがいいので身長など気にならない白色のスウェットに黒色のシフォンスカートを着こなした後輩の斎藤胡桃が立っていた。
「あぁ、胡桃ちゃんか。今日は文房具買いに来たんだけどついでにゲームソフトを見てたんだよね。けど僕が欲しい育成ゲームはなかったかなぁ…」
「あ〜、るい先輩育成ゲーム好きですもんね。その見た目でいかにもって感じですよね〜」
「ちょっとバカにしてない?それ」
「いやいや!バカにしてないですよ!るい先輩っぽくて良いと思ってるんですよ!私が先輩をバカにするわけないじゃないですか!」
「中学生の頃に結構言われた記憶があるんだけど…まぁいいか…それで胡桃ちゃんもゲームを買いに来たの?」
「いや、私は服を買いに来たんですけどるい先輩が電気屋に居たからここまで来たんですよ〜!挨拶に来るなんてよくできた後輩だなぁ!」
「それ自分で言うのね…」
「あっ…!そうだ先輩一緒にショッピングモール周りましょうよ!先輩文房具買い終わってるしゲームソフトも欲しい物ないんですよね?なら暇ですよね♪」
「一緒に…うんいいよ!」
今日は菜乃葉ちゃんとコラボ配信があるんだけど夜からだし、時間に余裕があるから別に大丈夫かな…
「じゃあるい先輩一緒に服屋見に行きましょうよ!」
「服屋?分かったけど、胡桃ちゃんさっき買ったんじゃないの?」
「何言ってるんですか!るい先輩の女性用の服を買うんですよ!るい先輩はもっと可愛くなれます!」
「え…!?女性用!?……可愛く…いや…でも僕は男だから…」
胡桃ちゃんは僕が家で女装をしてるのを知ってるの…!?…いや、それはないか…家に来たことないし。それにそういえば胡桃ちゃん前から僕に女装させようとしてきてたんだったよ…
「可愛いに男とか女とか関係ないんですよ!!ね!るい先輩」
「そんなに言うなら…いや…でも…やっぱり…」
確かに可愛いに男とか女とか関係ない…
それに僕は家で女装してる…けど知り合いに女装を見られるのは死ぬほど恥ずかしいよ…!!
「う〜ん…やっぱり先輩は頑固者ですね!しょうがないので普通に服を買いに行きましょうか!本当は女装姿見たかったんですけどね〜!」
この前アガットちゃんと一緒に来た服屋に着いたので早速中に入った。
「ん…?あれ!この前の可愛いお客様じゃないですか!今日も試着するんですか!?」
「んぇっ…!?」
急に話しかけられてびっくりしながら横を向くとこの前アガットちゃんと一緒に服屋に来たときにお似合いですよお客様とか言って僕にたくさんの服を勧めてきた店員さんがいた…
「ん…?今日も試着ってるい先輩前もここのお店で服を買ったんですか?」
「え…?あ…うん、そうだよ!普通に男性物をね」
胡桃ちゃんにここで女装をしていたのはバレないようにしないと…知り合いに知られたら僕は死ぬよ…だから海とお母さんとアガットちゃん以外にはバレたくないし…この前普通にクローゼットを開けられてお母さんにバレたんだよね。恥ずかしかったけど否定しないでくれて嬉しかったな…というか逆にもっと着てと言われて怖かったけど…
「…?いえお客様はスカートとか色々な服を着こなしていたじゃないですか!とても可愛かったですよ…カメラに撮っておけばよかったです…」
ちょ、ちょ〜い!!空気読んでよ!いや、店員さんからしたら何言ってるんだって感じだろうけど!空気読むとかそもそもで僕のこと女の子だと思ってるんだろうけど!僕が隠そうとしたんだから!
「……ふ〜ん…先輩、そんなに可愛かったんですね〜、そっかぁるい先輩のスカート姿かぁ…女装って冗談で言ったんですけど、もう既にしてるなら女装させても問題ないですよね…?」
にやけながら胡桃ちゃんは僕にそう言った。
う…うぅ…バレた…胡桃ちゃんにバレたよぅ…
なんでこんなに周りにバレるんだ…
「あははっ…!先輩頬が真っ赤に染まって可愛いですよ。じゃあ早速これ着ましょうか!」
うむ…るい×胡桃もイイネ
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