表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

22/163

11話:清水azureのホラーゲーム配信 後編

『うわ…ここって地下牢みたいだね…』


ドアを開けて先に進むと、地下牢があった…


『うぅ…なんか出てきそう…』


〈さっきまでの威勢はどうしたw〉

〈ビビるアザーちゃん可愛い〉

〈悲鳴ください〉


周囲にある牢屋を確認しながら道を進む。

コツコツッ…と歩く音が響いている。


『ねぇ、足音大きくない?これこの足音聞きつけてゾンビが来るとかないよね…』


ピチャッッ…  すると突然足音が変わった。


『え…?なんかピチャッッって鳴ったんだけど…』


下を向いて確認すると血が溜まっていた。その血は真新しく、血の匂いが画面越しに感じる。血は奥に続いており、奥で何かが起きているというのは一目瞭然だった。


『ねぇ…血が新しいんだけど…これ絶対に奥に居るよね?……、ふぅ…ここで怖がってちゃだめだ…先に進まないといつまで経ってもおわらないから…』


〈えらい〉

〈その調子!〉

〈頑張れー!〉


道を進むのを再開する。進んでいくこと数分。

ついに血の跡が途切れた。あたりを見回すと、右手の牢屋の入口前方に何か食べられたあとの骨があった。人間の骨ではないことは分かるが何の動物の骨かは分からない…


『何の動物の骨だろこれ… 少し肉がこべりついているけど… ネズミの毛皮…?いや、そんなわけないよね…こんな大きいネズミいないと思うし…』


もっとよく骨を確認するために骨に近付く。


すると、グォォォォォォッッッ……!という声とともに前の牢屋からゾンビが勢いよく出てきた。


『うわぁぁぁぁぁあぁぁぁぁッッッッッッッッッ!?!?!?!?!?』


〈こわっ〉

〈やべぇ今日トイレに行けねぇよw〉

〈悲鳴助かる〉

〈悲鳴デカすぎて鼓膜死んだ〉


『い、勢いよく出てこないでよ……!うぅ…っやばいっ…!何で戦えばいいんだ。どうしよう…』


〈ナイフ使って〉

〈こういうときのナイフよ〉

〈混乱しているアザーちゃん可愛い〉


『そ、そうだナイフがあった… これならいける!』


そう言って早速ナイフを取り出して、ゾンビの腹を斬りつけた…


切った感触がコントローラーで伝わってきて気持ち悪い… 


『おらおらおらおら!』


ゾンビの腹を何回も斬りつける…

これでどうだ!意外とゾンビも楽勝か?

流石にこれで死ぬだろう…


〈アザーちゃんゾンビって腹を斬るだけじゃ死なないよ!〉

〈頭狙わないと…〉

〈やばい…〉


『え…?頭?』


すると今まで積極的に攻めてこなかったゾンビが急に突進してきた。


『うわぁっ!?!?きゅ、急に来ないでっ!』


突進してきたゾンビに床に押し倒される…

画面にゾンビの醜い顔がでかでかと映り、口を大きく開いて私にむしゃぶりついた。

そして食べられる音が響きながら、画面にはDIEDの文字か浮かび上がる…


『………………』


〈こわすぎ〉

〈まさかここで負けるとはw〉

〈ここ一番簡単なチュートリアルみたいなもんなんだけどなぁ〉


アザーは放心状態で、コメントになにも反応せずに、ずっと画面を見ていた。

ハッッ…!と急に目が開くと、小刻みに体が震え始める。


『………ぅっ……うぅ…怖いっ…無理っ…!!むりだよっ!倒せるわけないよっ……!目の前で食べられるところ…見せられるとかトラウマになるよっ……!』


涙を目に溜めながら、さっきのことを思い出しては体が震える。


〈涙声のアザーちゃん可愛い〉

〈確かにトラウマになるね…〉

〈そんなにやばいなら配信やめる?〉

〈流石に泣くほどなら…〉


コメント欄にも心配する声があがってきた。


『……いやっ!大丈夫…最後までちゃんとやるって決めたから!』


アザーはコンテニューを押して、さっき来た道を進み始めた。


『次は勝つんだから!』





――――――――――


『うっ… うぅ…』


〈負けてて草〉

〈おい、2度目だぞw〉


結局2度目も負けた。頭を斬ろうとしたが、ナイフを間違えて落として食べられて死んだのだ。


『つ…次は勝つんだから!』







――――――――――


『うっっ………うぅ…勝てないよぉ…怖いよぉ』


〈負けてんやんw〉

〈ここでこんなに負ける人初めて見た〉

〈頑張ってアザーちゃん!〉

〈流石、プロフィールにゲーム下手くそと書いてあった女だ…〉


結局3度目も負ける。単純に操作が下手くそすぎて、ナイフが頭に当たらなかった。


『なんで勝てないのぉ…?これじゃあいつまで経っても先に進めないよ……』


〈適当に振り回すんじゃなくて、ちゃんとタイミング見てナイフを振れば当たるよ〉


『ありがとう!それでいくよ!』






ゾンビと対峙する… ゾンビが突進してきたが、動かない。ゾンビに床に押し倒される。ゾンビが口を大きく開いて食べようとした瞬間

ドスッッッ…!! ゾンビの頭にナイフを突き刺した。


『やったぁぁぁぁぁ!倒したァァァァ!!!』


〈おめでとう!〉

〈すごい〉

〈おめでとう〉

〈頑張ったね〜!〉


『じゃあ今日はこれで配信終わるね。時間ちょうどいいし… というかストーリー結構進んだんじゃない?あの強敵のゾンビ倒したし…』


〈いや草〉

〈あのゾンビチュートリアルみたいなもんだが〉

〈まだ1章の10分の1も進んでいません()〉


『1章の10分の1も!?!?やっぱり無理だよぉ!!!』

総PV8000突破&ブックマーク40件ありがとうございます!!


それに、ぎりですが現実世界[恋愛]の日間99位になってました!

ブックマーク&評価をしていただけるとモチベに繋がります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ