10話:2回目の配信！　後編

『次いくよ！「アザーちゃんはなんでVtuberになろうと思ったんですか？」　う〜ん…やっぱりVtuberが好きだからかなぁ…　それにエターナルの一期生が全員推しだからね』

僕が男っていうのは秘密だから、現実で可愛いと言われるのが嫌で、せめてネットの世界ではカッコいいと言われたいから始めたっていうのは言わなかった。

あれ…？よくよく思うと僕ってカッコいいと言われるために始めたんだよね…　今じゃ可愛い、可愛いばっか言われてるから忘れてた…

でもまぁいっか…　可愛いって言われるのは気分が良くなるし…

…ん？可愛いって言われるのが嫌でVtuberになったのになんで気分が良くなるんだ…？

んん…？？

なんかよく分からなくなってきた…

〈まぁそりゃVtuberが好きだからだよなぁ〉

〈全員推しなの？〉

〈推しと同じVtuber事務所に所属出来てるとか最高すぎるだろ〉

〈アザーちゃんじゃあ先輩とコラボするときやばいねw〉

『うん！先輩とコラボするときはしっかり喋れるか分からないよ…　逆に推しの前でしっかり喋れる人って居るの？？居ないよね？』

〈居ないだろうなぁ〉

〈キョドって終わりw〉

〈アザーちゃんは一人のときでもちゃんと喋れているか怪しい…〉

『いや、一人のときはちゃんと喋れているでしょ！…っあ！そうだコラボと言えば6日後の配信…つまり次の次の配信だね…その配信でアガットちゃんとコラボするよ』

〈まじで！？〉

〈コラボ早いなぁ〉

〈この女、初コラボという重大な情報をさらっと言いやがった…〉

〈アガットちゃんかぁ〉

〈コラボで何をするの？〉

『まぁ初コラボだし、ワタアメ読みかなぁ』

〈ワタアメ読みでも十分嬉しい〉

〈てぇてぇが観られるだけで最高なんじゃ〉

〈アカアザてぇてぇ〉

〈てぇてぇ〉

『コラボの事も言ったし、今日はアタアメ読みをやめて、後はファンアートを見よっか！』

〈ファンアートか〉

〈まだ2期生はデビューから日が経ってないけど、ファンアート結構描かれているからなぁ〉

〈俺が描いたの紹介してほしい〉

〈私は逆に紹介してほしくないなw恥ずかしすぎる〉

『じゃあ1枚目！ピーマンさんっていう方の絵だよ！おおぉ！すごい…めっちゃ上手い!!』

清水azureが草原で風でなびいてる髪を抑えて、腰を曲げながら上目遣いでこちらを見ている絵だった。照れているのか頬がほんのり赤く

染まっている。

〈尊すぎる〉

〈俺もう死んでいいや(-_-)〉

〈構図が完璧すぎる〉

〈天使か？天使なのか？？いや天使か…〉

〈上手すぎでしょw〉

『うん。構図がすごいね。どうやったらこんな構図が思い付くんだろう…それに絵も透明感がすごいし…1枚目からこんな絵来たらハードル上がっちゃうんじゃないの？』

〈それな〉

〈俺の絵紹介しないでくれ…泣きたくなる〉

〈自分の絵の下手さを思い知りました〉

『大丈夫だよ！皆！ファンアートは絵の上手さも勿論重要だと思うけど、一番大切なのは思っている気持ちだから！一生懸命描いてあったら、たとえ上手くなくてもここにいる皆誰も馬鹿にしないよ！恥ずかしがらないで！　ということで2枚目！シャケさんの絵だよ！っておい!!』

清水azureが初配信で泣いているところを描かれている。それも結構大泣きで。

〈うまっw〉

〈皆初配信の事ネタにしすぎでしょw〉

〈アザーちゃんの泣き顔カワエエ〉

『次の絵！』

〈次の絵行くのはやw〉

〈そんなに自分が泣いている絵が嫌だったのか〉

『次はオレンジさん！皆名前が食べ物だけど流行ってるの？』

〈流行ってはいないw〉

〈たまたまや〉

『じゃあ絵を観ようか。おぉ…すごい』

エターナル2期生と一期生が全員集合している絵だ。1列目が一期生。ニ列目が2期生で、2期生のセンターが清水azureだった。

『まだ先輩達と関わってないけど、こういう絵を観ると推しと同じ場所で活動しているんだ…って実感するよね』

〈うますぎ〉

〈2期生出始めたばっかだけど、既にこの絵に感動している…〉

『っと…もう時間だね。それじゃ今日の配信はここまでかな』

〈いかないで〉

〈時間経つの早すぎる〉

〈あと24時間は配信して〉

『3日後も配信するから、それまで待ってね！じゃあおつアザー！』

〈おつあざー！〉

〈おつアザー！〉

〈終わりの挨拶おつアザーになったのね。

おつアザー！〉