50話:青龍こじろうさんとキューブクリエイト配信
『……はぁ…はぁ…な、なんとか生きてたァ…!
下に水が流れてなきゃ死んでた高さだったよこれ。……全くもう…!これは完全にこじろうちゃんの責任だね!』
『はぁ…!?どう考えてもクソ猫が悪いだろう!俺はもう一度喋ったらクリティカルで吹き飛ばすと言ったよな??それを聞かずに喋ったお前が悪い…!それに穴に落ちたのはお前が下をちゃんと確認していなかったからだろうが!!』
『う、うぐぬぅぅ〜…』
〈そうやって責任を人に擦り付けようとすんのやめようぜ猫〉
〈黒猫が悪いよ〉
〈目ついてんのかタコ・ω・〉
〈ちゃんと謝ろう!〉
〈ごめんなさい言おうな〉
〈落ちてざまぁw〉
〈喋った猫が悪い(^o^)〉
〈てかそこで落ちて死ななきゃ面白くないじゃん〉
『ところどころ暴言が入ってるなおいっ!そもそもで落ちるのに面白さ求めてないんだよ!落ちるのが見たきゃ他のチャンネル見とけタコ!!』
〈喧嘩売ってんのかコラ・ω・〉
〈やんのか?おい、やんのか??〉
〈猫風情が人間様に逆らうなよ〉
〈タコはオメェじゃタコ・ω・〉
〈猫、殺ります〉
『…喧嘩してるところ悪いんだけど、この状況どうするの??この高さからじゃ黒猫ちゃんは登ってこれないよね』
ブロックを置いて登って来ても途中でブロック無くなるだろうし。…でもピッケルで石掘ってそのブロック使えば大丈夫か…
『おい、黒猫ピッケル持ってるか。石掘って上に上がってこい』
『りょ〜かい!!……ってピッケルもう壊れそうだったわ…!さっき鉄掘った時と、ゾンビを間違えてツルハシで殴ったから耐久がめちゃくちゃ減ってる…!』
『はぁ…!?何してんだクソ猫…!木は持ってないのか??』
『持ってない…渡されたのは剣とツルハシと食料だけだからね』
『……まじか…』
まずいね…木がないってことはこれ以上ツルハシとか作れないってことだからね。それに木を足場にして登ることも出来ないし……ってあ、僕達がブロックを下に落とせばよくない…??
『どうしよう…ん?あれ、この鉱石…エメラルドだ…!エメラルドが下にあった!!』
『エメラルド…!?本当か!……………なら俺達も下に降りるか…』
『え…でも…』
『エメラルドは通貨として使える重要な鉱石だからな。それにエメラルドの近くにはダイヤがありやすいんだ。だから下にエメラルドがあるなら降りた方がメリットがある。それに俺達は大事な装備も持ってないからな。死んでもあんまり痛くない』
そう言って青龍さんは下の穴に落ちていった。
ん〜……こんなに奥深く潜って大事なのかな…
深くに行くほどモンスターが強いらしいし…まぁでも青龍さんが居るなら大丈夫か。それに青龍さんが言った通り僕達は大事な装備とか持ってないからね。
僕も青龍さんに続いて下の穴に降りる…
『じゃあ私も降りるか………よいしょっ…うわぁぁぁ…!!!』
僕は降りるときにつぶっていた目を開けた…
……思ってた1,5倍は穴が深かったよ…
『エメラルドうまうま〜!!これ、私が降りたおかげで手に入れられたんだよね。ということは私の手柄だね!』
『じゃあ吾が追いかけなかったら穴に落ちてなかったから吾の手柄な』
『……そういうことは気にしないでいこう!』
『じゃあクソ猫の手柄もなしだな。…それじゃあエメラルドを採掘するために鉄のツルハシを作るか』
そう、エメラルドを採掘するためには鉄のツルハシが必要だ。だけど僕達は鉄のツルハシを持っていないので、かまどを作り鉄鉱石を鉄のインゴットにしてから木で作らねばならない。
そして良いことにさっき鉄鉱石は採掘したのでツルハシを作れる材料は残ってるからエメラルドは簡単に採掘できる…!
『かまどはすでに持ってるからここに置いてっと…じゃあ鉄鉱石を入れて鉄のインゴットになるまで待つか』
――――――――――――
『で、この鉄のインゴットと木の棒を合わせれば…よし、鉄のツルハシが完成したぞ!!』
『『お〜!!』』
『じゃあ早速このツルハシでエメラルドを採掘するか!』
青龍さんはエメラルドがある場所まで行って、採掘を始める。…やっぱりエメラルドなだけあって鉄のツルハシでも採掘スピードはあんまり速くないね。
『よし、次はここのエメラルドを掘るか。…………………っ…!?!?』
『えっ…!?』
気がついたら青龍さんが吹っ飛んで壁に叩きつけられてた…なんとか生きているみたいだけど…何があったんだ…?
『こじろうちゃんどうしたの…!?』
『………やばい…なんとか死ななかったが…やばいのと当たったな…』
『やばいの…?』
『あぁ…洞窟の最深部にいるモンスター、ガーディアンだ…!』
〈ガーディアン…!?〉
〈は、まじで…??〉
〈え…やばくねw〉
〈ガーディアンとか鉄フル装備でも普通に死ぬからな〉
〈逃げたほうがよくねこれ〉
〈どうやって逃げるんだよ、最深部なのに〉




