48話:盛り上がれ体育祭!!
『では…よ〜い…始め…!』
放送の合図でピストルが鳴り2年生の8人は一斉にトラックを走り出した…
3組の一走者はお調子者の片方の子だ。名前は尊くん。尊くんは2組で一番運動神経がいい海に次いで運動神経がいいからね。
尊くんは1位で走っている…ナイスだよ尊くん!
尊くんの後に2組、6組、8組………と続いているを
圧倒的な差を開けた訳じゃないけど1位でバトンを渡せたのは大きい!
ニ走者目はお調子者もう片方の蜜里くんだ。
蜜里くんも尊くん同様運動神経が2組の中でトップクラスでさらに2組と差を広げる…!!
そして三走者目は学級会長の神崎くん…!!
神崎くんも運動神経が2組で上位の方で、2組にさらに差をつけることはなかったが追いつかせずに1位を守りきった。
この調子で行けば…って4組速っ…!?!?
あれは…
『よ、4組の四走者は怪力三人衆だぁ!!最下位から一気に1組、7組を追い抜き上位陣に迫っていっています…!!!!3組は変わらず1位ですが2組の走者も速く少し差が縮んできました!』
「2組速い…!!流石運動が得意な人が多いクラス…!でも次の3組の走者はクラス一番…いや学年一番だよ…!海…!!」
「おらぁ…!!!行くぜぇぇ…!!!」
バトンを渡された海は運動が得意な2組、怪力三人衆と比べても圧倒的な走りを見せて、どんどん差を開かせていく…!!
『3組の走者がめちゃくちゃ速いです!2組、6組、4組、8組と差が開いていきます…!流石は海さんですね。騎馬戦も最強でリレーも最速、顔もイケメン、欠点が何もないじゃないですか。ちくしょぉぉぉ!!』
……途中からリレーと全然違う内容喋ってるし…
『おっと、4組は怪力三人衆が3人続きになってるようですね。ムキムキの巨体が走るさまはまるで重戦車のようです!ですがやはり筋肉がありすぎて筋肉が邪魔して走りにくそうです!』
「筋肉のせいで走りにくいなんて事あるんだ…」
後ろから声が聞こえたので振り向くと凛さんが僕に向かって話しかけてきた。
「あっ…凛さん…まぁ足の筋肉が凄いけど胸とか腕の筋肉の重さでプラマイゼロなんじゃないかなぁ…知らないけど」
「へぇ〜、というか3組凄い速いね。特に海くんが!まさかあんなに差を広げるとは思わなかった…」
「海は学年…いや学校で一番足が速いからね」
その調子でどんどんリレーが進んでいく。
―――――――――――――――
皆が死ぬ気で走り3組が1位を保ち、2位が2組、3位が4組の順で三十八走者まできた。
「るいちゃんっ…!!!」
僕は三十九走者で、三十八走者の子からバトンをもらった僕は走り出す…アンカーは海だから速く海にバトンを渡さないと…!!
「うぁっ………!?」
僕は速く海にバトンを渡そうと走っていたら足がくじけて転んでしまった………
その間に後ろから2組や4組の生徒は僕を通り過ぎて行く…
……うぅ……ぼ、僕のせいで……………
僕は自分のせいで負けるのか…と思うと目の前が涙で滲んできた…
「るい…!!!諦めずこっちまで走れ!!!」
海の声が校庭中に響き渡る…
………そうだ………ここで諦めたらダメだ…皆で優勝するって約束したんだ…それに…アンカーは海だ。…だから諦めるのはまだ早い…!!
僕は涙を腕で拭き取り、再び立ち上がり転がったバトンを持って海が居るところまで全力で走る…!!決して速くはない走りだが、1秒でも速く海にバトンを届けるため。
「はぁ…はぁ…はぁ………海っ…!!!」
走ってなんとか海にたどり着きバトンを渡す…!
「後は任せろ…!!」
そう言って海は圧倒的なスピードで4組のアンカー津田に迫っていく…!!
さっきの海より走るスピードが速い…
「……っ…!?海…!?……また勝負か…!受けて立とう…!」
「俺は…お前と勝負してる暇なんざないんだよ…!!」
海はさらにスピードを上げて津田を追い抜いて行く…!
最後は2組のアンカーだけ。2組のアンカーも速いが海はさらに速くゴールから何mか手前で2組のアンカーに海が追いついた。
だが2組のアンカーも最後の力を出して海相手になんとか並走をする。
「海頑張れぇぇぇ…!!!!」
僕の応援の声を聞いた海はさらにスピードを上げた…!残りゴールまで4m…
「うぉぉぉぉぉぉぉぉ…!!!!!」
そしてゴールテープが切れた…
……ゴールテープを切ったのは……
『さ、3組のアンカーの海がゴールテープを切ったァァ…!!!!!2年生のリレーは3組が一位です!!!』




