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48話:盛り上がれ体育祭!!

騎馬戦も終わり今は昼休みの時間だ。

僕達は毎年海の家族と一緒にご飯を食べているんだ。


「はむっ………ん〜…唐揚げうまっ…!

いや〜海本当に凄かったよ。まさかあの状況から津田に勝つとはね〜。あんなに体格差あってパワーも違うなら正直厳しいと思ってたからさ」


「おう、対峙したらまじで迫力が違ったな。やっぱり身長2m超えであの筋肉はやばいぞ。最後の作戦が上手くいかなかったら負けてただろうなぁ」


「お兄ちゃん唐揚げちょ〜だい!」


「分かったから箸で俺の弁当箱を突くな…!」


海の弟の大樹君が海に唐揚げをねだっていた…

大樹君は可愛いなぁ。今は6歳だっけ。僕もこんな兄想いの弟が欲しいなぁ。


「相変わらず大樹君は海の事が好きだね〜」


「うん!お兄ちゃん凄いかっこよかったもん!!あのムキムキを倒すところがすごかった!」


「ふふっ…そっかぁ!」


「るいちゃんも顔真っ赤に染めて可愛かったよ…!あの黒髪の王子様とはなしてたとき!!

見たときはお話に出てくるお姫様と王子様だと思ったもん!」


「お、お姫様…!?」


海の妹の8歳の白百合ちゃんはそういう系のお話が好きだと知ってたけど…僕がお姫様…!?

性別逆なんだけど…!!…ま、まぁ確かに…岸田さんは王子様みたいにイケメンだけど…


「るいがお姫様か…w」


「なっ…海バカにしてるでしょ!そんなやつの唐

揚げは僕が食べちゃうもんね…!」



そう言って僕は海のお弁当箱から唐揚げを奪って頬張った。……うん…美味しい…やっぱり唐揚げ最高…!僕をバカにした海が悪いんだからね。



「あっ…それ大樹の唐揚げ…!」


「んぁっ…ご、ごめんね…食べちゃったよ…どうしよう…」


そ、そうだった…これ大樹君が海に食べたいってねだってた唐揚げだった…どうしよう…もう食べちゃったし。


「……まぁいいやっ。るいは大樹のお願い1個聞いてくれたら許してあげるよ!」


「………お願い…?」


お願いかぁ…大樹君のお願いだからヒーローの人形でも買ってとかかなぁ。そのくらいなら大丈夫だけど…


「うん…!お兄ちゃんと結婚して!」


「そのくらいなら………って結婚…!?!?」


「ぶほっ……」



大樹君のお願いを聞いた僕は箸を落とし、海は飲んでいた麦茶を白百合ちゃんの顔に向かって吹き出した…


は、はぁ…!?た、大樹君は何を言ってるんだ…!?僕と海が結婚だって…!?

僕と海は男同士だから結婚できないし…それにどう考えたら僕達に結婚してとお願いするんだ…!?



「はぁ…はぁ…麦茶が変なところに入って死ぬかと思った…大樹…変なこと言うんじゃねえよ…なんで俺とるいが結婚するんだ…それに男同士は結婚できないぞ」


「そ、そうだよ大樹君…」


「……結婚ができないならならつきあえばいいのよ!!」


大樹君の代わりに顔を麦茶で汚した白百合ちゃんが喋った。………いやそういうことじゃなくてどうなったら僕達が結婚してほしいと思うのか教えてほしいんだけどな…



「そういうこと言ってんじゃねえよ。…どうしてそういう考えになるんだ?」



「だってるいちゃんは可愛いもん!海お兄ちゃんとるいちゃんはまるでお話の世界の姫と王子様みたいで素敵だわ……あの黒髪の王子様とるいちゃんも素敵だけどね。でもやっぱりいちばんはるいちゃんと海お兄ちゃんがいちばん良い!」


「そうそう!」



「いや、そうそう!じゃねえよ」



「あら〜、お似合いじゃない?」


海が否定をしていると海のお母さんが大樹君と白百合ちゃんの意見に賛成してきた。


「はぁ…?男同士だぞ?」



「愛に男同士なんて関係ないのよ!好きか好きじゃないかよ!あぁ…男同士って良いわね」


そう言って海のお母さんは頬に両手を当てて頬を赤く染めている…


「……それ完全に現実でBL見たいから言ってるだろ。BL好きの母さんはもう喋るなよ。それに確かにるいのことは好きだがそういう好きじゃないし。な、るい」


「……う、うん…」


「ほらな。だから付き合わねえよ」


海はポテトを食べながら僕を見ながら言った…



「……残念だわ…」


「残念…」


「お兄ちゃん残念…」

















…………なんか……もやっとしたな…

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