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3(3/9)-発明ちゃれんじ!後編-

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 というわけで、食事後……

 ディスクデバイスと魔導ガラスの方面に話は向けられて、





「内部アプリケーションを、いちからつくらないと!」




 ということらしい。




「デバイスの規格を既存の先発機種のと合わせたら、

 その上で大手の会社の、中身のアプリ等は既存のが使えるのかな?と思っていましたが、けど、

 エルトール国営とか、国内の企業とかのでめぼしい会社は、

 無かったと思うので…

 パテントの兼ね合いがどうなるかこわいので、

 いっそ、自作してみよう!と思いましてっ!


 

 でもっ! いきなり急に環境が揃ってしまったので、

 心の準備と言うか、気持ちが焦ってしまってっ、



 あわわ、はわわ!?

 あふ、…」



 あらあら、あたまから湯気ふいとる…




「!」



 その時、

 ルーは天啓を得た! という表情となって、そして、




「そうだ、納戸に行きましょう。」



 ん?




      * * * * *





 というわけで…向かった先は、

 ルーの屋敷のその直ぐ側の、“納戸”…




「まるで、なにかの格納庫みたいな納戸やなー…」


「むかし?は、本当に、魔王帝国の鬼車や飛空機の格納庫だったそうですよー?」



 へ、へえ…?



 


「納戸の中の、たしか、このあたりに…


!あった、ありました!」



 おおっとこれは、見るからに古びて古ぼけた魔導書、ってやつやな…

 それが、何冊も。


 これは?


「これに、いわばユウタの世界で言うところの、

ソースコード、それが載っているのです!」



 ほぉ!?



「複写品とはいえ、かつての魔王帝国が実際に使っていたものなのです!

ならば、

これを元に作れば、手堅いものができる、そのはずです!」



 魔王帝国の、かつての遺産…


 今流通している人類製のものは、

 かつての魔王帝国の開発・製造・販売・流通・保守、これらがなされていたかつての産物の、

 そのデッドコピー未満のものである、


 つまり肝心なのは、それであるので、

 つまるところ、大本のファームウェアなどの、著作権は無いものも同然、と。


「理屈の上ではそうなのですけどね?

 けれど、うーん!



 ボクの魔導ブローチの処理能力が限界で、

 リアルタイムでの言語翻訳に、ラグができちゃってるよぉぅ〜?!


 それに、

 人間の言葉に翻訳したものだと、原義との照らし合わせの手間で、煩わしいよぅ!?

 そ、それなら、…



 ボクは、ボクの異能を、つかいます!!!」




 ちょっち、まて!?




「てやーぁ!!




(わが愛し児よ、それで正解だ)




 あれ…なんだろ?今の声…?」



……あれ、あれ?



わ、わ、わ!?」



 ?!




 ルーのからだから、無数の煌めきと輝きが、“いままで封がされていた”栓が抜けたかのごとく、あるいはバーストを起こしたように…

 閃いて、溢れ出してきた。




 数十秒かかって、ゆっくりと……そのきらめきが収まった後…




「…あ、ぅ、?



なんだろう、すらすら読めちゃう。」


 

 ん?



「人間の言葉・・・・・よりも、ボクの…僕の…からだが…

わかってきて……



ユウタ、こわいよぅ、

ボク…どうにかなっちゃいそう…」



 俺は硬直した。



 今のルーの様子は、……

 ときめく鼓動は高鳴って

 息が上がり、上気した顔の赤らみが、その頬を染めさせていて…




「ユウタ…」



「まて!」



「…?




あ、あわ、はわわ!!」






 この日のこれからずっと後になっても思い返すわけさ。

 まさか、ルーが“それ”の係累としての、その片鱗が見えてきて出てしまう、

 その前触れ、であったとは……











 これが記録に残る限りでの、

 アヴトリッヒ内製の、スマートデバイス、

 第一号のそれの完成となった。








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