6(6/6)-五十歩百歩のその歩幅-
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「………」
さあ、どうなったのか?というのは。
あの後、ルーには、平身低頭、というのを所作にしたらこうなるのだ、というように、
とにかく、謝られた……
「ユウタ、ゆうた、ごめんなさいっ!! ごめん、ごめんね……ボクの、ボクのダメなところ、みせちゃった……その、その、あの、ほんとうに、ほんとに、あの、だから、そのあのぉおお……
どれだけ許しを乞うても、万事が収まりきらないでしょうけども、でも、でも、でも………
びえーん!うぇーーん!!」
いや、それはもう、……終わった話さ……
はは……ははは………はは、あはは……
あああ、嗚呼、ううう、ウウウ、るるるうるる~~~~~……
ロンリィ…ロンリネェス……おれたん……
結局、あの時に見たものの正体もその意味も、おれちゃんの、この心もとない、おのうみぞ、では、追いつくものも追いつかねえ…
情報量が多すぎたため、おれたんの、おのうみぞは、保護回路が作用したらしく、リセットがされた。
さて、翌日。
昨日何があったって? ははは、今日も安眠枕で寝たから、眠りが気持ち良すぎて、全部どこかにへと頭の中身は消えた~☆
はあ。うん、そうね。……
とはいえ、?
おれの、この異世界との関わり合いの生活というのは、まだ始まったばかりなのであるのだ。
ならば、結論のとりまとめはもうすませよう。
うん、完璧☆
とりあえず……異世界は、スキンシップが、とっても濃厚なんだなあ……と。
「~~~~~っ」
おおっと、今日のあねきのようすが。
「…再現性が困難な逸脱物を安易に持ち込まれても、と教授に怒られた…」
ええっ、……
まあそんな前途もあったようだが、しかし? 学校のほうでは、
なかなか好評に、これらサンプルの分析大会が始まったとのことだそうで……
「とりあえず、喜ばしいことが、」
「ほぅ?」
「毒消し薬…そのテスターになってくれた結果、学長から活動費の増額を認められた」
あっ…あねきがぼやいてた、あの学長さんね。
たしか痛風だっけ? あれって、原因となる毒素が患部から排出されるのは困難なんだってね。
それを希釈した毒消し薬でなんとかしたわけか……その発想はなかった……
「…なもんで、無理難題も言われた」
? それというのは?
「異世界由来の、この、魔法や魔導、錬金術、
これの原理と作用とその効果が、こっち…現代日本…でも再現できれば、いいんだけど、とね。」
異世界の事実は、現時点ではゆいねえは誰にも口外してないとのこと。
なので、大意は、ということなのだが、
なるほどねー、こんどは、自分たちで魔導をやれるようになりたいっ、ってことかあ。
「そういうことだね。……ふふ、まあ、気長に行こう」
「だな!」
こんなかんじで……
今日も今日とて、俺はあねきへの売り込みを続けたのだ。





