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ブロイダ市解放戦!〜主人公×ヒロインコンビの活躍話〜(3/3)

書き溜め分すべて射耗しました…備蓄に移ります…


 








 さて、この一撃で、このゴーレムは撃破出来た。






 撃破できたならば、あとは次のどいつをか、だ。






 即座に機体を転回、


 ほかの敵目標へと、ねらいのターゲットを、向けてやる……








 T字路のその突き当たり。


 その背後のレンガ組の建物にへと魔道士ごと崩れ落ちたその撃破済みゴーレムを尻目にしつつ……








 足下の敵の銃撃兵たちも、散り散りになって、へたりこんでしまったり、散逸していったのが見て取れた。








 ここまでで、


 敵の戦意は総崩れだが、まだ敢闘精神を持ち合わせた骨のあるヤロウはのこっていたらしい。






 あるいは、オレらを引き留めるための、決死隊。


 殿兵というやつか?






 双方に伸びる路地の左側から、ゴーレムがさらに、二体来た!








「ユウタ、使用兵装はゲバルトスティック!」「あいよ。間合いを、どのタイミングで!」






「三歩、右寄りで踏み込ませて!」






「りょうかい!」








 再び、機関再投入。脚部駆動を再始動。オレラのこのシミター機は走行を今まさに再開……






 前進する敵に、こちらもの進出が、かち合った瞬間!






 敵の攻撃の間合いリーチが、オレらに達する、その前に……




 ルーのいったとおり、俺は機体の歩行操縦で、


 三歩、その右寄りに、……駆動走行の進路を入らせて、




――機体の動きを滑りこませた。








 直後に、轟音。








「……――てやぁ!!!」








 俺の目には留まらぬ速度と確かさで、躍動のように、このシミターの腕部を動作駆動させて、




 ルーはゲバルトスティックを、振るった!






……――直後、撃破された敵ゴーレムが、二体分の残骸となって、オレらのシミター機の……左右からその後方へと、被弾の勢いのまま、捨てられたように打ち転がった








 撃破されたゴーレムの、その錬成基魔石が、輝きを上げながら砕けて散るのが、モニターの中で見て取れた。






 最小の動きで、的確にウィークポイントを捉えたのだ……この機の車長であるルーのやつの腕部統制の操縦は。


 しかも、同じ瞬間に、二体を撃破。






 錬金術の解けたそのゴーレムの躯が、急速に土砂となり、土煙となって、このシミターの左右を、戦煙としてなびくかのようにたなびいた……










 見事な居合いだ。










「ルー、お見事!」「え、あはっ♪」










 やっぱ、ルーのやつは、すげぇ!










「さあ、まだやろうってのか!? 奴さんどもよ!」










 路地……ストリートの、路上。


 オレらの見る正面には、


 急造に作られたらしい敵の陣地とそこに陣取る歩兵たちがいたわけだが、








 一歩、機体の脚部歩行を、踏み込ませた。


 途端、おののく敵兵が画面で見えた……






 俺ちゃんがちょっと気を利かせて、このシミター機の頭部カメラで周囲状態の光学スキャン……要するに、バトオペのジムの出撃起動時のカメラ部分みたいに、或いはパトレイバー劇場版一作目の零式のレーザースキャン、のように、光らせてやったのだ……してやると、


 とたんにこいつらさんは、その恐怖……このシミターという兵器の威厳と気迫と恐ろしさに慌てて、怯え、逃げ出していった。


……小便を失禁させて、その場で腰を抜かして倒れ込む奴らも大勢居た。








 所謂、見栄を切る、というのをメカでやったわけだね。







 こうなれば、もうものの敵でもないだろう。




 あとは、こちらエルトール軍のこの街の残存に無線をつなげて、敵部隊の駆逐と制圧を、……というのを、ルーの奴は後席で、手際よくこなしていた。






 さて、この街に着いて、たったわずか一時間で、こうなったわけだが。








「はっはぁっ!俺たち、大勝利!」「やったぁ!」








 尻尾巻いて逃げ出した敵どもや、そうすら出来ずに、いまオレらの機体の足下を勝ち鬨と快哉を上げながら駆け進んできたエルトール兵たちに捕縛されていく敵兵士らを見ながら……








 はっはっは、キサンらども、地獄行きじゃぁ!




──アドレナリンの分泌は著しかった。











……とりあえず、こんなかんじで、


 このブロイダ市の解放は、あっけないくらいの早さで完了した。













「ふぅ、ふぅ、はぁ、はぁっ……、、ぁぁっ、、ふにゃ。。。。っ、ぅっ。」



「どうした?ルー?…鼻血出てんぞ!?」



「え、っ?……あれ、ほんとだ」



 戦闘終了後、俺らは、



「どうしちゃったんだろう、ね、ボク……ってば………ぁ、は、は、…」



「どうしたもねぇよ、後席で、休んでてくれ。…次の町までの操縦は、俺だけで、出来……──」



 ずき、っ、



「!? っっ…痛ッ…!」


「ど、どうしたのですか? ゆ、ユウタ?」



「…いや、こっちも、なんともない、。」




……ルーは、無茶やってるんだ。


 俺ちゃんとて、負けてはられない。

 

 多少、心臓にシクッ…とくる感覚は、まああるのだが、


 ここまで、ろくに寝ずに、強行軍を挑んだ俺ら、である。

 つまるところ、俺ちゃんは…

 カフェイン錠剤の飲みすぎで、ここまでで相当な“元気の前借り”をしていたことは、自分でも認識していた。

 だが、しかし、…帰り着くまでは。…



 ルーと一緒に、帰り着くまでは………















……──あ、あんたら、一体何者なんだ?








 街を出立する寸前に、そう、この街のエルトールの守備隊の方々に、誰何された。










「ふへん、俺たちはな……」「ボクたちはね?」












 エルトール国・アヴトリッヒ辺邦領、ガーンズヴァル領主直属・勇者戦闘隊ブレイブ・フォース














 シミターの機体後方にくくりつけられた、アヴトリッヒ領の領旗。


 それがたなびく、陽光の空の下であったろう。






















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