告白
一ヶ月以上ぶりの投稿です。
お待たせしました
「……!」
僕は慌てて音無を離した、音無は身体中怪我だらけだまあ、原因は僕なのだけれど。
「………」
僕は声を掛けたかったが声が出ない。空気が抜けたような音がヒューヒュー鳴るだけだ。
「う…っ」
音無が気がついた。
「う、泡沫君、また君は…いつも…いつも」
音無は苦しそうにしながらも説教を始めようとした。
”ドガッ”
僕たちの会話に割って入るように攻撃が始まる。
「と、とにかく…早く…」
音無は僕の腕を掴みヨロヨロと立ち上がり言った、僕は石沢先輩からの攻撃から音無を守りながら教室を出た。
—
なんとか石沢先輩を撒く事に成功した僕たちは人気の少ない体育館倉庫に隠れていた。
「………」
僕は謝ろうと口を開くがパクパクと動くだけで声は愚か音さえ出ない。
「泡沫君、ど、どうしたんだ?」
少し休んで回復したからなのか音無は僕がいつもの泡沫奏汰と違う事に気づいたらしく心配そうに声をかけてきた。僕は奏汰と音無は仲が悪いと思っていただけに驚いた。
「………」
僕は咳き込み風邪を引いている振りをした。
「風邪を引いて、声が出ないのか……」
音無は一人納得したようだ。
「何があったか分からないが……今のこの状況が危険だと言う事は理解した、追ってくる敵に風邪を引いている君と怪我をしている僕…このままじゃ勝てない早く魔法で僕の怪我を治してくれないか?だったら勝機はまだある僕が君の代わりに敵を倒す風邪は重病の源というからな君はゆっくり休むといい」
音無は当たり前の事だと言いたげな表情で言った、僕の所為で怪我をしたのに…音無とは関係ないのに…怪我をさせた原因を作った僕の事を心配してそのうえ助けようとしてくれてる大嫌いなはずの僕を?
どこまでお人好しなんだ、馬鹿なんだ、阿呆なんだ
「…僕は君が好きだ」
気づいたら僕はそう音無に言っていた。




