時間停止
他の作品に掛かりきりで最近投稿していませんでした…すみません
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僕は直ぐに胸を隠したがもう遅い。
「もう一度言うわよあなたは誰さもないと」
斉藤先生は息を多く吸った。
「きゃぁんぐ………」
僕は慌てて悲鳴を上げた斉藤先生の口を塞ぐ。
「言います全て言いますだから静かにして下さい」
僕は小声で言った。
──────
「なるほど…あなたはかな君の影武者なのね」
ふむふむと斉藤先生は頷く。
「はい…だからバラされてしまうのは困るんです」
僕は先程まで寝ていた保健室のベットの上で正座をし地声で答えた。
勿論服はきちんと着直した。
「奏ちゃんいつまでも影武者なんて出来ないわよ」
斉藤先生は優しい声音で語りかけた。
「分かってます、でも私は影武者でしか生きられないから」
「身体つきだって隠しているみたいだけど違うじゃないこれからどうするの?」
「幸い僕は胸も小さいし身体つきも女性らしくないのでまだ大丈夫だと思います」
問題を先送りにしているだけなのを自覚していたが今はどうにも出来ない僕は影武者でしか生きられない影武者が出来なくなった事なんて考えたくもなかった。
「…何言ってるの、さっきも言ったけどあなた胸小さくないわよ…まあ、普通よりかな」
「えっ、でも奏汰の彼女たちに比べるとかなり小さいですよ」
僕は奏汰の彼女たちの姿を思い出し言った。
「ん~かな君は巨乳が大好物だからね……あっそうそうかな君にそろそろいい加減にしないと危ないわよって伝えてくれる?」
そう言う斉藤先生の口は笑っているが目が全く笑っていない。
「…伝えておきます」
「……まっ伝えといて…あっ!そうかだからそんな魔法が…なるほど」
斉藤先生は話の途中でいきなり1人で何かを呟き1人で納得した。
「何事ですか?」
僕は斉藤先生の自由ぶりに羨ましく思いながら聞いた。
「いや~前からかな君が何故あんな魔法をかけられているのか不思議に思っていたけれどあなたと無事入れ替わりをするためだったのかと思ってね」
「あんな魔法って何ですか?」
斉藤先生の勿体ぶった態度を取った僕は好奇心を抑えきれず聞いた。
「時間停止魔法あなたもかけられているわよ、まあ私的にはかな君がまだまだ大人になりきっていない姿を見れたから良かったけどね」
「時間停止魔法?」
「そのままの意味よ、あなた達二人とも成長が止められてるわ中2くらいじゃないあなた達は身長はあるから気付かなかったかも知れないけど骨格とか魔力がまだまだ未熟だもの」
斉藤先生はさらっと事も無げに言った。




