園原!?
僕は何でも無いような顔をして多目的教室に戻った。
「遅かったな!何故遅かったんだ?」
音無が僕に話し掛けて来た。
「……そんなに僕の事が気になるのかい」
「そんな訳無いだろ!」
音無は即答した、僕は少し残念に思い話を続ける。
「だったら何故遅かった理由を逐一君に言わなければいけないんだい、君は僕の彼女なのかい?」
僕は言ってやった。
「誰が誰の彼女だ!僕はそのような趣味は持ち合わせていない!」
音無は真面目に無駄にハキハキと大きな声で答えた。
不思議だな、好きだなって自覚したらうざさも気にならないな…
と僕は思ったがもちろん口には出さない、出せない。
「ただ余りにもお腹がいたくてうん「ストップ!ストップ!お願いだからこれ以上言わないで」
僕の言葉を遮り園原は割って入って来た。
「お願いだからその可愛い顔や声でそんな下品な事言わないで、男言葉にも戻らないで」
園原は泣きながら訴えた。
「何を…言っているの?」
余りにも訳の分からない事を言い出したので僕は思わず素で言ってしまった。
「可愛い~♡やっぱり最高だわ奏ちゃん」
園原はそう言うと僕に抱きついた。
「細~い!本当に男なの?負けたよ~」
園原はこんな娘だったか?いいや違う、確か清楚、おとなしい娘だった筈…
間違ってもこんなセクハラ親父みたいな事をするような娘じゃなかった筈だ。
「きゃっ!どこを触ってるの!?」
「良いじゃないの、女の子同士なんだから減る物じゃないんだから」
そう言う園原はワキワキと指を動かし僕の胸の部分を触れようとする。
ヤバいこれ以上触れられたらばれるだからといって乱暴な真似は出来ない僕は一体どうすれば…




