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14 変態が出た!

 私は、幹也や葉介に先んじて家に帰った。


 家ではソファに寝転がったお母さんが、ネトフリでなにか、海外ドラマを流しながらスマホアプリで遊んでるところだった。最近流行ってる、絵はかわいいのにわりとガチめのタワーディフェンスのやつだ。


 邪魔しちゃ悪いなと思って、ソファの背の側でその画面を見ていると……いや、どう切りだしたものかわからなくて、私はしばらく立ちつくしていた。

 だって、お母さん話さなきゃなんて、今まで考えたこともなかった。どこの子供が私ちょっと異世界召喚されちゃったんだけど、なんて相談をするだろう? 今まで隠すことばっかり考えていたのに……伝え方もわからない。


 できればよく考えて、明日以降に回して……なんて考えていると、ふとポーズボタンを押したお母さんが私を見上げた。

「どうしたの花奈ちゃん。好きな人できた?」

「えっ!? いやっ!?」



 私は大慌てで否定して、全部話した。


 全部というのは、ある夜グラナアーデに召喚されたこと。鉱脈のこと、クラージュ、ジュノ、ナルドリンガシダンワンダ、塔子さんのこと。


 お母さんはときどき へぇー!とか、えーっ!とか、感嘆詞を交えつつ、でも疑問符ははさまないで、相槌だけで聞いてくれた。


 一応最初に、お母さんは言った。


「子供たちがいなくなってることは、お母さん、気づいてたよ。家に子供たちが3人いるときと、2人いるとき、1人しかいないとき、だれもいないとき、家の気配が全然違うもん。

 でも遅くてもみんな夜中には戻ってくるし、タバコとかお酒のにおいなんかもしないから、家にちゃんと寝に帰ってくるんなら、それでいいかなって黙ってただけ」

 お母さんは胸を張った。

「……………………」

「すごいでしょ」

「……まあ……」


 まあ……そんなもんだったろうな、と私も思う。

 アリバイ工作なんて無駄だったな、と。


 私にだって、部屋に閉じこもってヘッドセットつけてゲームやってるときだって、二人がいるのといないのとでは家の静かさがまるで違うのがわかるから。


 そのことに気づいたら、もしかしたら盗聴器とかつけられてるかもとか、内心心配してたことも吹っ飛んで、全部だと思ってたことは全部じゃなかったことに気づいて、もっとしゃべった。



 ジュノたちが召喚してきたんだと思ってたけど実は違って、輝神というのがいて、あちらの世界の人たちはむしろ助けてくれてたんだということ。

 でもそれってなんの助けにもならないこと、葉介と幹也はもっと頼りにならないこと、むしろナルドリンガとシダンワンダっていうやばいストーカーがいて守ってあげなくちゃいけないこと。

 葉介も幹也も結局はほだされちゃったけど、ストーカーはヤバいこと。

 同じ従者のフラウリンドは、塔子さんから靴も眼鏡も取り上げてしまったこと。フラウリンドとナルドリンガシダンワンダは本質的にはまったく違いがないのに葉介は話も聞いてくれないこと。


 そしてなにより、今日の夕方変な人に道端で声をかけられたけど、あれは、塔子さんを狙ってる変な組織の人だったこと。



 これを聞くとさすがにお母さんの顔色が変わった。私はあわてて、クラージュから交渉に使えと言って渡された封筒をお母さんに見せる。


 まさか幹也より先にお母さんに見せることになるなんて。

 お母さんはけわしい顔でそのアルファベットとギリシャ文字交じりの数式と文章を眺めている。

「意味わかる?」

「全然。あとで幹也に聞こうか」

「やめといて……幹也には……葉介にもだけど、日本を安全な場所のままにしといてあげたい」


 お母さんは黙ったまま封筒に手紙をしまった。

 手紙と一緒に入っていたクラージュの折り紙は、元に戻せなかったから適当に折りなおしてちょっと膨らんじゃったまま封筒へつっこむ。



 とめどなく話し続け、でもやがて話したいことが終わってしまうと、もう1時間以上はゆうに経っていた。二人はまだ帰ってくる様子がない。


 しゃべり疲れてのどがからからになって、冷蔵庫から何か出そうかなとソファから立ち上がったとき、お母さんは私を見上げて言った。

「幹也と葉介を助けてくれてたんだね。ありがとね、花奈ちゃん」

 とうとう私は立ったまましゃっくりが出るほど泣いた。





 しばらくの間、お母さんが学校へ送り迎えをしてくれることになった。


 と言ってもお母さんにもパートがあるので、朝のシフトが入ってる日は早めに家を出る。


 学校にも娘がストーカーにあっていて、と相談してくれた。まあまあ、嘘は言ってない。

 で、非常勤の先生たちのための待機室なら、朝と夕方は誰も使わないし、一度職員室を通らないと入れないから安全だろう、と使わせてくれることになった。

 逆に夕方は早く帰っても家に誰もいなかったりして危ないので、特進クラスの授業が終わる時間まで学校にいて、幹也と一緒に帰る。


 計画を聞いたときは正直言ってめんどくさそうだなと思ったけど、私のためにしてくれてることに文句は言えない。


 幹也と葉介には、学校への説明と同じように、組織のことは伏せて、私にストーカーがついたことにした。

 葉介は真正面からケンカを売って監視対象の仲間入りをしかねないし、幹也は神経質だから、自分じゃなくても、私が監視されてるストレスでどうにかなってしまうかもしれない。

 お母さんはどう対応したものか悩んだみたいだけど、結局こういう風になった。組織によけい目をつけられても困るし……みたいな。

 たぶん、『クラージュが組織くらいいつでもつぶせるって言ってたよ』って私が言ったのを信用することにしたんだろう。異世界召喚するくらいだから、そういうこともたぶんできるんだろうな、みたいな……。わりとおおざっぱなところのある母だ。私のお母さんだけあって。



 こういう生活をしだしてはや一週間くらい、今は放課後。

 私は保健室で体重計に乗ったりしてふざけるのにも飽きて、今はまるちゃんの女子サッカー部の活動を眺めて……応援ってほどじゃないけど……暇をつぶしている。

 講師室にいると、こういう時間は自習にあてなさいって叱られるのだ。

 もう三十分くらいしたら幹也のクラスが終わるから、そしたらやっと帰れる。


 ポジションは……なんだったかな、攻撃も防御もやるよという、フォワードでもディフェンダーでもない、サイドなんとかという……。

 まるちゃん、球を蹴るからまるちゃんという説もあるな……そしてそれはたまちゃんではという説……もうまるちゃん本人もめっちゃ言われまくってうんざりしてそうだ……とか、らちなく思いながらグランド脇のベンチに腰かけていると、ふと、ベンチのとなりに、人ひとりぶんあけて誰かが腰かけた。


 女子用のブレザーを着たその人は、しばらくだまっていた。

 私も、さりげなく鞄にくっつけた防犯ベルのとっかかりに指をかけながら、だまっていた。

 やがてその人はハスキーめの声で言う。


「お願いだから防犯ベルは鳴らさないでほしい」

「やっぱり!!」

 私は思わず腰をうかせつつ、改めてとなりに座った人の顔をまじまじ見る。


 芸能人でいうと……可愛い系のアイドルっぽい気もするけど、誰にも似ていない。

 ストレートのまんまのボブカットで、毛先をあごのラインにそわせる感じにしている。たぶんウィッグだろう。

 そしてお化粧が濃い。つけまとかリップの色とかのポイントメイクがどうとかじゃなくて、ファンデーションをかなり厚塗りしている。韓国風のコントゥアリングメイクで、骨格からごまかしてる感じだ。


 その人は不承不承という感じで言った。 


「こう見えて実は三十歳を超えている」

「そんなことは問題じゃないよもはや」

「……うん」

 タメ語の早口で突っ込むと、隣のひとはしばらく黙っていて、やがて認めた。

「――実は男なんだ」

「変態だ」

 間髪をいれずに再度突っ込むと、変態はうなずいた。

「そう。見つかるとかなりヤバい。だから大声も出さないでほしい」


 ……たぶん、そのうちなにかの方法でまた接触してくるだろうなとは思っていて、でもこんな風にやってくるとは思ってなくて、本当に、本当は、そのつもりはなかったのに、こういう場合むしろ大声を出す以外にふさわしい行動が思い至らなくて、私はしばらく絶句した。


「……君と二人きりになるにはたぶん、女子サッカー部のグラウンドわきで持つのが簡単だろうな、と思った。

 でもこういうところは男子はあんまり近寄らないから目だつし、女性の部下は融通がきかないから。やむを得ない女装なんだ」

 変態はもにょもにょと言い訳をしている。

「まあまあ似合ってるとは思うけど、やっぱり説明を聞けば聞くほど変態的だと思いますよ」


 いちおうことわっておくと、別に女装男子だから変態って言ってるわけじゃなく、大人が私こと女子高生に会うために女装して高校に忍び込んで、女子サッカー部のグラウンドわきに潜む行為が変態的だと言っている。


 という説明をすると、変態は再度うなずいた。

 全部わかっていて、なのにどうして……。


 変態と二人きりになりたくないし、場所を変えませんか、とも言いにくい。

 しかたなく、まるちゃんたちごめん、と思いながらこの場にとどまる。


 変態は学生鞄からごそごそ封筒をとりだした。

 クラージュからもらったやつだった。

 これは三日くらい前に、私が玄関先にちょんと放り出しておいたものだ。使い道が結局思いつかなかったので。


「手紙は読ませてもらったよ」

「はい」

「意図が読み取れず……我々は困惑している」

「なるほど」

 怪しい業界人でも怪しい手紙の意味は分からなかったようだ。私はしかつめらしくうなずいた。

「――邪悪な異世界人はたくさんの地球人を誘拐しており、お手紙の化学式は地球破壊爆弾の設計図だそうです。

 私のまわりを嗅ぎまわるのをやめなければ、地球上の優性民族の選別作業を即刻中止し、世界征服にのりだすそうです」

「…………」


 変態はだまったままだった。

 私はもういっこ話した。


「さっきのはうそです。異世界人はほんとうに平和を愛するひとびとで、地球人のことは、地球の福祉では救いきれない範囲のことをちょっぴり手助けしてくれるつもりでよびだしています。

 その化学式は友好のしるしで、その成分で世界中の大砲から平和の鳩が飛ばせるそうです」


 変態はためいきをついた。


「……君に本当の話をしてもらうために、いくらか予算をとってきてある。

 たとえば……宝くじの当たり券だとか。金額は、君のアメリカで単身赴任中のお父さんがビジネスクラスの飛行機で帰国できるくらい。片道分だけで恐縮だが」

「えっ」


 私はひるんだ。めちゃくちゃひるんだ。


「それは……うちの父の身柄を、拘束してるとかそういう……」

 隠そうとしても隠しきれず、私の声が震えたのに気付いたらしく、変態は手をぱたぱた振って違うよ、のしぐさを見せる。

「まったくそういうことはない。まさか。そこは信頼してほしい」

 できるわけがない。

「ただ……君はたぶん、お父さんが元気で帰ってくるほうがうれしいんじゃないかと……いや……うーん。なんて言っても脅しのように聞こえるな。

 エコノミークラスで帰ってきてへとへとのお父さんと過ごすより、しっかり休みながら帰ってきたお父さんと、家族でアウトレットモールでも行ってくるほうが楽しいんじゃないかなと。それだけだ」


 多分、私が反抗期の女子高生にしてはわりと頻繁に、お父さんと通話してることを知ってるんだな、ということがわかる。


「……言ってること、めっちゃキモいってことはわかります?」

「そうなっちゃうよね……」

 変態は肩を落とした。

「――城戸塔子さんからの情報で、君の『召喚』されている世界がどんなものか、おおよそのところはわかっている……城戸塔子さんのように、異世界のものをこちらで換金・使用し、こちらの世界で『無双』しようとするそぶりのないことも」


 当然だ。そんな恥ずかしいことできない。

 私のほしいものって、毎日カラオケとスタバをはしごできるぐらいのお金とか、ちょっと高い財布とか新しいスマホとか、そういう地球でしか手に入らないものだけで、かつ、親バレする危険をおかしてまでほしいものじゃない。まあバレてたわけだけど。


「ただまあ……地球を守る秘密組織が、オーバーテクノロジーを持つ世界とのパイプ役を、よく確認しないまま放っておくわけにはいかないってことはわかってほしいかな。

 引き換えに差し出せるものが金銭以外にないってことが、矛盾といえば矛盾だが」

「パイプになる気はありませんけど」

 これははっきり言っておきたい。


 信じていい気はまったくしない。

 しないが、会話すればするほど疲弊するということも痛いほどわかったので、私はさっさと本題に入ることにした。


「チケットはいりません。今から聞かれたこと全部話しますから、盗聴器とか全部外して、二度と私たち家族の前にあらわれないって約束してくれます?」

「よく言うね。つける端から、なんならつける前から無力化されるって、諜報部隊が泣いてたよ」

「つけないでください、現れないでくださいって言ってるんですけど」


 ちょうどいい感じにイラッときたおかげで、今度の動揺は表に出なかったと思う。

 ……盗聴器の無力化……覚えがない。

 お母さんだろうか。……まさか。

 これもクラージュに聞いてみよう。

 ていうか盗聴器つけてること自体は否定しなかった。否定しなかったってことは肯定したってことだ。やっぱりな、という感じだ。

「現れないですむかどうかは、君しだいだな」


 できないんだったらクラージュに頼んで、そっちのほうをなんらかの方法でめちゃくちゃにしてやる、と漠然と思ったけど、あんまり漠然としていたので黙ったままでいた。


「……で……グラナアーデでのことだけど、まず君が召喚されている目的から念のためとりあえず……」

「……………」

「……………」

「……………」


 で、沈黙がつづいた。


「…………?」

 変態はなんか促している。

 わたしはだまったままだ。さらに沈黙がつづく。


「……全部話してくれるって今言ったよね?」

 さも話さないのは私の落ち度であるかのように変態はあきれた声音をつくったが、私はかぶりを振る。

「盗聴と監視をやめてくれれば、と条件をつけました」

「……さっきは家族の安全を盾にするつもりはないって言ったけど、あんまりすなおに協力してもらえないならその限りじゃないな」


 女子高生コスプレの変態はすごんだ。


 ――お父さんお母さんとひとからげにして、ただ『家族』と持ち出すってことは、二人も私とおなじく鉱脈だってことまではつかんでいないようだ。

 そのことを知っていれば、もっと効果的な脅し文句を使うはずだから。


 というか、前提を忘れてた。私も。

 お母さんがいないところで接触しようとしてる時点で、親をまじえるとめんどくさいって感じてるのはあちらも同じだってことを。


 しかし、お母さんがわりとはやい段階で、うちの中に私たち三きょうだいがいないってことに気づいてたのと同じで、ちょっと盗聴をつづければ夜家にいないのが私だけじゃないってすぐ気づけそうなものだ……。

 これは、変態たちが本当に盗聴できてないっていう、証拠になるだろうか……?



 なんだ、会ってしゃべるのもむだじゃないな。

 一方的にしゃべらされることを覚悟していたけど、こういう機会があって、まあまあよかった。私は内心ほくそえんだけど、しかしイラッときたのも確かなので、私は防犯ブザーをちらりと見せつつ、静かに宣言した。


「いいかげんにしないとお前を社会的に殺す」

「さっき俺が見つかるとヤバいから大声を出すなと頼んだのは、俺個人の恥のためだ。

 我々に関することで警察に届けてもむだだってことは察してると思うが」


 変態は私をじっと見つめる。私も見つめ返した。



 ……私は、『『組織』をつぶすごときはたやすい』というクラージュの言葉を信じているのに、そのわりに自分はどうしてつぶしてくれって頼まなかったんだったかな、と思い出そうとしていた。


 ……そうだ、組織だって活動してる状態で、その上で、交渉で監視をやめるって言質をもらうほうが良い、って判断したんだった。

 一応取り扱ってるものが宝石類の貴重品だから、組織がつぶれてフリーランスになった変態が、独自にストーカーを続ける可能性がなくはない。

 ただ、組織だってストーカー行為を続けられるほうがもちろんよりいっそう迷惑なことにはかわりない。

 ていうか、根本、いまさっきも、向こうの手の内をさぐってやったぞしめしめ、と思ったところだけど、こんなの組織の存在からなくしちゃえばどうでもいいことになりさがるわけで……。


 私にとってどうでもいいことを教えましょうかどうしましょうか、って駆け引きごっこして遊ぶより、学校とお母さんが過保護にするせいでちょっと窮屈、っていう現状を打開することのほうが大切で、そのためにはやっぱりもう私を探りまわったり待ち伏せたりしませんっていう契約が必要になるわけで……。あと私、失礼なことされるの、きらいだし……。



 いいかげんにしないとお前を生物的に殺す、っていうおどし文句は、韻を踏んでてちょっと面白いだろうか……と、いうところまで無言のままぼんやり考えてたけど、そのうち変態は頭をさげた。


「――。……君があちらの世界で楽しく暮らしていようと……。

 城戸塔子さんと連絡がとれなくなっている以上、あちらの世界の住人が敵対的であるという前提に立って対策をとらざるを得ないことを理解してほしい。

 ただ今後、今やってるような監視行為から、君とその周囲が気づかない程度の、品のいい護衛にシフトするようはたらきかけることはできる。君が話してくれる内容によって、24時間体制の護衛を定時連絡くらいにゆるめることもする」

「…………」

「とりあえずこのへんでどうだろう」


 これは確かに、変態のほうに理があるな、と思った。

 輝神関連のことは幹也と葉介にも言ってないことだし、話す気いっさいないけど、このことを省けば、召喚された当初私が思っていた通り、異世界へ意思に関係なく呼び出されている人がいるって事実だけがのこる。

 あとなにより、輝神関連のことをのぞけば、グラナアーデでやってることって全然どうでもいいことばっかりだから、隠しだてすることもない……。


 やってることは本当に変態的だぞ、生理的嫌悪感から私が感情的になって永久に言うことを聞かなくても仕方ないことなんだぞ、と念を押す作業をするかすまいか迷って、私は、やめておくことにした。心証をよくしておこうと思って。


 気を取り直した私がぺらぺらしゃべりはじめると、女装の変態はしみじみした口調で言った。


「……フラウリンドだかジュノだかクラージュだか、この三人の人物のうち少なくともだれか一人は、よっぽど食えないやつなんだろうね。なんか君って、鍛えられてるって感じがするよ」


 その名前は塔子さんから聞いたんだろうか。

 まあ、たぶん、そうだ。


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