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機動女神エターナル・レッド ケモ耳ニャン子は俺の女神様?  作者: さば・ノーブ
第3章 Heaven On Earth 地上の楽園
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警告?!その1

・・・・・・・・


あ、あの?


もしかしてあなた様は?

「どぉりゃああああああ~!」


うわッ?!京香先輩ぃいぃ~ッ?


走り込んで蹴りつけて来る、合気道の達人!


・・・って。


京香先輩?何怒ってるんですか。

相手は客でしょうが?!


美春みはるぅ~!」


みは?る??


吠えた京香先輩が突き出した蹴り。

俺だったら、一撃で吹っ飛んだろう・・・けど。



 ひょいっ



いとも容易く女性は避けたんだ。


え?


合気道の達人の蹴りを・・・あっさり?


「良い根性してるじゃないの!

 私の前にのこのこ出て来て!」


京香先輩が凄むんですけど?


あのぉ?どう言った御関係なのか説明ぷりーず?



店内は京香先輩の蹴りに、静まり返っているんだ。


「ふむ。この躰に曰くアリか?」


美春と呼ばれた女性が京香先輩に訊ねる。


「なにを!知らぬ振りを決め込む気か?

 昔っから不思議ちゃんだったが、未だにボケっ娘を貫く所存か?」


俺達は二人が喋る順に首を廻して聞いていた・・・んだ。


「不思議ちゃん・・・って。

 この躰の持ち主は損な娘だったようね・・・分かるわ」


聞いていて大体検討がついたよ。


女性に宿っているのは・・・


「ドアクダーニャか?!」


アリシアがケモ耳を振り建てて叫んだんだが。


「ふっ・・・見損なっちゃ困るわね」


どうやら違ったか?


「じゃぁ?単なる不思議ちゃんなの?」


萌・・・そんな奴がいるのかよ?


「不思議ちゃんではないけど・・・近いかな?」


おやぁ~?どいう意味だよ。


「トッポイボーヤ君!

 この青空あおそら美春みはるって野郎はだな。

 私が全国大会で唯一負けた相手なんだ」


ほぅ?知りませんよそんなの。


「いつもはぐらかす癖に、肝心なことを吐かない性悪女なんだ」


そこが?性悪なんですか?!


「むぅ?!そうだったのね。

 だから似た性格の躰に引き寄せられたのね?」


・・・だから。あんた誰?


このままじゃあ話がちっとも進まんでしょーが?


「兎に角。

 一旦座っても良いかしら?落ち着いて話も出来ないわ」


「し、仕方がない。

 こうなったら私も付き合わせて貰うからな」


・・・京香先輩?お仕事中ですよ?


「お~い、嵐。私にも一本持って来て」


呑むんですかぁ~い?!


もう、店長が泣いていますよ?京香先輩。






・・・・(=^・^=)・・・・






俺は知りながら無視を決め込む事にした。

後ろに居る女性が、ドアクダーに関する情報を齎したのを知っていながら。


黒髪をバックで紅いリボンで結わえた女性。

黒髪と断じたけど、よく見たら青味が指しているんだよな。

つまり・・・この女性は。


「こう見えても、異能を誇る者なの。

 だが、この躰では発現させるには無理があるのよね」


憑代の美春さんには魔法力が無いという訳かな?


「言っておくけど。美春と呼ばれるこの身体の持ち主はね。

 類い稀な魔力を持っている・・・から私が憑代にしたのよ」


でも、発現出来ないんでしょう?


「だけど、発現不能。そこが・・・不思議ちゃんなのよね」


違うと思うんです・・・考え方がそもそも。


女性は京香先輩の質問に澱みなく答えている。


「そこは知っているんだが。

 どうしてミハルの身体を乗っ取ったんだ?」


「それは簡単。単に降りてきた場所に居ただけ」


・・・やっぱり、損だ。

でも、なんだか身を摘ままれるような?


「ねぇ、ゆー。どっかで聞いたような話じゃない?」


萌が俺に耳打ちして来る・・・その通りだ。

俺は答える代わりに頷いておいた。


「で?目的とは何だ?」


「一つは忠告する為。

 もう一つは、一段上の警告の為よ」


忠告と警告?

話している声のトーンが強くなった。


「私が齎すのは、今後の展開。

 そして・・・彼の継承者に警告しなければならないと踏んだから」


彼・・・って?俺の話なんだな。


美春さん(便宜上そう呼んでおく)は、ユージニアスを知っているようだ。

それと、俺達の未来も?


「ねぇ・・・ゆー?」


萌が袖を引っ張り、心細げに見詰めて来る。

美春さんから何を言われてしまうのか・・・想像して怖いのだろう。


「大丈夫さ、俺がついてるんだから」


この場で何を言われたって構いやしない。

だってそうだろう?未来は決まっているんじゃないんだから。


だから、美春さんは警告しに来たんだとも言えるんだ。


「そう・・・だよね」


摘まんでいた袖を放し、萌が頷いてくれた。



「美春に宿る奴に訊ねる。

 忠告とは・・・何を知らせるんだ?」


京香先輩が訊き促す。


すると美春さんはタブレットを取り出すや否や。


「これ・・・君でしょ?」


モニターを俺へ向けて見せるんだ。


「あ?!アルジのユージニャぞ?」


振り向く迄もない。

アリシアが認めたのなら、俺の画像が映し出されているんだろう。


「そうですね、間違いありません」


雪華さんも肯定した。


「そう?皆が肯定したんだけど・・・アナタは認める?」


振り返らない俺に、美春さんがモニターを引っ込めて画面をタップした。


「それじゃぁ・・・これは?」


もう一度突き出して来たモニターに映し出されたのは?


「ニャンと?!」


「野良君のコスプレでしょうか?!」


うん?なんだよそれ?

二人の驚く顔に興味を惹かれちまったけど。


「違うわよ!ゆーはそんなお馬鹿な服なんて着ないわ!着せないわよアタシが!」


一瞬早く萌が観たらしく、大げさに否定したんだけど?


で・・・堪らず観てしまったんだ。




挿絵(By みてみん)




「うげ?!」


モニターの中に居たのは、俺の顔をしていて・・・


「どこぞのアニメでも着せないだろ?!」


派手過ぎる金ぴか輪の肩章下げている制服スーツを纏った姿があったんだ。


「あはは、こりゃぁ傑作だなアルジ」


シンバの奴が大笑いして指差すくらいだもんな。


「ふむ。どうやら身に覚えはないと?」


美春さんが、大真面目で訊くんだけど。


「俺にはコスプレの趣味が無いんでね」


強く否定しておいたんだ。


「そうニャが・・・それは古代から伝わる勇者の衣装ではニャいニョか?」


え?!


「確か・・・ニャン子星に伝わる異星人との闘いで武勲を挙げた勇者が纏ったという。

 超古代の衣装ではニャかったニョか?」


え?え?!


アリシアが開陳した画像の由来。

もし、本当だとしたら?


「俺がニャン子星の勇者になる訳がない!」


写されているのは俺・・・だと思うけど。

なぜこんな衣装を着ているのか?


「待つニャ。アルジのユージがニャン子星の勇者に成れる筈が無いニャ。

 異星人のユージが戴冠出来る訳がないニャぞ!」


あ・・・そうか。

この衣装は、飽く迄ニャン子星の勇者が纏えるんだよな。


「ふふっ!

 もっとよく歴史を探求するべきよ紅ニャン。

 勇者に成れなくとも纏う方法がある筈だったじゃないの?」


美春さんがアリシアへ向かって質したんだが?


「うニャ?

 そんな方法が・・・・・・・・あったニャ~~~~?!」


思いっきりアリシアが跳んだよ。

思い出したようだが・・・俺を見詰めて震えるんだけど?


「アルジのユージが纏える方法があったニャ!」


「なになに?コスプレとか言わないでよね?」


萌がジト目で言うのは、アリシアの普段の素行が影響しているのは間違いない。


「違うニャ!

 アルジが纏える方法は唯の一つ!」


勿体ぶる糞ニャン。

早く言えってば!


「アルジのユージが女神に成ることニャ~~~!」




 ボクッ!




俺が殴り飛ばす前に、萌の必殺拳が炸裂した!


「ど~して?!ユージが女になんて為れるのよ!」


・・・いや、萌。そこじゃないだろ。俺が女神に成るってのが問題だろーが?


「哀ニャあぁ・・・女神クラスって意味ニャぁ~」


ぶん殴られたアリシアがたん瘤を押さえて言い直したよ。


「え?!それって?」


萌も悟った様だ。


「保安官って奴?」


そうだろう・・・多分、アリシアが言う意味は。


「大当たり」


美春さんんがびしりと言い切ったよ。


「野良有次は。

 こののち、ニャン子星で戴冠するのよ。

 新任の保安官として・・・ね」


マジ?


マジですか?


俺が・・・銀河の保安官に?


皆が息を呑んで俺を観るんだけど?


喜ぶ場面なのかな。


悲ニャァッ?!

なんだか知りませんが命の危険を感じました。


いや、美春と名付けたのは間違いだったか?!

なぜかはhttps://book1.adouzi.eu.org/s0843e

「魔砲少女ミハルシリーズ」・・・を。


恐ろしいまでに機動女神しておられますんでW


次回 美春強襲・・・大嘘です


次回 警告?!その2

美春さんは一体何をしにはるばる訪れたの?

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