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機動女神エターナル・レッド ケモ耳ニャン子は俺の女神様?  作者: さば・ノーブ
第2章 ブルーブラッド
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思惑 その3

編入手続きの為、俺とアリシアは職員室に赴いたんだ。


そうしたら・・・意外な事実を知らされたよ。

先ずは俺の両親が海外渡航に出た事を申告した。


しかる後に件の申請を話したんだ・・・が。




「こいつは珍しいじゃねぇか。

 一日に二人も特別編入・・・いいや。

 仮入学の申請が出されるなんて・・・な」


俺の苦手な丹鮴にごり体育教師が脇から吠えやがったんだ。


「え?二人・・・って。

 アリシア・・・いや、コウ以外にも編入者が居るんですか?」


突然連絡が付かなくなった土安どあん学年担任の代役になった歴史教師の畑本はたもと女史に訊いてみた。

丹鮴に聞き咎めたら、後でネチネチアリシアの事を突っ込まれるに決まってるからさ。


「そうなのよ野良君。

 昨日急に申請されてね、今日から登校して来ちゃったのよ。

 しかもあなたのクラスへどうしても編入するって聞かなくてね。

 それをどういう訳か校長先生が認めちゃったのよ」


肩を竦めて畑本教師が教えてくれた。

・・・って事は?


「今日からあなたのクラスに、二人も編入生が席を置くのよ」


どうやらアリシア以外の編入生が現れた様だ。

その所為かは知らないけど、アリシアの仮入校もうやむやの内に認められちゃったようだ。


まぁ、俺の両親を知っている畑本教師が、疑いを持たない理由があったのは。


「萌ちゃんの親戚にあたるのかしら?

 お母様のアメリア教授の知り合いで良いのかしら?」


書類に書き込んでいる畑本女史に訊かれた通りさ。

萌の実母はアメリカ人で、海外留学生の支援活動もしていたんだ。


「そうです、先生。

 ついでに言っとくと、コウ・アリシアの仮住所は俺の家です」


「ふ~ん、ホームスティって事ね」


申請書類に住所を書いた畑本女史に頷いて。


「ええ、そうなんですよ。

 右も左も分からない子なんで、ボケた発言をしますけどね」


俺は隣に座ってキョロキョロしているアリシアの頭を押さえると。


「ほらアリシア。今日からお世話になるんだからご挨拶して」


頭を下げさせて畑本女史へ自己紹介させた。


「アタシはアリシアニャ。

 この度御厄介になりますニャ、どうぞ宜しくニャ」


ニャ語を披露するアリシアに、畑本先生は苦笑いを浮かべる。


「こちらこそ。

 日本にはどれくらい前に来たのかしら?」


「はいニャ。4日前ニャ」


木曜日の晩突然に。

アリシアが空から落ちて来たなんて、畑本女史は想像もつかないだろうな。


「へぇ~、木曜日からね。

 この街の事は野良君から聴いてるのかしら」


「まだ良く知らないニャ」


畑本女史が苦笑いを続けてアリシアを見詰めてる・・・と、言うか。

アリシアのケモ耳を眺めているみたいだ。


そりゃそうだろうな。

作り物のケモ耳じゃないアリシアの耳は、畑本女史には不自然極まりないモノに写ってるんだろう。

ツケ耳じゃない本物の耳とは思わないだろうからさ。


もし。

もしも髪の毛をあげさせたら・・・畑本女史は卒倒するんじゃないかな?

だから俺は先手を打つ事に決めていたんだ。


「あ。そうそう言い忘れてました。

 コウはアメリア義母かぁさんの研究に貢献しているんですよ。

 不思議な頭蓋骨で、耳が頂部にあるんです。

 だから目立つもんでケモ耳に偽装してあるんだそうです」


「そ、そうなのッ?!信じられないわ」


畑本女史がアリシアを見詰めると。


「ウニャ~、これで分かるかニャ」


耳をピクピク動かして着け耳じゃないと教えるんだ。


「うわぁ・・・本物のケモ耳だ」


ドン引きする畑本女史。


「イカンニャ。人の外見で引いちゃ駄目ニャぞ」


仰け反った畑本女史には悪いが、アリシアの言い分は尤もだ。


「ご、ごめんなさい。初めて観たから・・・」


そりゃぁそうだよな。

人類史上、本物のケモ耳少女はアリシアぐらいのものだろうから。


「判れば良いニャ。

 それじゃぁアルジのユージとクラスに行っても良いかニャ?」


やや納得していないのか、アリシアはご機嫌斜めの声で促したんだ。


「え?!あ、はい。

 それじゃぁ野良君、アリシアさんを教室まで連れて行ってあげて」


「分かりました」


どうやら巧く誤魔化せた・・・

これで暫くは学校に来られるだろう、アリシアを伴って。


二人で教員室から出たら、萌が待ち構えていたんだ。



「ゆー兄ぃ、どうだった?」


心配気な萌が、開口一番に訊いて来た。


「すんなり認められたニャ」


俺がOKサインを出す前に、アリシアが答えたよ。


「良かったじゃないの!」


そう言った萌が、アリシアが浮かない顔をしているのに気付くと。


「なにかあったの?」


俺達に訊いて来たんだが。


「いや、別に?」


俺が何もなかったと言った傍から。


「おかしいと思わないニョかアルジのユージ。

 こんなにすんなり行くなんて、何かの力が働いているニョではニャいか?」


アリシアが考え込んで俺へ言って来たんだ。


「いくら編入生が重なったと云ってもニャ。

 こんなズルズルのセキュリティーがある筈がニャいニャぞ?」


確かに。

そう言われてみれば。


「この学校にはドアクダーな教師がいた事を忘れてはいけニャいニョ」


そうだったよな、土安なんて化け物が入り込んでいたんだから。


「用心を怠ったらいけないようニャ気がするんニャ」


アリシアとしては、最大限の譲歩だったのかもしれない。

俺の前で機動ポットから持って来た反応器を使わなかったのは、俺達に迷惑をかけない為だったのだろう。



「萌たん。くれぐれも独りにはニャらないで欲しいニャ。

 安全を確認するまでは、単独行動は控えて貰いたいニャ。

 ドアクダーが、またもや萌たんを狙って来るかも知れないニャから」


真剣な顔でアリシアが忠告している。

普段あまり観た事も無い、真摯な表情で言って来たんだ。


「分かったわよ。

 独りには成らないように心がけるわ」


気迫に押されて萌も了承した。


でもなぁ・・・ここは学校の中だぜ?

独りになんて為れないんじゃないのかな?

何処に居たって誰かが居る処だろ、学校なんて場所は。


「もう一つ言っておくニャ萌たん。

 ドアクダーの怪人は、どんな姿にだって成れるってニョを忘れないでニャ」


そうだった。

奴等は化けれたんだったっけ。


「萌、そういうことなんだ。

 誰かと二人っきりになるのもご法度だぜ」


「なんだかなぁ~、春香と屋上でお弁当を食べるのも駄目なんだ?」


それが萌の日課だったのだと、初めて知ったよ。


「そう駄目だ。

 どうしてもと言うのなら、俺達も誘えよ」


つい、仏心で言ってしまった・・・俺。


「ホント?!じゃぁ春香に言ってみる!」


ぱぁあッと、萌の顔が綻んだ。


「今日のお昼からね!屋上で待ってるからね!」


おいおい。春香さんに訊いてからにしろよ?

取り消そうかと俺が言う前に、萌は踵を返して走り出しやがった。


「絶対だよゆー兄ぃ!お昼を一緒に食べよー!」


手を振って走り去る義理妹もえに、ため息すら出なくなっちまう。


「ウニャァ・・・萌たんにはご褒美ニャったか」


アリシアもボヤクなら断ってくれよな。


さて・・・クラスに行くとするか・・・


俺はニャン子を伴って教室へと歩いた。



「アルジ・・・気にならないニャか?」


ケモ耳をピンと張って訊いて来る。


「なにが?」


どうして警戒しているのかが分からない。


「アタシの勘だけどニャ。

 良からぬ者が侵入している気がするんニャが・・・」


ドアクダーがまだ他に居たのだろうか?


「ドアクダーとは限らないニャ。

 唯、殺気めいたものを感じるニャ・・・」


殺気めいた?


「どうやらアルジの向かってる方角から感じるニャ」


おいおい・・・それって?


「編入者はどんな人間ニャ?」


そうか・・・畑本女史曰く、如何にも怪しい奴みたいだったからな。


「まぁな。クラスに行けば分かるんじゃねぇのか」


もう俺の前には教室があったんだ。

俺の在籍するクラス・・・2年A組が。


既に編入生徒が来ているのか、中がざわめいているみたいだ。


一日に二人も編入者が居るなんて、前代未聞だろうな。


「さぁ、行くぜアリシア。

 ここが俺のクラスなんだ・・・」


ドアを開けて入る俺の後ろから、ニャン子がついて来る。


と・・・黒板の前に居るのは?!



「野良!お前の知り合いなのか?!」


悪友の一人が俺を睨んで来た。


「後ろの子も?」


え?!


「セッカさんも知り合いだそうね?」


え?!ええ?!


女子が嫌味を言うのは、俺に対してではなく。


「セッカさんも野良君を知っているからって。私達のクラスを希望したんだそうよ」


クラス委員の嫌味っ子が黒板の前に立っている黒髪の子を指したんだ。



そこに居るのは・・・黒髪を肩下までストレートに伸ばした蒼い瞳の女の子だったけど?!

遂に新キャラ登場か?


現れた子は、どうしてユージ達のクラスを指名して来たのか?


やっと物語が動き出すのでしょうか?

現れた子とは?

黒髪の少女にはどんな秘密が?


次回 氷結の雪華 その1

普通の少女から戦闘少女へ・・・いよいよケモ耳少女は戦うようです?

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