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機動女神エターナル・レッド ケモ耳ニャン子は俺の女神様?  作者: さば・ノーブ
第3章 Heaven On Earth 地上の楽園
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突入 その2

救出を模索した故の作戦。


アリシアは駄々を捏ねていたようでしたが?

京香先輩には勝てなかったみたいですねW

アリシアの機動ポットに備えられてあるカウンターが、残り時間を示していました。


「残りは一日を切っている・・・」


デジタル表示は僅かに20時間。

その間にユージの母を救出し、ドアクダーを殲滅しなければならなかったのです。


「惑星破滅ミサイルは、ミシェル様が何とかしてくださる筈・・・」


ニャン子な姿のアリシアが呟きます。

でも、ニャン子ではないようなのです。


「烈華、いざとなったら全力を出すからね」


機動ポットに戻った戦闘妖精烈華に、準備を急がせるのです。

つまり姿はニャン子でも、中身は機動少女のアリシアだったのです。


「アルジは気が付いていた。

 私が機動少女のアリシアだと感付いていたわ」


最後に命令された時、ユージが自分を観て不安気な顔をしていなかったのを思い起こし。


「だからこそ、陽動を任せたのよね。

 機動少女の実力なら、ダレットとも互角に戦えると考えたのだわ」


今の装備は機動少女のモノ。

機動ポットと戦闘着を着用する、アリシア本来の装備。

並みのドアクダー怪人になんて、後れを取らない強力な実力を有していたのです。


・・・が。


「アルジにだって、私にだって分かりようがない。

 ダレットが秘めている本当の魔鋼鎧ってモノの異能なんて」


敵の首領がこれまで見せて来たのは、仮初めの力なのかもしれない・・・と。

警戒を怠らず、自分の持てる力の全てを向けようと考えていたのです。


「コッチの戦闘妖精は烈華だけなんだから。

 頼みの綱である魔剣も、全力を出せる状態では無いから」


魔剣シェキナは、女神級ゴッデスクラスまでは昇華出来てはいませんでした。

ユージの魔剣サンダルフォンと交わった際に、少しだけ威力が増したようなのですが、まだまだ不十分だと思ったのです。


「コッチが完全では無いのがバレる前に、勝負を賭けなきゃいけないよね」


姿を変えずにいたのは、ダレットが自分をニャン子のままだと思わせる為だったのです。

相手を油断させ、その隙に勝負を着けてしまおうと考えたからでした。


「けど・・・もしも思惑が外れた場合には、総力を挙げて叩くしかない」


ダレットも最後の一戦であるのは承知している筈。

油断などしてはいないかもしれないし、もしかするとこちらの方が手玉にされる虞があったのです。


「それに・・・奴が私の方に来るとは限らないから」


危惧しているのは、こちらの思う通りに事が運ばなかった場合。

一旦戦闘ともなれば、ユージを護衛するのが間に合わなくなってしまう虞があったのです。


「そして最も怖いのは、ダレットに因って各個撃破されてしまう事。

 二手に分かれているから、連携を執れなくされて包囲殲滅されてしまわないか。

 だってここはもう、ドアクダーの領域なのだから」


貨客船<アイン>号は、ダレットが支配するドアクダーの世界だったから。

アリシアがユージと伴に居ようと拘ったのは連携を執る事もですが、武器である魔剣達をも分つ事になってしまうからでした。


「もし、ダレットが強力な武装で立ちはだかって来たら、魔剣シェキナだけでは心細い」


出来る事ならユージと一緒に戦いたいと、アリシアは願っていたのですが。


「だからと言って代わりの作戦がある訳じゃないから」


京香が示した作戦は、今の段階では執れる最上の謀であると認めざるを得なかったようです。


「あの京香さんって言う人だけど、なぜだか一般人には思えなかったな」


急に帰って来たかと思えば、同道すると言い出し。

おまけに作戦を提示して来るなんて、並みの心臓じゃあ出来ないと思ったのです。


「それになんだか戻って来る前とは別人みたいに思えたんだけど」


機動ポットではドアクダーの反応は出なかったのですが、現地民ではありえない力を検出してもいた様なのですが。


地球ちたま人って計り知れないわよね」


宇宙から来たアリシアは地球ちきゅうをチタマと呼んでいましたよね。

そう言えば、京香もそう呼んでいましたけど?


気が付いていないアリシアは、京香が何者であるかを深く追求はしませんでした。

それよりも、今は闘いに考えを集中させようと思っていたのです。


「ダレットがこちらに来るように。

 私との勝負にかかりっきりになるように。

 アルジの目的が完遂出来るように・・・暴れてやらなきゃ、だね!」


作戦開始を目前に控えたアリシアは、機動ポットから魔剣を引き抜いたのです。


「戦闘開始!

 シンバニャンは甲板を攻撃ニャ!

 雪華ニャンはブリッジを凍らせるニャ!」


剣を振り上げたアリシアが作戦開始を告げました。

先ずは先手を打って敵の意標を突き、なるべく目立つように仕向けたのです。


「目標は飽く迄も敵の湧出ニャぞ!

 ドアクダー怪人を倒す事に拘っちゃぁ駄目だからニャ!」


敵がどこかで訊いているかも知れないと、アリシアはニャ語で命じるのです。

謀には慎重が肝要。

ここでこちらの意図がバレたら、何もかもが水泡に帰すのですから。


「了解ッアリシア!」


「やるぞ、アリシア!」


二人は意図を汲んだのか、こちらにアリシアが居るのだと叫ぶのでした。


既に二人は異能スタントを現界させて、準備を整えていたのです。

時間通りに攻撃を始めることで、本隊のユージ達の行動を促すのでした。


「やるニャ~!」


魔剣を振ろ降ろし、アリシアが攻撃開始を下令しました。 


地の龍が甲板を波打たせる。

雪華の氷が高くそびえた艦橋に突き当たる。


その衝撃は闘いの狼煙のろし・・・




・・・(=^・・^=)・・・





総トン数10万トンもの巨船が、僅かながら揺れた・・・


別働隊として潜入した俺達にも、始まったのが分かる。




 ビリビリビリ・・・




揺れた船体から、振動が足に伝わって来る。


陽動を任せた3人が、時間通りに攻撃を開始したのが分ったんだ。



俺と萌、それに京香先輩の3人は別行動を執っていたんだが。



「おっぱじめやがった!」


体に感じる衝撃は、その後も続いている。


「作戦開始。残り時間は限られているわよユージ君」


普段よりも更に凛々しい京香先輩が急き立てる。


「どこかに嵐達が幽閉されているのは間違いないから」


俺と萌を鼓舞する京香先輩。


「はい!」


頷く萌も、引き締めてかかっている。


此処は既に船内。

メインゲートである桟橋からではなく、俺達はタラップをよじ登って中へ入ったんだ。


どうしてかって?

巨大な船の中に潜入出来たのは、京香先輩がいたから。

理由は分からないけど、この船についての知識を教えてくれたんだ。


京香先輩が手にしてるのはタブレット端末。

いつの間に取り出したのかも分からないけど、そこには船の見取り図が映し出されていたんだ。


「先ずは最上甲板にある客室から調べよう」


最上甲板って言っても、巨大な船の中階層に位置しているんだ。

船でいう処の水平部分が一番長い箇所に客室が並んでいたんだ。


「虱潰しにする必要は無いぞ。

 大概の場合、最重要な箇所に閉じ込めるのが常套手段だからな」


京香先輩の持っているタブレットには、客室キャビンの図面が映し出されていたんだが。


「先ずは此処から調べよう」


中央の一番奥にある一等船室を指で指したんだ。


「は、はい!」


巨船に乗るのなんて初めてだし、勝手も分らないんだから京香先輩について行くより方法が無い。


「いいか二人共。

 私から絶対に離れてはいけない・・・いいわね?」


念を押されるまでも無いんだけど。

俺には右も左も分からないんだからさ。


「分かってますよ京香先輩」


頷く俺にニヤリと笑う先輩が、


「そうか?じゃぁ行きましょうか」


萌の手を握る俺を確認した京香先輩は、なにやら楽しそうにしてるんだけど?


「おっと!言い忘れていたわ二人に。

 私の事は気にしないで、もっと寄り添っていなさいな」


茶化す様に、俺と萌に言うんだ。


「絶対にその手を放したら駄目よ。

 何が起きようとも、二人は離れてはいけないのよ」


繋いでいる手を観て、京香先輩がやや真剣に言ったんだ。


「はい!ユージから離れません」


俺の手を握り直す萌に微笑むと。


「それで宜しい」


萌に対しては優しく。


「それでは行きましょうか!」


俺には真剣に。


救出作戦の開始を宣言したんだ。


戦闘の開幕。

これが最後になるかは時の運?


いざ、ラストバトル前哨戦へ!


次回 突入 その3

船の中って勝手が効かないものです。ですが裏を返せば敵だって・・・ね?

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