共感とはまた違うが背景世界の中で出てくるモンスターや亜人が誰でも知ってるのは大事らしい
ラノベ作家の榊一郎さんは編集さんに”作品の中にオリジナルのモンスターや亜人種は出さないでください”と言われたらしい。
たとえばファンタジー作品の中でモンスターをだすならゾンビ、スケルトン、ゴブリン、オーク、オーガ、ドラゴン、スライムとか、亜人ならエルフとドワーフ、マーメイドとか説明しなくても誰でもわかると思われているものでないとだめらしい。
ホビットは指輪物語でのオリジナルなので版権があるからやばいしね。
オークはアールブという妖精が元らしいので大丈夫なようだけど。
たしかにこのあたりであればラノベに説明無しでてきてもいちいち説明はいらないだろう。
TRPGのルールブックにはモンスターの説明が詳細に載っていたりするが、ラノベではいちいち説明されるのは興が削がれるのだろう。
基本的にはこのあたりのモンスターや亜人種の設定のもとになっているのは小説の指輪物語やTRPGのダンジョンズ・アンド・ドラゴンズによる所が大きいようだ。
ラノベにおける最弱のスライムというのはドラゴンクエストの影響も大きいけど。
なので、本来の神話や民間伝承の姿とは違うことも多い。
古いTRPGプレイヤーならスライムは天井から突然落ちてきてPCの全身を包み込んで溶かしたり、そのまま鎧の中に入り込んだりして非常に厄介な上に基本的には斬ったり突いたり叩いたりしてもダメージを与えられず炎で焼いたりしないと倒せない厄介な敵という認識だったりするのだが、ドラクエ的スライムはあっさり剣でも槍でも檜の棒でも倒せる。
まあ、スライムの表面に張られた膜を破ったら中身が出てしまうという認識なのだろうね。
例えばゴブリンは邪悪な妖精であるとされる。
じゃあ妖精ってなんなのかと突き詰めて行くとそれをちゃんと説明するのは意外と難しい。
まあ、日本で言う妖怪だよといえばわかりやすいように見えるがじゃあ妖怪ってなんだとなるとまたこれは突き詰めていくと説明が難しい氣がする。
妖精は生物なのか霊なのか、どのように発生したり増殖したりするのか、エネルギーを得るために食物の摂取は必要なのか、増えるために性行為は必要なのかなど細かいことを考えると結構、伝承とゲーム的な姿は異なることが多い。
元々の妖精はアイルランドなどのラナウンシー(恋妖精)ケットシー(猫妖精)クーシー(犬妖精)バンシー(泣き妖精)ルブラホーン(靴妖精)クルーラコーン(酒妖精)ブラウニー(家妖精)プーカ(邪悪な妖精)などでゴブリンもとはプーカであるらしい。
これ等は基本的には死者の霊が何かに宿ったりして人のような形を取ったり変身したりするものと考えられていたようだ。
けどもラノベでゴブリンといえば”ああ、小さい子鬼みたいな奴ね”で済むがプーカと言っても日本では”なにそれ”と大抵は言われるだろう。
そしてゴブリンとオークは指輪物語では言語の違いで本来は同じ存在だがオークは豚のようでゴブリンは子鬼という感じにいつの間にか分かれていった。
ゲームでは生物的な存在でゴブリンもオークも人間の女を犯したりするが、そもそも人間とは外見が違うのに人間を犯したがる理由がよくわからない。
遺伝子の差異が大きいとそもそも子供ができなかったり、子供ができたりしても子供の子供が作れなかったりするはずなんだけどね。
ライオンとトラの間のライガーとか馬と驢馬の間のラマとか。
まあ、人間にも獣姦趣味があってイルカや羊とするのが大好きというものはたまにいたりするが。
またバハムートが本来イスラムの伝承ではベヒモスと同一の存在で巨大な魚の姿のはずだが、D&Dで改ざんされてキリスト教では悪魔である竜の姿にされたらしい。
イスラム教徒がD&Dやったら怒ったりしないのだろうか?
つまりバハムートだと本来は魚の姿が正解なわけですが、一般的には竜だと思われてるわけですね。
ちなみにベヒモスは巨大なカバであったようです。
でもまあでかいカバではかっこ悪いよね。
たとえばあまりメジャーではないモンスターのジャバウォックなどを作品に出したとしよう。
ARMSやデモンベインなどででてきたので名前を知ってる人は知ってると思うけど、明確にこういう姿で攻撃法はこうというゲームやラノベでテンプレートの出来上がっているモンスターではないと思う。
そうなるとそれと出会った時外見とかの説明が必要だろうがアニメや映画と違って外見を読み手の差異がないように伝えるのは文字では意外と難しい。
この時に外見はゴジラみたいな感じだよとしてしまえばそれはそれで楽はできるが。
基本的に異世界であっても通貨が銅貨、銀貨、金貨などで十進数的に繰り上げっていったり度量衡の単位がメートルやキロなどを使っていたりするのもわかりやすさのためだ。
大体昔の通貨は金銀銅で10進数的に増えていくようなことはなくて16とか24とか50とか結構中途半端な交換比率だったけど、それを再現するとかなり面倒くさい。
なので通貨はだいたい統一されてるし現代的に10進数交換したりする。
メートルなんかは地球の大きさによって決めてるのでまずそういう観点から決めていて、その前は肘から指先の長さなどが主な長さの単位だったりするのだがヤードポンドや尺貫法はやはりわかりづらい。
だからまあメートルでいいんじゃないのかなとなるわけだ。
このあたり銀河英雄伝説では惑星系の惑星によって公転周期や自転周期、惑星の大きさは本来当然違うが、それでは不便なので単位などは地球のものを全惑星系で作品中でも統一して使っているとなっていたはずだ。
地球はすでに辺境の星の一つにしか過ぎないので、銀河帝国ならオーディンに合わせればよいのではないかとも思うけど、ただでさえ親類が宇宙に進出した後の政治形態の変遷などの説明の多い作品にオリジナルな単位系の説明要素を増やすのはどうかと思ったのだろう。
そして食べ物も未来であっても地球のときと同じものを食べていて、稲でも麦でもヒユでもない穀物の主食などもでてこない。
牛などでない全く新しい家畜もいない。
でもそれでいいのだろう。
銀河英雄伝説の話でそういったものを作り上げて読者に説明して理解を得ようとしたら、おそらく読者はうんざりするはずだ。
だからいちいち説明やウイキペディアで調べたりしなくても良いようにモンスターや亜人などの設定をわかりやすいものにするのは読み手をつかれさせないように大事なのだろうと考えているように思う。
悪役令嬢やテンプレファンタジーの勇者物や魔王物などが多くの読み手を確保できるのもいちいち説明を聞いたり調べないでいいからであろう。




