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女神マナさん!!ヘタレ勇者に恋オチしました☆彡  作者: すみ いちろ
第一章 ~飛び出せっっ!!!異世界(アースラッド)降臨編 ~
36/59

お腹…♡





 「ズグオオオオオオオォォォォォォ…。んぴぃ~…♡」




 

 鼻提灯はなちょうちんを…ぶら下げて。



 魔剣フーコ…が、僕のお腹の上…で眠ってしまった…。



 いつもの『炎』…は、出しておらず。


 ほんのり…と、あたたかく…気持ち良い。


 魔剣フーコ…の『刀身』。




 鼻なんて…あったの??


 

 

 魔剣フーコ…の『刀身』の表面から…なぜか、出ている…『鼻提灯はなちょうちん』…が、しぼんだり…ふくらんだり。



 「んぴぃ~…♡んぴぃ~…♡」

 


 音…を、かなでる。




 そして…。


 

 ずっしり…と。



 魔剣フーコ…の、なかなかの重み…が、僕を『キングサイズ』の『ベッド』…へと、深く沈み込ませる。




 そう…。



 僕…シュンタロ…は、魔剣フーコ…を抱っこして…。


 右に、マナさん…。


 左に、羅那ラナ…。



 

 一本足して、『4本』の『川の字』…に、なって眠っていた。





 「お…。重い…っっ」



 


 静かにしなきゃ…と、想いつつ…。

 想わず漏れ出る。心の声。



 不思議なことに、鋭利えいりなはずの…魔剣フーコ…の『刃先』や『エッジ』?の部分が、肌に当たっても斬れておらず…痛くない。




 斬ろうと想わないと、斬れない…魔剣フーコ。


 『炎』…も、しかり。


 燃えよう…と、想わないと…燃えない魔剣フーコ…の『刀身』。


 

 

 いつか…。


 魔剣フーコ…を、自在に『剣』…として、僕…シュンタロ…が、扱える日が、来るのだろうか…と、想う。



 

 

 それにしても…。


 重…い…。


 


 「んしょ…」…と。



 

 僕…は、なんとか…魔剣フーコ…をベッドに置いて。


 ゆっくり…と、起き上がる。




 

 「ぐぎゅるるるるぅ~…」




 

 僕の『空腹音』…が、静かな夜更けに…鳴り響く…。



 

 

 「お…、お腹…減った…な…。のども…カラカラ…」




 

 【体力ヒットポイント】は、だいぶ回復していると想う。


 

 ちなみに、【魔力数値マジックポイント】…と、呼ばれるものが、『感覚的』に自分の身体の中に充満して…駆け巡っているのが、分かる…。


 

 


 「これが、【魔力】…か…」



 

 

 そう…想いながら…。


 僕が、寝かされていた『キングサイズ』の『ベッド』…を出来る限り揺らさぬよう…。


 羅那ラナ…マナさん…フーコ…を、起こさぬよう…。



 ゆっくり…と、羅那ラナの裸に近い格好を…見ないようにして。

 羅那ラナ…を、またいで…床に降り立つ。





 「ふ~…」




 

 辺りを見渡す…。


 

 僕が、転げ回り、悶絶もんぜつしていた台所キッチンが、月明かり…の小窓に…うっすら照らされている…。



 

 冷たい岩肌が、研磨けんまされ…『ツルッツル』になった…滑らかな床…。



 


 「ヒタッ…ヒタッ…」…と。


 


 裸足の足の裏…が、床に…くっつく度に…。

 

 ヒヤッ…。…として、気持ち良い…。




 


 「ご飯~…。ご飯~…♡と…♪」




 きっと…。


 ご飯は、作って置いてくれているはずだ…。


 言わずもがな…。やさしい…マナさん。


 なんだかんだ言って…作ってくれる…羅那ラナ


 フーコ…は、暴れていただけに違いない…。

 

 

 いや…。

 

 歌でも歌って踊っていたんだろう…。

 

 フーコ目線めせんでは、料理する羅那ラナとマナさんの応援…。

 

 きっと…。




 

 そう…。想いながら…。


 台所キッチン…に、入る。




 

 「あった…」




 

 テーブルの上に…。


 『山盛り』に置かれた…大皿…。


 『料理』…の数々。




 『バイキング』が、『ビュッフェ』形式スタイルで、『オードブル』に並ぶ…数々の品々…。



 まだ、冷めやらぬ…芳醇ほうじゅんな…かおり。

 豊かな味わいが、脳内に想起される…。


 

 

 僕…シュンタロ…の、口腔内の奥深くより…。


 消化を助けるための『アミラーゼ』…と、呼ばれる『酵素こうそ』…が、よどみなく溢れ…とめどなく…湧き出る。




 …羅那ラナ…と、マナさん…の、『手料理』…。


 『ご飯』…。


 


 手をばせば…。


 すぐ、そこにある…。それ…。



 


 

 「バッチィィィィーーーーン…っっっっっ!!!!!!!!!!!!」





 …っっっっっっっっ!!!!!!!????????





 手を触れようとすると…。



 麗しき『手料理』の数々に…。


 

 『半球体ドーム状』の…『紫ピンク』…の『電光』が、月明かり漏れる夜の台所キッチン宙空ちゅうくうに…走るぅ…っっ!!!!!!



 


 

 「痛っ手ぇ~…っっ!!!!!」




 

 手が、ビリビリ…する。



 傍目はためには…、月夜に浮かぶ夜の台所キッチン…に、『手料理』…の数々が、大皿…に盛られているだけなんだけど…。




 

 さっき…。


 『手料理』を囲い…おおうようにして…『半球体ドーム状』の…『紫ピンク』…の『電光』が…。


 稲妻イナズマ…のように、光った…。


 


 

 もとの現実世界の『アニメ』で見た…【多重積層魔方陣アンチマジック】による【結界フィールド】…のようだった…。





 「ぐっ…っっ!!!! 羅那ラナ…!!マナさん…!!!!」




 

 たぶん…。


 防腐…防虫…効果のある…【簡易結界イージーフィールド】…なんだろう…。


 

 

 それにしても…。


 強力…っっ!!!!!



 

 あの二人ラナマナの…【魔力】…が、とんでもない【レヴェル】…ってことか。



 

 ちなみに…。


 僕…シュンタロ…は、マナさんいわく…。

 まだ…。

 

 【レヴェル『1』】…。





 遠い目をする…僕…シュンタロ…。


 その視線の先に…。何が、見えるというのか…。




 

 

 

 …と、『みず』…っっぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!!





 

 月明かり…に、揺れる…。

 僕の『背中』を『数時間前』に、強打した…『タライ』…の中の……『水面みなも』…。




 

 「水…が、あるぅ~…っっっっっっぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!」




 

 思わず『絶叫』して、「ハッ…!!」…と、する。


 

 「しまった…!!」…と、振り返るも…。



 三人ラナマナフーコ…は、寝てる…。




 

 「「 んぐおおおぉぉぉぉぉ~…!!!!!!!!すぴ~…♡ 」」




 

 相変わらず…。


 凄い寝息…だ。


 羅那ラナ…。フーコ…。



 マナさんも、目を閉じて…よく寝ている…。




 

 「ふ~…」




 

 僕…は、口唇くちびるを、細くとがらせ…。


 2度目の深い息を、胸の奥深くから…吐いた。





 さて…。


 水…。水…と。





 心を鎮め…『タライ』…に、近づく…。



 指先に…ぴちゃ…。


 めて…ぺろり…。





 「ふむ…」…と、うなずく。




 この【世界アースラッド】…の『水事情』…は、知らないが…。




 めて…びっくり!!


 冷たくて軟らかくて、美味うまい…っっ!!!!!!!



 透きとおる…透明度高い…味わい…。




 

 「ふむ…」




 

 もう一度…。


 うなずく…。




 「イケる…」


 



 内心、そう想いつつ…。

 久しぶりの『水』の…『うまみ』…と、のどの『かわき』に、うなる…。


 『言葉』が、漏れ出る…。




 

 「いただきます…」




 心の中で、静かに手を合わせ…。


 ひとくち…。ふたくち…。


 ゴクッ…。ごくっ…。




 

 「んはぁ~…!!うめぇ~…♡!!!!」




 

 『アニメ』…の『主人公』のような『言葉セリフ』が、思わず口から出る…。


 



 数秒後…。





 「ぐぎゅるるるるるるぅぅぅぅぅ~…っっ!!!!!!!!!」





 『空腹音』…とは、やや異なる『音』…が、空き過ぎたお腹…より、やや下の方…から、激しく鳴る。





 腹をくだしたのだ。





 


 「ふおおおおぉぉぉぉ…っっっっ!!!!!!!ぐおおおおおぉぉぉ…っっっっ!!!!!!!!痛デデデデデデ…っっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!」





 

 ひっくり返りそうな…。

 『痛み』と『冷や汗』…と、ともに…。


 

 例の『アレ』…が、『んぴぃ~…♡』…と。


 

 漏れ出てしまいそうだ…っっっつ!!!!!!!!!!!!





 「…ぶっっっ…」





 い…イカン…っっ!!!!!!!!!


 『出口寸前』…だっっっっっっっ!!!!!!!!!!!





 僕…は、鍛え上げることの無かった…『インナーマッスル』…に、最大最高の『力』…を、込め。




 

 大聖堂の『入り口』の黒き『門』…。


 その『出口』…へと、『ダッシュ』…するぅ…っっ!!!!!!!


 




 「だぁ~…っっ!!!!!!シュっ…っっっっっ!!!!!!!」





 

 ドゴオオオオオォォォ…ン。




 


 僕は…。


 


 『門』に、ブチ当たり…。

 『悶絶もんぜつ』するも…。

 『扉』は、開かず…。

 

 


 倒れる。



 

 

 そりゃそうだ…。

 羅那ラナ…の『スキル』【極金剛力ダイアモンドレギオン】じゃないと…。

 


  開かない『多重扉』。『超ド級』の『重量』。『黒き門』。




 


 「少し…出た…」




 


 液体状の何かを…。

 『尻』に感じつつ…。




 

 涙目になり…倒れた。




 


 近づく『足音』…。



 羅那ラナ…が、来た。




 

 

 「んん…?どうしたぁ…?シュンタロぉ…?」




 

 眠たい目を、コスリこすり…。


 

 真の【全界スベテヲ救世主スクウモノ】…羅那ラナさん…が、あらわれた…っっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!





 「ら…、羅那ラナ…さぁ…ん…っっっ!!!!!!!!!!」





 羅那ラナさんの足もとに…すがりつく…僕…シュンタロ…。





 

 「!!!???…なんか、くっせぇ~ぞっっ!!!???え…っ!!??もしかして…!?アレ…か…っ!?」





 

 そうなんです…。


 『アレ』…なんです…。





 涙目になりながらも…コクコク…と。

 

 羅那ラナに…無言で訴える…僕…シュンタロ。





 

 「あぁ…。『アレ』…か…。ま、待ってろ。だ、出すな…よ?」





 全てを察してくれた…。


 真の【全界スベテヲ救世主スクウモノ】…羅那ラナさん…が、『開かずの扉』…を、『スキル』【極金剛力ダイアモンドレギオン】で、軽々…片手で、押し開ける。





 

 ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…。





 

 「行け…ぇっっっっ!!!!!!!!」





 

 羅那ラナ…の合図の言葉よりも速く…。



 僕は…。



 神速を超えて月夜に飛び出す…。



 


 そして…。



 開かれた黒き『門』…の、すぐ目の前の断崖絶壁へと、滑り落ち…。


 

 


 再び…。夜のロアナールの大森林…へと。



 消えて行った…。


 












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挿絵(By みてみん)
― 新着の感想 ―
[良い点] 目の前にあるのに食べられないわ、お腹は壊すわ……シュンタロさん……ドンマイですm(_ _)m汗 なんと言いますか、すみさんの作品はゆっくり進行のためか、じわじわとお話しが体内に入ってくる…
2021/09/14 20:18 退会済み
管理
[良い点] 声出して笑ってしまいました。 面白すぎる❗️
[良い点] フーコの鼻ちょうちん、かわいいです。 お腹の上で寝られて、 シュンタロさんとても重かったでしょうね。 お腹にきたのは、そのせいか…お水かな?
2021/09/14 19:57 退会済み
管理
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