表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

492/3659

492:名前に戸惑おう。

 とりあえず入り口に居ても仕方ないので、お姉さんの言う通り中に入って閉めてもらおう。

 私たちが通過したのを確認してから、パタンと閉じてこちらを振り向くお姉さん。


「ぴゃっ!?」


「あ、待って、逃げないでー。うそうそ冗談、なーんにもしないから大丈夫よー?」


 そりゃそんな「かかった……」みたいな顔で振り向いたら、ぴーちゃんだって逃げようとするよ。

 いや、まぁ顔の事とか言うと私やぴーちゃんも、全然人の事言えないんだけどさ。



「ぴぅ……」


 戻ってきたは良いけど、あのひとこわいとばかりに私の後ろに隠れるぴーちゃん。

 ジェイさんの時もだけど、召喚獣としてそれはどうなの。

 多分本当に手出しして来たらちゃんと前に出てくれるだろうし、可愛いから良いけどさ。


「あらあら、嫌われちゃったかしら?」


 困ったわねぇといった感じの顔で笑うお姉さん。

 嫌ってはいないと思うけど、とりあえず怯えてはいるよね。




「自業自得じゃないすか?」


「君は黙って通訳してれば良いの」


 うわびっくりした。

 お姉さんに意識を向けてたからか、静かに近づいてきたお兄さんに気付かなかったよ。


 この人、さっき匍匐前進してた人か。

 あ、肘と膝の所に金属製のプロテクターを付けてあるんだな。


 まぁそうでもしないと、あれだけ高速で這いずり回ってたらすぐに破れちゃうか。

 よく見たら肘の方は表面がデコボコっていうか、小さな突起をいくつもくっつけた様な形をしている。

 滑るのを防ぐスパイクみたいな物かな?


 ……しかし当然と言うかなんと言うか、めっちゃ砂まみれだな。



「黙ってちゃ通訳できんでしょ」


「はーいはい」


 お兄さんのツッコミというか揚げ足取りを、どうでもいいとばかりに手を振って受け流す。

 うん、まぁ確かに黙ってたら伝えられないな。




「えーっと」


「あ、すんません。白雪さんとカトリーヌさん、でしたよね」


「あ、はい。【妖精】の白雪です」


「同じく【妖精】のカトリーヌですわ」


「うっす、よろしくお願いします。自分はレンジャーくんっす」


「あ、よろしくです。……えっと、それは『くん』までがキャラ名って事で良いんですか?」


 召喚獣にぴーちゃんって名前をつけた私がツッコむのも変な話だけど。



「うぃっす。まぁつけなくても全然構いませんが、一応そういう事っすね」


「よろしくお願いします、レンジャーくん様」


「いつもの事だけど『くん様』って変な感じだなぁ」


「くんさんとか良くありますし、そういう名前にしたのはこっちっすからねー」


 はっはっはと笑うレンジャーさん。

 まぁそうなるのは承知の上で付けた名前だろうし、気にしてたらきりが無いか。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ