3656/3658
3656:流れに抗おう。
お、頑張って指の方に戻って来てる。
このままだと私が重力を元に戻した時、また墜落する羽目になるもんね。
「流石に正確にやるのは難しいみたいだな」
「ちょっとヨレてるねぇ」
小さくて判りづらいけど、微妙に進行方向が左右にズレては修正してるっぽい。
「ん? ……あー」
「なに?」
「私らが喋ってるせいで気流が乱れてるんじゃないか?」
「あー…… まぁうん、仕方ない仕方ない」
私が指を動かす分には問題無くても、さっきぴーちゃんに扇がれたみたいに周りの影響で風が起きたらそれは受けちゃうんだね。
いやアヤメさん、ちょっとフッて吹いて遊ぶのやめてあげよう……いややっぱ良いや。
むしろもうちょっとやって良いよ。




